4K ULTRA HD Blu-rayを知るための3つのキーワード
① HDR(ハイダイナミックレンジ)
ビームの力強い輝きを表現し映像の迫力を高めるHDR(High Dynamic Range)
「機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY」では、そのタイトルにあるとおり、雷鳴の迫力が大幅に増しています。真っ暗な宇宙空間を引き裂くように描かれる力強い輝きにはきっと驚かれるでしょう。もちろん、宇宙空間を飛び交うモビルスーツのバーニアの炎、ビームライフルが真っ白に白熱しながらも周囲は色を帯びている様子など、今までにない凄みのある映像が楽しめます。
② 4K解像度
手描きの描線をタッチまで鮮やかにディテールも緻密に再現する「4K解像度」
「機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY」では、HD解像度で制作されたマスターデータを、4K解像度にアップコンバート。高精細化により、見えづらかった細部のディテールまでもが鮮明に再現。実在する兵器のリアリティが組み込まれたモビルスーツ、力強い太い描線が迫力を増しキャラクターの表情をより豊かにしています。
③ 広色域
キャラクターの表情に命が宿る。豊かな色再現で、場面をより鮮やかに彩る「広色域」
暗い宇宙空間で、不気味に輝くザクのモノアイ。強い意志を放つガンダムのカメラアイ。強烈なキャラクター性を持つ、モビルスーツの眼力は圧倒的。そして、激しく感情をぶつけ合うモビルスーツのパイロット達の肌や瞳の色の違いがより鮮やかに描かれています。シーンによる色調の変化もより鮮明となり、宇宙空間やコクピット内、宇宙戦艦の艦内といったその場の雰囲気が濃厚に伝わります。
COMMENT
「機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY」監督:松尾 衡
ULTRA HD Blu-ray化で“見えてきた”もの
制作当初から想定していない仕様のものが世の中に出る事は、正直嬉しいとは言えないものです。ただ、「4K UHD BDを作りましょう」という意見が出てくれた事は、望外と考える事は出来るわけで、前向きに受け取ろうとしたのです。パナソニックでの映像チェックは、そんな気分で向かったわけで、一歩下がった自分がいたのは事実です。
ところが、見せて頂いたテスト映像は驚きの連続。
HDRという、初めて見る技術には驚きばかりで、「これを手に入れられるのか」という喜びばかりでした。 もちろん想定した絵ではありません。しかし、想定以上の魅力が付加されている。
解像度が上がる効能以上に、HDRには今までに無かった魅力がある。テレビは確かに発光体だ。しかし、今まで一番明るいものは真っ白。ただの白。眩しいくらいに明るくしても、自然な光じゃないんだ。自然には当たり前にある”光”。ならば、最大限受け取りたい。
機器の限界を試すくらい、強烈にHDRの恩恵を受け取った映像にして欲しい。
新しい技術に触れると、我儘になるものなんだな。
必然として、2KのBDとは違う絵作りになっています。でも、これも一つの回答なのだと言える仕上がりになっています。是非、今までのブルーレイや配信の映像と見比べて欲しい。
最大数値の光は「サンダーボルト」に本当の雷を運んでくれたことに気づくはず。
久しぶりに感じる技術イノベーション。次回はこれを確信犯で操ってみたい。そう思わせる4K UHD BD初体験だった。

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AV評論家 鳥居一豊が観た『機動戦士ガンダム サンダーボルト』はこちら
▼『機動戦士ガンダム サンダーボルト』公式サイト
https://www.gundam-tb.net/
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