『ヤマトよ永遠に REBEL3199』を全七章にて全国劇場上映、次回作「第三章 群青のアステロイド」は2025年4月11日(金)より上映開始いたします。本作は、1980年に公開された劇場映画第3作『ヤマトよ永遠に』を原作に、新解釈を加えて再構成した『宇宙戦艦ヤマト2199』シリーズ最新作です。
12月19日(木)に新宿ピカデリーにてスタッフを中心にしたトークイベント・ヤマトーク付きの上映会を実施いたしました。
『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第二章 赤日の出撃』ヤマトーク付き上映会
■日時:12月19日(木)21:30~22:15 ※上映後舞台挨拶
■場所:新宿ピカデリー シアター3(新宿区新宿3-15-15)
■登壇者:福井晴敏(総監督)、ヤマトナオミチ(監督)、岡秀樹(脚本/進行)、麻宮騎亜(イメージドローイング)
〈オフィシャルレポート〉
『宇宙戦艦ヤマト』をはじめ、数多くのアニメ作品に効果音をつけてきた音響効果技師の柏原満さんが11月18日に亡くなった。リメイクシリーズでも柏原さんがつくりあげた効果音を受け継いで使用していることから、この日はイベントに先駆けて登壇者たちが黙とうをささげ、故人をしのんだ。
そしてその後のトークでは、『ヤマトよ永遠に REBEL3199』のイメージドローイング、絵コンテ、ティザービジュアルを担当している麻宮騎亜が来場。彼がリメイクシリーズのイベントゲストとして登壇するのは2018年の『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第五章の際に実施された「ヤマトーク」以来6年ぶりとなる。
「宇宙戦艦ヤマトではたくさんお仕事をいただいて。一生懸命やっております。でも本業は漫画家の麻宮騎亜です」とあいさつした麻宮。会場には麻宮が描いた第一章から第三章までのティザービジュアルが3枚掲示されており、この日の司会を務めた脚本の岡から「これは(麻宮が手がける最終章までのポスターが)7枚並ぶんですよね?」と誘い水を向けられると、「並ばせてほしいですね」と意気込んだ麻宮。会場からも大きな拍手がわき起こった。
アニメーター、イラストレーター、漫画家など多方面にわたって活躍をしている麻宮だが、岡も「調べれば調べるほど麻宮さんの仕事は多彩で、本当にマルチなクリエーターさんなんだなということを痛感しております」と語るなど、あらためてそのキャリアに感服した様子。
そんな彼が「宇宙戦艦ヤマト」に出会い、衝撃を受けたのは小学五年生の時だった。その後、アニメ雑誌を通じてアニメーターという職業があることを知り、将来の進路としてアニメーターの道を決意する。そんな麻宮のアニメーターとしての初仕事は1983年の映画『宇宙戦艦ヤマト 完結編』の動画パート。「当時入っていたスタジオが東映動画の下請けだったんですよ。それでたまたまヤマトの動画が1カットだけ入ってきて。それを新人3人で分けて描いていました」と振り返った麻宮。ちなみに彼らが担当したのがディンギル帝国の巨大戦艦ガルンボルストのシーンだったという。
麻宮は漫画家として『サイレントメビウス』『快傑蒸気探偵団』といった作品を手がける一方で、菊池通隆名義でアニメーターとしても活躍していた。だが2000年代に入るとマンガに専念するためにアニメーターとしての仕事を中断。そこから長い空白の期間があったが、2012年の『宇宙戦艦ヤマト2199』の原画でアニメーターに復帰することになった。
「ちょうどその頃、『仮面ライダーフォーゼ』のクリーチャーデザインをしていたんですが、(『宇宙戦艦ヤマト2199』の総監督)出渕裕さんに相談に行ったんです。その時に『実はヤマトをやっているんだけど、設定を見たい?』って言うから、『見せてくれるんですか? 見たい!』と言って見せてもらったら『見たね? この艦に乗らないのか?』と言われて」と笑いながら振り返った麻宮。
それまでアニメの現場から離れていた麻宮を、アニメの世界に呼び戻したのは「ヤマト」だった。「もし出渕さんがほかの作品でどう? と言っていたら逃げていたかもしれない。やはりヤマトって魔法の三文字ですよ。ヤマトと聞いたら、尻尾をパタパタと振ってしまう。業界の一部では『麻宮さん、ヤマトと言われればなんでもやるから』と言われているんですけど、確かにその通り」と笑う。
その言葉通り、アニメーター復帰後も「ヤマト」関連の仕事に数多く関わってきた。『機動戦艦ナデシコ』『天空戦記シュラト』など数多くの作品でタッグを組んだ盟友・羽原信義が監督を担当した2017年の『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』について、「アニメ業界でもなかなかいない親友なので、彼とはフランクに話ができるんです。オープニングなんかも、ファミレスで意見を交換しながら作ったんです。そこにあった紙ナプキンに、ヤマトが再建造された時のラフを描いて。それを羽原さんに渡したら、それをスキャンして絵コンテができてました」と明かす。そんなこともあって、同作では各話の絵コンテも担当している。
そしてその流れで参加することになった、2021年の『「宇宙戦艦ヤマト」という時代 西暦2202年の選択』では、総集編に盛り込まれた新作シーンの絵コンテと、メカの新規カットなどをひとりで担当している。その理由として「総集編とはいえ、新作でつくらざるを得ない部分が構造上あって。『2202』でも頼りになった麻宮さんにお願いした」と明かした福井総監督。一方、シリーズには『2205』から参加したヤマト監督は、当時は麻宮と直接関わることはなかったというが、麻宮からあがってくるビジュアルを見ては「本当にすばらしいなといつも思いながら見ていました」と振り返る。
そして『ヤマトよ永遠に REBEL3199』では絵コンテ、イメージドローイング、ティザービジュアルなど、作品の骨組みとなるような仕事に携わっている。スクリーンには、第一章から第三章までのティザービジュアルや、「イカルス天文台内 ドッグのヤマト」「ヤマトに迫るグロデーズ」「多脚戦車を打ち落とすコスモタイガー」など、本邦初公開となる貴重なイメージドローイングを次々と投影。さらに「デザリアム軍の新戦闘機アルクティアに追われるコスモタイガー」「どこかに突入している機動甲冑(かっちゅう)」「何かにやられているグランドリバース」など、第三章のネタバレビジュアルも登場し、「バトルも趣向をこらしていますよ」と期待をあおった福井総監督。観客も興味津々な様子で、彼らの話に耳を傾けていた。
「今日は質問をたくさんいただいたのに、2つだけしか紹介できなかった。読みたいものがあったのに、時間がなくてごめんなさい……。2回戦、やる?」という岡の提案に会場から大きな拍手が。麻宮も「またね。仕事がたまったら」と返答するなど、トークショー再登板の実現に期待を寄せていた。
作品情報/上映情報
【作品情報】
作品タイトル:
『ヤマトよ永遠にREBEL3199』(やまとよとわにれべるさんいちきゅうきゅう)
作品情報:
1980年に公開された劇場映画第3作『ヤマトよ永遠に』を原作に新解釈を加えて再構成した『宇宙戦艦ヤマト2199』シリーズ最新作。全七章(全26話)構成にて2024年より全国劇場で上映開始。
上映情報:
『ヤマトよ永遠にREBEL3199 第三章 群青のアステロイド』2025年4月11日(金)上映開始
制昨年:2025年
コピーライト:©西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会
公式サイト:https://starblazers-yamato.net
公式Xアカウント:@new_yamato_2199
特報:https://youtu.be/yP7XFw2OQX0
◆あらすじ
宇宙戦艦ヤマトが不在となった地球では、デザリアムと共存する奇妙な日常が始まろうとしていた。
あの加藤三郎の忘れ形見・翼が通う小学校にも、デザリアムの少女フルールが転入。彼らは次第に周囲に馴染み、人々はそれを受け入れていく――。
だが本当にデザリアムは、不幸な歴史を変えるために現れた善意の使者なのか。旧ヤマト艦隊クルーを中心とするパルチザンはその正体を世間に訴えるべく、大規模な反抗作戦を計画するのだが……。
一方、宇宙戦艦ヤマトは透明戦艦グロデーズの追撃を振り切り、ガルマン星系に立ち入ろうとしていた――。
すべてを失った古代進は、再び立ち上がることができるのか。
そしてさらわれたサーシャの運命はいかに――!?
◆メインスタッフ
原作:西﨑義展/製作総指揮:西﨑彰司/総監督:福井晴敏/監督:ヤマトナオミチ/シリーズ構成・脚本:福井晴敏/脚本:岡秀樹/キャラクターデザイン:結城信輝/メカニカルデザイン:玉盛順一朗・石津泰志・明貴美加/CGプロデューサー:後藤浩幸/CGディレクター:上地正祐/音楽:宮川彬良・兼松衆 宮川泰/音響監督:吉田知弘/アニメーション制作:studio MOTHER/アニメーション制作協力:サテライト・YANCHESTER/配給:松竹ODS事業室/製作:宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会
◆メインキャスト
古代進:小野大輔/森雪:桑島法子/サーシャ・イスカンダル・古代:潘めぐみ/真田志郎:大塚芳忠/島大介:鈴村健一/土門竜介:畠中祐/揚羽武:上村祐翔/北野誠也:鳥海浩輔/南部康造:松本忍/藤堂信乃:塩田朋子/神崎恵:林原めぐみ/藤堂早紀:高垣彩陽/芹沢虎鉄:玄田哲章/藤堂平九郎:小島敏彦/アルフォン:古川慎/イジドール:堀江瞬/ランベル:江口拓也/サーダ:井上麻里奈/スカルダート:内田直哉
©西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会
▼公式サイト
https://starblazers-yamato.net
▼公式X(Twitter)
@new_yamato_2199