「名作ヒストリー」攻殻機動隊シリーズ [特集サイト「プレイバックエモーション]
遡ること26年前の今日、1995年11月18日は、劇場用アニメ映画『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』が劇場公開された日。緻密な映像で表現された魅力的なヒロインや躍動するアクション、「人間の本質」を問う普遍的なテーマを描いた本作は、ビルボード誌の全米セルビデオチャート第1位を獲得するなど、全世界で大ヒットを記録しました。 その世界観は、映画『マトリックス』など数多くの作品に影響を与え、続編や関連シリーズがいくつも生まれました。26年経った今でも、アニメシリーズ『攻殻機動隊 SAC_2045』が製作されるなど、その人気は不動のものとなっています。
多くの人を惹きつけ続ける魅力とは
『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(1995年公開)
士郎正宗により発表された原作コミック『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』を、押井守監督により1995年映画化。物語の舞台は、21世紀の近未来の日本。多くの人が脳から直接インターネットにアクセスできる時代に、公共の安全と秩序を守る警察組織「公安9課」(=通称:攻殻機動隊)の活動を描きます。原作コミックではコミカルな描写やキャラクターの表情の変化などで人間味を感じるところもありますが、映画版は、ある意味で機械的な印象になりました。それが逆に、キャラクター達が生きる世界観を際立たせ、サイボーグなどがあたりまえに存在する未来としてとても身近に感じられます。緻密に練られた時代背景、細かく書き込まれた文字や背景、汗と埃のにおい立つような描写……そんな作りこまれた近未来のビジュアルに、日本の古典音楽のようなメロディが重なる川井憲次の音楽が、独特な雰囲気を生み出し、目と耳の両方が刺激され、更に作品世界に引き込まれます。
世界的ヒットとなった『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』は、前述の通り、ビルボード誌の全米セルビデオチャート第1位を記録し、30万本以上を販売しました。比較は難しいですが、当時の日本のアニメビデオが5,000本で大ヒット、という時代背景を考えると、とてもセンセーショナルな出来事でした。
『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』(2002年10月~)
『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』(2004年1月~)
さらに大きなブームとなるのが、神山健治監督によるTVシリーズ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』です。原作コミックや劇場版とは設定が異なり、やわらかく軽快な雰囲気でキャラクターもイキイキと描かれています。
テンポのよいアクション、魅力的なキャラクター、菅野よう子の音楽、時事問題をとりあげた哲学的なストーリー……さまざまな要素が緻密に絡み合います。時代を反映した社会的なテーマである、薬害、難民問題、高齢化問題などが描かれました。続編TVシリーズ『S.A.C. 2nd GIG』も制作され、更にTVシリーズ総集編OVA2作品、完全新作の長編OVAが制作されるなど、大人気シリーズとなりました。
『攻殻機動隊ARISE』(2013年6月~)
また2013年からは黄瀬和哉総監督によるOVA『攻殻機動隊ARISE』が全4部作で制作されました。本作ではキャラクターデザイン、キャスト陣を一新。草薙素子役を、『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』に少女義体の素子役で出演した坂本真綾が演じたことも話題となりました。本作は、犯罪阻止を目的とする特殊部隊“攻殻機動隊”創設とヒロイン・草薙素子を描いた作品で、2015年には、完全新作である劇場作品『攻殻機動隊 新劇場版』も制作されました。
劇場作品、TVシリーズごとに、世界観やキャラクターが重なりながらもそれぞれパラレルワールドのように存在している、それが「攻殻機動隊」シリーズの最大の魅力である、と言っても過言ではありません。
シリーズ最新作『攻殻機動隊 SAC_2045』
去年、シリーズ最新作として発表された、Netflixにて全世界独占配信中の『攻殻機動隊 SAC_2045』は、『攻殻機動隊 S.A.C.』シリーズの神山健治と、『APPLESEED』シリーズの荒牧伸志が 共同監督としてタッグを組み、田中敦子、大塚明夫、山寺宏一ほか『攻殻機動隊 S.A.C.』シリーズのオリジナルキャストが再集結したフル3DCGアニメーション作品です。 近未来SFの金字塔が新たに描く未来像。2045年の未来を舞台に公安9課が再びどのような活躍をするのか。世界から注目が集まりました。
絶賛公開中の最新作『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』は、シーズン1に新たなシーンの追加と全カットフルグレーディングを行い、劇場用長編アニメーションに再構成。アニメーション初監督となる藤井道人が監督として参加しました。映画『新聞記者』(日本アカデミー賞6部門受賞)など、重いテーマを密度高く描き切る監督と「攻殻機動隊」の相性は抜群では……ぜひ劇場でご覧ください!
劇場用長編アニメーション『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』
2021年11月12日(金)より劇場公開中[2週間限定]
▼『攻殻機動隊 SAC_2045』公式サイト
https://www.ghostintheshell-sac2045.jp
▼『攻殻機動隊 SAC_2045』公式Twitter
@gitssac2045 推奨ハッシュタグ: #攻殻機動隊 #sac2045
▼『攻殻機動隊 SAC_2045』公式Facebook
https://www.facebook.com/gitssac2045
▼『攻殻機動隊 SAC_2045』公式Instagram
https://www.instagram.com/gitssac2045_official
▼『攻殻機動隊 Information』公式サイト
https://v-storage.jp/sp-site/ghost-in-the-shell-special/
©1995 士郎正宗/講談社・バンダイビジュアル・MANGA ENTERTAINMENT
©士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊製作委員会
©士郎正宗・Production I.G/講談社・「攻殻機動隊ARISE」製作委員会
©士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会