今年で30周年を迎えるファンタジー系ロボットアニメ『覇王大系リューナイト』(1994)。「月刊Vジャンプ」のコミック連載からスタートしたメディアミックス作品で、コミックに続いてTVアニメとOVAが並行して展開した。アニメーション制作はサンライズ(現:バンダイナムコフィルムワークス)。原作とキャラクター原案は『宇宙英雄物語』や『星方武侠アウトロースター』などで活躍した伊東岳彦で、「Vジャンプ」連載のコミック版の作画も担当。TVシリーズの監督は『絶対無敵ライジンオー』より始まるエルドランシリーズ3作を手がけた川瀬敏文。シリーズ構成には『機動戦士ガンダム』など幾多のサンライズ作品に携わったベテラン星山博之が携わる。一方のOVAシリーズの監督は『鎧伝サムライトルーパー』の池田成、シリーズ構成は池田氏と共に『新機動戦記ガンダムW』を手がけた隅沢克之が担当した。TV版は1994年4月~1995年3月放送(全52話)、OVAは1994年7月~1996年5月(全17巻)発売。コミック、TV、OVAいずれも巨大な剣が刺さった世界「アースティア」を舞台に、アデューたち4人が「リュー」と呼ばれるロボットに乗り活躍する物語が展開。世界観や設定には1980年代後半より流行ったロールプレイングゲームの要素をふんだんに盛り込み、ファンタジー的な世界観や主人公たちのリューがクラスチェンジするという見せ場が用意された。これらの基本設定はキャスティングも含め全シリーズ共通だが、キャラクターの性格や敵の設定などは作品毎に意図的に変えており、挑戦的なメディアミックス展開が行われていた。主人公アデュー役は結城比呂、ヒロインのパッフィー役は矢島晶子が担当。イズミ役は小杉十郎太、サルトビ役は西村智博が登板し、他に折笠愛、永島由子、松本保典、置鮎龍太郎など人気声優が参加している。
『覇王大系リューナイト』(TVシリーズ)あらすじ
巨大な剣がそそり立つ大地アースティア。妖精や怪物など様々な種族が暮らすこの世界に、真の騎士を目指す少年アデューがいた。リューと呼ばれる意志を持ったロボット、ゼファーとともに修行の旅を続けていたアデューは、魔法使いのお姫様パッフィーや従者イズミ、忍者のサルトビたちと出会い、旅をともにする。旅の途中、新たな仲間たちやライバルとなる暗黒の騎士ガルデンと出会ったアデューは、アースティアの支配を目論む邪竜族の野望を知り、それを阻止しようと戦いを挑む。
「騎士道大原則ひとつ!」
巨大な剣アースブレードが中央にそびえ立ち、人々が妖精や怪物と共に暮らす世界アースティア。そこに「音速の騎士」を自称するアデュー・ウォルサムという少年がいた。アデューは真の騎士になるべく突き刺さったアースブレードを目指して冒険の旅に出る。そして彼は王女にして魔法使いのパッフィー、その従者イズミ、忍者のサルトビと出会い、彼らと共に旅を続けることになる。彼らはリューと呼ばれる太古のロボットを召喚することができ、旅の途中でリューに乗り込んでは悪党たちと戦い続けた。やがて一行はサルトビの両親を殺し、故郷を壊滅させた暗黒の騎士ガルデンと遭遇。ダークナイト・シュテルを使うガルデンとの戦いを通じ、アデューたちはアースティア支配を目論む真の敵・邪竜族の存在を知る。さらなる仲間のグラチェスや月心、カッツェ兄妹と共に、邪竜族に戦いを挑むのだった。
『覇王大系リューナイト』 作品情報ページ
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©伊東岳彦/集英社・サンライズ