10月9日(金)より劇場上映が開始し、上映5日間で前作興収対比128.4%超え(興行収入:3.13億円/上映5日間 [10月8日(木)の前夜祭上映の成績含む] )の大ヒットスタートとなった『ガールズ&パンツァー 最終章』第5話。
10月14日(水)、グランドシネマサンシャイン池袋にて『ガールズ&パンツァー』における、軍事考証とCG 制作を担うスタッフが登壇したスタッフトークショーを実施。
この度、本イベントのオフィシャルレポートが到着しました。
※以下、プレスリリースより引用しています
『ガールズ&パンツァー 最終章』第5話スタッフトークショー オフィシャルレポート到着!
■イベントタイトル
『ガールズ&パンツァー 最終章』第5話スタッフトークショー
■日程
2026年10月14日(水) 19:00~の回上映後
■出演 ※敬称略
鈴木貴昭(考証・スーパーバイザー)、田村尚也(軍事監修)、花木海斗(アクタス)、
MC:鳥居玲(バンダイナムコフィルムワークス)
考証とCG制作の現場は何より「瞬発力」が大事!? スタッフが語る『最終章』第5話の制作裏話
10月14日(水)、グランドシネマサンシャイン池袋にて、『ガールズ&パンツァー 最終章』第5話の上映を記念したスタッフトークショーが実施された。スタッフからは考証・スーパーバイザーを手掛ける鈴木さん、軍事監修を担う田村さんのほか、アニメーション制作会社・アクタスからCGディレクターを務める花木さんが参加。『ガルパン』における軍事考証の在り方やその運用についての濃密なトークが繰り広げられた。
グランドシネマサンシャイン池袋・シアター6(BESTIA)にて上映されたDolby Atmos®版(キャノンボールズ・フォール センシャラウンドATMOS)の終了後、まだまだ館内が熱気に包まれる中、イベントはスタート。MCである鳥居さんの呼び込みで、鈴木さん、田村さん、花木さんが登壇し、それぞれが自己紹介。「見た顔がたくさん(笑)」と鈴木さんが熱心なファンが集まった会場に言及すれば、田村さんも「いつもの雰囲気が戻って来たなと」と、感慨深そうに話した。
●第5話の感想と担当箇所について
最初のトークテーマは、第5話の内容と、3名の作品との関わり方について。鈴木さんは、脚本の作業のほか、実際にイギリスまで取材に出向き、新車輌や街並みの撮影を担当。スタッフから360°カメラを渡され、資料作成にも協力したと語った。田村さんは、軍事関係全般の考証を担当したほか、作画の参考になるような画像の提供や音響作業への立ち会いなども行ったそう。花木さんはCGプロデューサーとして、スタッフや予算の管理などCG制作におけるマネジメント全般を担っていると作業を紹介していた。
第5話の内容について鈴木さんは、約9年前に脚本が完成していたため細部の記憶が薄く、映像を観て「事前情報を知らなかったのでびっくりした!」と率直な感想を明かす。その後、脚本と照らし合わせながら観たところ、そのままの展開だったことに改めて意外さを感じたそうだ。
田村さんはダビング作業時に映像を確認していたが、そこからカットを差し替えた部分があり、完成版を最初に観たときはそれが修正されているかどうか不安で「物語に没入できなかった(笑)」と、スタッフならではの感想を披露。花木さんも、客観的に観て「どうやって作ったのだろう」と思わせるほどのハイカロリーなCG制作となっており、「普段別作品でもCGを扱うことがあるが、そういうときとは使う脳みそが違います」と、ガルパンの求められるクオリティの高さを説明していた。
●求められた役割と苦労した点
続いてのテーマは、登壇した3名の仕事の進め方・周囲とのやり取りについて。鈴木さんはシナリオの打ち合わせを「とにかく瞬発力が問われる」現場だったと振り返る。ことわざを交えるダージリンの特徴的なセリフ回しや、登場させたい戦車の希望などを聞くと、一旦持ち帰るのではなく、その場で提案していくような作業だったそうだ。また、戦車道における戦車の動きに関しては、当初は図面を描き説明していたが、のちにプラモデルを使った説明へと変更。どのような動きをしているのかをより立体的に解説していると話した。そのときのプラモデルはアクタスに置いてあり、花木さんは「監督の水島(努)さんとCG監督の柳野(啓一郎)さんが話し合いながら動かしている」と、普段から活用されていることを紹介した。
また、何事もまずはやってみるという精神は『最終章』でも健在で、第3話の制作の際には戦車が水上を走行できるかを検証。わざわざ水にスポンジを浮かべてその上を走らせてみたことがあり、その結果、田村さん曰く「ちゃんと水没した(笑)」そうだ。
田村さんは、第5話の軍事監修として、戦車の3DCGモデルのチェックが主であり、それは絵コンテが完成する前から進めていたという。中でも第5話から登場する新車輌の監修では、戦車のカラーリングやハッチの裏がどうなっているのかといった細かい部分の問い合わせに対応。丹羽和夫氏(戦車研究家・軍事ライター)にも協力をあおぎ、カラーなどを決めていったとのこと。ジャンルや国家ごとにも特性があるため、田村さんだけでなく、それぞれの専門家の方々が総力を挙げて監修に取り組んでいるのが『ガルパン』の長所と話す。鈴木さんも当初、そうした問い合わせに協力していたが、現在は田村さんがメインの体制に移行。また、メールベースで解決しない内容は、実際に対面で打ち合わせを行い、すり合わせていくと述べた。花木さんも、アクタス内に制作統括のプロデューサーが配置されているが、ミリタリー面で込み入った内容を相談するときはCG担当から直接メールすることもあると話した。
花木さんは、アクタスがミリタリー作品を得意とするスタジオという自負はあるものの、「あくまでアニメのプロであり、ミリタリーのプロではない」と説明。特に戦車の型式やスペックに関しては、工廠や年代の記載について資料にばらつきがあることも多いため、田村さんの協力が必須と強調する。また、問い合わせる内容には2パターンあり、資料の内容が合っているのかを確かめるときと、「『ガルパン』的にやりたいから辻褄が合うようにしてほしい」との無茶ぶり的な監修があると解説してくれた。
田村さんは、そうした無茶ぶりにどう対応するのかを問われ、「正解がない」と率直に答える。戦車のスペックというのも、国ごとに計測条件が違うことも多いだけでなく、参謀本部とメーカーで細部の数字が異なることも多いそう。鈴木さんは、『ガルパン』のホームページに掲載されているスペックに注釈が入っている理由もそれだとして、スペックの違いをはっきりと明記する重要性を語った。
その上で、田村さんも「えいや!と辻褄を合わせるのが監修者の仕事」と述べ、特にイギリス製の車輌は、ヤードポンド法でサイズが計測されているため、それをメートル法に換算すると細かい端数が膨大に出るとその苦労を告白。さらに、ガソリンの容量にも米ガロンとは異なるインペリアルガロンが使われているため、数字の切り上げ・切り下げにも独自の基準が必要だとその複雑さに言及していた。
●セリフの前日・当日変更は当たり前?
トークは、実際にあった無茶ぶりについての貴重なエピソードへ。田村さんは、大洗女子の学園艦に台風が接近するシーンについて「艦内にダメコン(ダメージコントロール)ルームみたいな場所が出てきて、そこに合わせた専門的なセリフを考えてほしいとアフレコの前日に言われた(笑)」と、突然の宿題に困惑させられたという。それでも、収録に間に合うように台風の勢力など状況説明を加えたセリフを提出。だが、実際にダビングされたものを聞くと「ほとんど聞こえなかった(笑)」と振り返り、会場から笑いを誘った。すると小説を担当している鈴木さんが「そういうデータは小説で拾いますから、こちらに下さい。入れましょう!」と力強くフォローを宣言していた。さらに鈴木さんは、アフレコ現場で戦車の出力をはじめ専門的な要素を含むセリフを追加させられることもあると告白。田村さんも第5話で、ダージリンの「引退の花道を飾りたい」と部員たちの前で話すセリフが、当初は「引退の花道を飾りたいわ」だったと説明。それを言い切った方がカッコいいと、現場で変更したそうだ。
また、ガルパンの特徴として、アフレコ現場に監督や音響監督だけでなく、考証関係のスタッフも総出で参加することが多いため、気になるセリフや設定をすぐに確認できる利点があるそう。田村さんは、水島監督に「ある車輌の燃料がガソリンなのかディーゼルなのかを聞かれ、“ディーゼルです”と答えたことがある」と、現場で確認しながら進めていく作業を振り返っていた。
●あるマスコットの取り扱いについて
イベントも終盤に入り、互いに聞きたいことはあるかと司会から問われた鈴木さんは、「JX金属のコンテナを描くのが大変だったのでは?」と花木さんに質問。花木さんは、「大変でした」と漏らしつつ、JX金属のマスコットキャラであるカッパーくんが描かれたコンテナを爆風で吹っ飛ばすカットに言及。「カッパーくんを傷つけないようにしつつ、(爆風で)ふっ飛ばそうと。あまり目立つとそちらに注目が集まりすぎるので、1カットという制限の中でどう飛ばすかを研究していた」と、当該シーンの裏話を披露した。
●『ガルパン』15周年を迎えて
司会からは『ガルパン』プロジェクト全体にまつわるお題として、来年からTVシリーズ15周年に突入することがピックアップされた。今回の登壇者の中でも、作品の立ち上げから参加しているのは鈴木さんのみ。立ち上げ当時の心境を問われると、「あのときに“こうしないと受け入れられないだろうな”と突き詰めたところを(視聴者に)認めてもらった。それはアクタスさんが大真面目に映像を作ってくれたおかげでもある。(戦車でスポーツなんて)バカじゃないの?と言われていましたし、当初はBB弾を撃つ話もありましたが、そこは実弾で撃たなきゃ面白くないだろう」と話し、戦車でスポーツをするというある意味荒唐無稽な設定の中で、追求すべきリアリティは追求したことを強くアピールしていた。
また、鈴木さんは、『ガルパン』が最初からエンターテインメント作として作られており、「戦争を描きたいわけではなく、戦争映画としてのエンターテインメント」を求めた結果、生まれたものであると話した。そこで、戦車のスポーツという設定を作り、軍事考証もきちんと呼んでいることの意義を来場者にも伝えていた。ここで田村さんが参加した経緯にも話が及ぶ。田村さんは、友人である漫画家の野上武志氏の家で酒席を囲んでいるときに手伝いたいと手を挙げ、『劇場版』からの参加となったそうだ。ほかにも「監修の押し売り」と鈴木さんが表現するように、吉川和篤氏(軍事研究家)はアンツィオ戦の監修に自ら名乗りを上げたそうで、そういった監修者の積極性が作品のクオリティにも繋がっていることを解説していた。
花木さんはこうした専門家の監修に関して、「1聞いたら100の長文が返ってくる」とし、それを解読することからはじまると正直に話す。田村さんは、長くなることに申し訳なさを覚えると言いつつ、「まずは結論を書いて、そこから理由をズラッと説明する」ことの重要性を自ら語る。鈴木さんもこれに同意し、「センチュリオンの航続距離が短いという話を先に提示していなければ話が作れなかった」と、情報をすべて受け渡すことが大事と指摘した。田村さんも、「戦車の全高も、どこで高さを取るのかややこしくなる。だからといって現物を測ると合わない(笑)」とその苦労を語ると、鈴木さんも「そうそう、合わない!」と、スペックひとつ取っても統一が取れていない戦車資料の複雑さに共感の声を挙げていた。
ここでトークコーナーは終了。お知らせを挟み、最後に3名から来場者にメッセージが送られた。
「『最終章』第5話もお待たせしましたが良い映像になったのかなと思います。なるべく早く第6話もお届けできるよう頑張ります」(花木さん)
「例によってオタク話で盛り上がってしまいました(笑)。お楽しみいただけましたでしょうか?(会場から大きな拍手) 第6話の制作もはじまっていますが、まずは第5話を何回も、4Dなどでも楽しんでもらえればと思います」(田村さん)
「いつも来てくださっている方がしっかりとたくさん来てくださってありがとうございます(笑)。いずれ小説版も出ると思いますので、そちらもよろしくお願いいたします!」(鈴木さん)
最後は鈴木さんの「せーの!」の掛け声から「パンツァー・フォー!」と会場全員で叫び、イベントは終了した。
ミリタリーの視点からのマニアックな話が次々と飛び出した今回のトークショー。戦車道という設定を、CGをはじめとする映像面のほか、文芸・軍事考証面でどのようにリアリティを持たせるのか、それを追求してきた15年であることが明らかにされた夜となった。
来場者特典 配布中!
■2週目
配布期間:10/16(金)~10/22(木)
特典名称:キャラクターデザイン・総作画監督 杉本 功描き下ろしポストカード(全3種/ランダム配布)
■3週目
配布期間:10/23(金)~10/29(木)
特典名称:複製原画 大洗女子Ver.(全4種/ランダム配布)
※ 特典は予告なく変更になる場合がございます。
※ お一人様、1回のご鑑賞につき1点のお渡しとなります。
※ ランダム配布のため、絵柄をお選びいただくことはできません。
※ 数量限定のため、配布期間中であっても無くなり次第終了となります。ご了承ください。
※ 4週目以降の来場者特典は後日公開予定となります。
『ガールズ&パンツァー 最終章』第5話 作品情報
「気高き試練のその先に、目指した頂がある――大洗女子VS聖グロリアーナ、ついに“宿命の決勝戦”へ。」
■あらすじ
激闘の準決勝を制した大洗女子学園は、ついに決勝戦へと進出!
最後の対戦相手は、ダージリン率いる聖グロリアーナ女学院に決定した。
そしてそのメンバーの中には、みほと再び対戦するため、聖グロリアーナへと編入した愛里寿の姿があった。
「このチームでの戦いは、本当に、これが最後です!」
両校それぞれの譲れない想いを胸に、冬季無限軌道杯・決勝戦の幕が上がる!
■スタッフ
監督:水島 努/脚本:吉田玲子/キャラクター原案:島田フミカネ/キャラクターデザイン・総作画監督:杉本 功/考証・スーパーバイザー:鈴木貴昭/キャラクター原案協力:野上武志/ミリタリーワークス:伊藤岳史/プロップデザイン:竹上貴雄、小倉典子、牧内ももこ、鈴木勘太/3D監督:柳野啓一郎/モデリング原案:原田敬至、Arkpilot/3DCGI:STUDIOカチューシャ/色彩設計:原田幸子/美術監督:平栁 悟/撮影監督:朴孝圭(MAPPA)、助川陸大(MAPPA)/編集:吉武将人/音響監督:岩浪美和/音響効果:小山恭正/録音調整:山口貴之/音楽:浜口史郎/アニメーション制作:アクタス/製作:ガールズ&パンツァー 最終章 製作委員会/配給:ショウゲート
■キャスト
西住みほ:渕上 舞/武部沙織:茅野愛衣/五十鈴 華:尾崎真実/秋山優花里:中上育実/冷泉麻子:井口裕香/角谷 杏:福圓美里/小山柚子:高橋美佳子/河嶋 桃:植田佳奈/磯辺典子:菊地美香/近藤妙子:吉岡麻耶/河西 忍:桐村まり/佐々木あけび:中村 桜/カエサル:仙台エリ/エルヴィン:森谷里美/左衛門佐:井上優佳/おりょう:大橋歩夕/澤 梓:竹内仁美/山郷あゆみ:中里 望/阪口桂利奈:多田このみ/宇津木優季:山岡ゆり/大野あや:秋奈/園 みどり子:井澤詩織/ナカジマ:山本希望/ねこにゃー:葉山いくみ/お銀:佐倉綾音/蝶野亜美:椎名へきる/ダージリン:喜多村英梨/オレンジペコ:石原 舞/アッサム:明坂聡美/ローズヒップ:高森奈津美/島田愛里寿:竹達彩奈 他
大ヒット上映中!
©GIRLS und PANZER Finale Projekt ©GuP MottoLoveLove Projekt
▼『ガールズ&パンツァー 最終章』公式サイト
http://girls-und-panzer-finale.jp/
▼『ガールズ&パンツァー』公式X
@garupan
▼『ガールズ&パンツァー もっとらぶらぶ作戦です!』公式サイト
https://gup-mottolovelove.jp
▼『ガールズ&パンツァー もっとらぶらぶ作戦です!』公式X
@garupan_love2