『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』公開を記念して、 6月23日(水)に実施された撮影・演出スタッフトークイベントのオフィシャルレポートが到着しました。本イベントには、演出の原英和、撮影監督の脇顯太朗、制作デスクの岩下成美、そして司会を務める本作のプロデューサー仲寿和が登壇。3人が本作の『絵作り・演出』を中心に、映像ができあがるまでの過程に込められた、思いや技術を語り合いました。
また、公開を記念して、歴代ガンダムパイロットからコメントが届くプロジェクト第3弾は、特別編として、シャア・アズナブル役の池田秀一からコメントが到着しました。更に、7月1日(木)にスタッフトークイベントの実施が決定しました。
スタッフトークイベントを実施!
6月11日(金)に公開した『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』。初日の興行収入が1億9千万円を超える大ヒットスタートになった本作の演出・撮影スタッフトークイベントが実施された。本作の演出の原英和さん、撮影監督の脇顯太朗さん、制作デスクの岩下成美さん、そして司会を務める第1スタジオのプロデューサーである仲寿和さんが登壇し、制作の裏側についてたっぷり語った。
▲写真左から 仲寿和、原英和、脇顯太朗、岩下成美
まずはじめに、プロデューサーの仲が、前回の音楽スタッフトークイベント時の小形同様、本作の冒頭にも出てくるハイジャック犯のカボチャマスクをかぶって登場し、会場を沸かせて始まった。
始めに、原は「こんなに間近に作品を観てくれる人がいるのが、初めてなので感動です。」、脇は「最近は、ひたすらオンラインでのイベント続きだったので、目の前にお客さんがいる状態で話すのが楽しみです。」と感激の様子で挨拶を述べた。
すると、司会の仲は本イベントの来場者たちに、挙手制で、本作の鑑賞回数アンケートを行った。
結果はなんと、ほとんどの人が3回目以上という回答に手を挙げたのだ。会場は称賛の雰囲気に包まれ、そんな何度も観たくなる本作の制作裏話をたっぷりと語ってもらった。
まず、村瀬修功監督と一緒に仕事をした感想を聞かれ、原は「村瀬監督は、孤高のクリエーターという印象です。目を見て話してくれるのに2か月かかりました(笑)。根が優しいので、仲良くなると沢山話してくれます。自然に要求がエスカレートしていくこともありましたが(笑)。キャラクターの心情など細かいものまで、懇切丁寧に教えてくれます。」と述べ、脇は「自分は村瀬監督と初めての仕事でした。昔、村瀬監督と一緒に仕事をした先輩撮影監督さんの話を聞き、自分も同じように仕事ができるか不安でした。打ち合わせを重ねるごとに口数が増えて、打ち解けていきましたが、手ごわいなと思いました(笑)」それに続き岩下は 「非常にマイペースな方なので、答えを出すのに時間がかかって、お2人に迷惑をかけた気がするんですけど、その結果できあがったものは、皆さんご覧になったもので…そういった意味では良かったのかなと…画面作りに対するこだわりが強いので、そういうところが、監督の特徴ですね。」それに重ねるように、脇が来場者に感想を煽ると、満場一致の傑作と言っていいほどの盛大な拍手が起こった。
話は、村瀬監督の画面作りに対する要求などの話題に移り、脇は「作業にとりかかる上で、前に村瀬監督と一緒に仕事をしていた撮影監督の先輩方に話を聞くと、村瀬監督の作品は基本的に暗いのでそれをいかに見やすくするかが重要だと聞いて、過去作をいくつか観ましたが、正直暗くて戸惑いました。プロデューサーの小形さんには、あまり暗いとガンダムなのでちょっと…と言われて、それで言うとメカデザインの玄馬さんにはメカのシーンは大事なのに、何故こんなに暗いのかと、意見が食い違う場面もありました。」と、岩下は「村瀬監督はガンダムであることは意識して取り組んでくれたんですけど、玄馬さん含め、今までガンダムをやってきたクリエーターたちとはすり合わせの時間がかかりましたね。」と、制作当初を振り返った。
原は「本スタッフ陣は歴戦のプロ集団ということもあり、いろいろな意見が飛び交うので話がまとまらない期間がありました。アイデアを出すトップがキングギドラのようにそれぞれ、やりたい放題でしたね(笑)」と思い出を語った。
本作のモビルスーツの戦闘シーンは画面が暗いシーンが印象的だが、原や脇は撮影上がりの確認の際も暗くてあまりよく見えず、スクリーンでは見えるだろうと信じて作業に取り組んでいたそうだ。原が、暗室でチェックしても、なお見えないと言うほどの暗さだったという。脇は「コンポジットで作業する際も見えないので、2段階くらい明るくしてからチェックしていました。」と制作時の工夫を語り、一同賛同した。
光の工夫で言うと、原は「ペーネロペーの黄色いパーツが光るシーンがあるんですけど、我々はゼットン処理とよんでいて、あれは、村瀬監督の案を参考にブラッシュアップして作ったもので、とても綺麗に光っていて良かったなと思います。」と絶賛した。脇は、「発光処理自体の元々の素材は明るかったのですが、ペーネロペーが下りてくるシーンのミノフスキー・フライトはレイヤーを重ねると、アンナチュナルだった(違和感があった)のでカット用に調整しています。」と自身の制作に対する工夫を語り、これは本編を確認しなければならないと感じさせられた。
また、本作は3DCGのシーンや空中戦のシーンなど特徴的なところが多々ありますが、それぞれのシーンの演出について感想を聞かれると、原は「背景の2Dをどういう風に加工してなじませるか、この作品はリアリティを土台にそれをアニメに落とし込む作業でしたね。ダバオ空港のラウンジのシーンなんか背景がすごすぎて、キャラが浮いてしまうのではないかと心配しましたが、撮影さんが上手くなじませてくれました。」と美術背景の緻密さと撮影作業の重要さを語った。
脇は「処理決めや、どういう画面にするか、村瀬さんの意向と本来のガンダムの雰囲気のバランスが難しかった。コントラストなどのこだわりを何度もキャッチボールをして作成しました。」と重要なシーンへの慎重な姿勢を見せた。
トーク後半では本作の見どころの一つである、グスタフ・カール00型がメッサ―F01型に止めを刺した際に飛び散る、まるで花火のように鮮やかで緻密な火花の話に。
原は「あのシーン、本来は火花ではなく粒子が飛ぶ予定だったのが、玄馬さんが火花にしたいと言いまして…なので、中国の花火大会を参考に、どうしたら再現できるのか試行錯誤しながら作業を重ねました。そこで、村瀬監督に許可をもらって、エフェクト作画監督の金子秀一さんに相談し、迫力のあるカットに仕上げてもらいました」とのことで、このシーンは是非、注目してご覧いただきたい。
そんな中で、岩下は「こだわりの強いスタッフが多いので、いろいろな人の意見を汲み込むがため、ギリギリまで粘って完成した作品ですね。」と制作スタッフ陣の熱意と共に作り上げた熱い作品だと語った。
イベントは終盤に差し掛かり、ここで原さんが率直な感想を述べた。「正直、皆さん期待されていたと思うんですけど、評判が良いことにビックリしました。ガンダムを観たことがない人が観たいと言っていて…知識がなくても観られますかと聞いてくるんです。そこは、優しいガンダム好きの人が教えてくれるといいなと思いますが。」それに対し脇は「僕も、(観る人がわかりやすいように)わかりやすいところにディテールを集めようと画面作りに取り組んでいましたが、村瀬監督はその視線誘導を気にしていて、どちらかと言うと、舞台になる場所のリアルな光源を意識して欲しいと要望がありました。」と村瀬監督の画面作りに対するこだわりと丁寧さを語った。
と、もっとトークを聞いていたいほど盛り上がっている中、ここで時間が来てしまった。
最後の挨拶で、原は「皆様、次作も期待されていると思います。真摯に向き合って作りますので、気長に待ってもらえると嬉しいです。ありがとうございました。」と。脇は「次はいつになるのか、果たして自分の体力が続くのか…今日はありがとうございました。いやあ、話足りない…紆余曲折あった…ひとまず、本作は新しい発見があると思うので、何度も観てください。ありがとうございました。」と話し足りない様子で挨拶をし、岩下は「脇さんの言うように、観るたびに、新しい発見があると思うので、次回作まで何度も観て、お待ちいただけたらなと思います。ありがとうございました。」と、3人とも次回の制作に意気込みイベントを締めくくった。
今後の舞台挨拶も、様々な関係者が登壇する予定ですので、乞うご期待です。
ガンダムチャンネル105万人登録突破記念&『閃光のハサウェイ』公開記念 歴代ガンダムパイロットコメント第3弾!特別編として、シャア・アズナブル役の池田秀一のコメントが到着!
ガンダムチャンネルが登録者数105万人を突破&『閃光のハサウェイ』公開を祝して、歴代ガンダムパイロットからコメントが届くプロジェクト。第3弾は特別編です!!シャア・アズナブル役の池田秀一からコメントが到着。シャア目線のガンダムシリーズとは、「ハサウェイ・ノア」について、ファンの皆様へのメッセージなどたっぷりと語り、最後には、あの決め台詞が!ガンダムチャンネルにて公開中!
7月1日(木)『閃光のハサウェイ』スタッフトーク実施決定!
この度、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の6月11日(金)の公開を記念して、スタッフトークの実施が決定!増尾隆幸さん(CGディレクター) 、帖佐太郎さん(CGデザイナー)、岩下成美さん(サンライズ制作デスク)をゲストに迎え、3DCGにフィーチャーして、『ハサウェイの世界観を支える「動く美術」の舞台裏』を紹介いたします。
※緊急事態宣言に伴い、予告なく変更・中止になる可能性がございます。予めご了承ください。
以下概要
【日時】 7月1日(水)
18:40の回(上映後舞台挨拶)
【場所】新宿ピカデリー
【登壇】増尾隆幸さん(CGディレクター) 、帖佐太郎さん(CGデザイナー)、岩下成美さん(サンライズ制作デスク)、MC仲寿和さん(プロデューサー)
※登壇者は予告なく変更する場合がございますこと、予めご了承ください。
【チケット料金】全席指定料金1900円 (税込)均一
※ムビチケ使用可 ※各種招待券・無料鑑賞券等はご利用いただけません。
【座席指定チケット販売方法&発売日】
販売方法:劇場HPにてインターネット先行販売
インターネット先行販売:6月28日(月)17:00~(SMT Members会員様・非会員様ともに)
劇場窓口販売:6月29日(火)劇場OPENより販売(残席がある場合のみ)
【感染症対策における注意事項】
●ご来場の際は、マスクの着用をはじめとする映画館の新型コロナウイルス感染症予防対策へのご協力をお願いいたします。
ご協力いただけない場合には、ご鑑賞をお断りさせていただく場合がございます。
●ご入場の際の機器による検温にご協力ください。37.5度以上の発熱が確認された場合は、ご入場をお断りいたします。
●マスクを外した状態での会話を防ぐため、スクリーン内にて上映前までは、飲食はお控えいただきますようお願いいたします。
●飲食物をお召し上がりの際に一時的に外すことがあっても、終わりましたら着用をお願いいたします。
●舞台挨拶中および本編のご鑑賞の際には、会話や発声はお控えください。
●声援が起こった際には、ご退場いただいたり、イベントを中止させていただく場合がございます。予めご了承ください。
●手洗いや備え付けの消毒液のご使用、咳エチケットにご協力ください。
●新型コロナウイルス感染防止対策の一環として、登壇ゲスト等へのプレゼントは受け取れません。予めご了承ください。
●登壇者間は広くあけ、アクリルパネルを設置しての登壇、登壇者もマスクやフェイスガードを着用する場合がございますので、予めご了承ください。
●舞台挨拶の予定は、急遽変更・中止になる場合がございます。予めご了承ください。
●各実施劇場ホームページの注意事項を必ずご確認のうえ、ご参加ください。
【注意事項】
・いかなる場合においても舞台挨拶中の途中入場はお断りさせて頂きますので、ご了承ください。
・特別興行の為、各種割引(シニア・学生・小人等)・各種招待券は、ご使用いただけません。
・場内でのカメラ(携帯電話含む)・ビデオによる撮影、録音等は固くお断りいたします。当日は荷物検査を行わせていただく場合がございます。
・転売目的でのご購入は、固くお断り致します。
・いかなる事情が生じましても、ご購入・お引換後のチケットの変更や払い戻しはできません。
・全席指定席となります。チケットをお持ちでない方はご覧になれません。
・登壇者および舞台挨拶は、都合により予告なく変更になる場合がございます。
・会場内ではマスコミ配信用及び記録撮影が行われ、テレビ・雑誌・ホームページ等にて、放映・掲載される場合がございます。
・イベントの模様が後日販売されるDVD商品等に収録される場合がございます。
・お客様の当催事における個人情報(肖像権)については、このイベントにご入場されたことにより、上記の使用にご同意いただけたものとさせていただきます。
・お荷物のお預かりはできません。
・劇場周辺での出待ち・入待ちにつきましては、感染症拡大予防の観点および近隣のご迷惑となりますので、
固くお断りいたします。
作品情報
機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ
大ヒット公開中!
Dolby CinemaTM/ 4D同時公開
『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』が、ついに6月11日(金)より全国ロードショー。
アムロとシャアの最後の決戦を描いた『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988年3月公開)から33年――。
その世界観を色濃く引き継ぐ富野由悠季による小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』が待望の映画化。
反地球連邦政府運動「マフティー」が挑む新たな戦いを縦軸に、そのリーダーであるハサウェイ・ノア、謎の美少女ギギ・アンダルシア、連邦軍大佐ケネス・スレッグの交差する運命を横軸に描く。
ガンダムシリーズでは初監督を務める村瀬修功をはじめ、実力派のスタッフが数多く集結。
宇宙世紀最大の衝撃作とも言われる『閃光のハサウェイ』が今、スクリーンで始動する。
【STORY】
あざやかな閃光 新たな世界の始まり―
第二次ネオ・ジオン戦争(シャアの反乱)から12年。
U.C.0105——。地球連邦政府の腐敗は地球の汚染を加速させ、強制的に民間人を宇宙へと連行する非人道的な政策「人狩り」も行っていた。
そんな連邦政府高官を暗殺するという苛烈な行為で抵抗を開始したのが、反地球連邦政府運動「マフティー」だ。リーダーの名は「マフティー・ナビーユ・エリン」。その正体は、一年戦争も戦った連邦軍大佐ブライト・ノアの息子「ハサウェイ」であった。
アムロ・レイとシャア・アズナブルの理念と理想、意志を宿した戦士として道を切り拓こうとするハサウェイだが、連邦軍大佐ケネス・スレッグと謎の美少女ギギ・アンダルシアとの出会いがその運命を大きく変えていく。
【スタッフ】
企画・製作 サンライズ
原作 富野由悠季、矢立 肇
監督 村瀬修功
脚本 むとうやすゆき
キャラクターデザイン pablo uchida、恩田尚之、工原しげき
キャラクターデザイン原案 美樹本晴彦
メカニカルデザイン カトキハジメ、山根公利、中谷誠一、玄馬宣彦
メカニカルデザイン原案 森木靖泰
総作画監督 恩田尚之
色彩設計 すずきたかこ
CGディレクター 増尾隆幸、藤江智洋
編集 今井大介
音響演出 笠松広司
録音演出 木村絵理子
音楽 澤野弘之
配給 松竹ODS事業室
【主題歌】
[Alexandros]「閃光」(UNIVERSAL J / RX-RECORDS)
【キャスト】
ハサウェイ・ノア 小野賢章
ギギ・アンダルシア 上田麗奈
ケネス・スレッグ 諏訪部順一
レーン・エイム 斉藤壮馬
アムロ・レイ 古谷 徹
ガウマン・ノビル:津田健次郎
エメラルダ・ズービン:石川由依
レイモンド・ケイン:落合福嗣
イラム・マサム:武内駿輔
ミヘッシャ・ヘンス:松岡美里
ミツダ・ケンジ:沢城千春
メイス・フラゥワー:種﨑敦美
ハンドリー・ヨクサン:山寺宏一
ゲイス・H・ヒューゲスト:佐々木望
©創通・サンライズ
▼『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』 公式サイト
https://gundam-hathaway.net/
▼『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』 公式Twitter
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