「機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY」監督:松尾 衡
ULTRA HD Blu-ray化で
“見えてきた”もの
制作当初から想定していない仕様のものが世の中に出る事は、正直嬉しいとは言えないものです。ただ、「4K UHD BDを作りましょう」という意見が出てくれた事は、望外と考える事は出来るわけで、前向きに受け取ろうとしたのです。パナソニックでの映像チェックは、そんな気分で向かったわけで、一歩下がった自分がいたのは事実です。
ところが、見せて頂いたテスト映像は驚きの連続。
HDRという、初めて見る技術には驚きばかりで、「これを手に入れられるのか」という喜びばかりでした。 もちろん想定した絵ではありません。しかし、想定以上の魅力が付加されている。
解像度が上がる効能以上に、HDRには今までに無かった魅力がある。テレビは確かに発光体だ。しかし、今まで一番明るいものは真っ白。ただの白。眩しいくらいに明るくしても、自然な光じゃないんだ。自然には当たり前にある”光”。ならば、最大限受け取りたい。
機器の限界を試すくらい、強烈にHDRの恩恵を受け取った映像にして欲しい。
新しい技術に触れると、我儘になるものなんだな。
必然として、2KのBDとは違う絵作りになっています。でも、これも一つの回答なのだと言える仕上がりになっています。是非、今までのブルーレイや配信の映像と見比べて欲しい。
最大数値の光は「サンダーボルト」に本当の雷を運んでくれたことに気づくはず。
久しぶりに感じる技術イノベーション。次回はこれを確信犯で操ってみたい。そう思わせる4K UHD BD初体験だった。
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