【4話収録】
■第49話「雪の家」
　スターリングに課せられた将来の選択肢はふたつ。それは、父と一緒に農場で働くか、あるいは父や姉の勧める中学へ進学するかであった。スターリングは迷った末、ミルウォーキーの姉の家へ行き、中学に通う事に決めた。雪の家の中、スターリングからこの話を聞かされ、アリスとオスカーは驚く。けれども三人はこれからもずっと友達だ。三人は、雪の家の中で再会を誓うのだった……。
■第50話「カヌーの進水式」
　ブレールスフォードにも春が訪れようとしていた。この地での残り少ない日々の中、スターリングはカヌーの完成を急いでいた。アリスとオスカーも手伝いにきてくれた。夜になると父・ウィラードも手を貸してくれた。そして、ついに完成したカヌーをサンダース川で試運転するスターリング、アリス、オスカーたち……。スターリングは完成したカヌーを半月後、オスカーに譲る事を約束する。
■第51話「残された一週間」
　スターリングの旅立ちの時。それは、ラスカルとの別れの日が近付いている事をも意味している。そんなスターリングの気持ちをよそに、近ごろのラスカルは、そわそわと落ち着きが無い。春になり、ラスカルの所にどこからか雌のあらいぐまが現れるようになったからだ。ラスカルも大人になったのだ……。スターリングは一人、残された日々をラスカルと共に、思い出の場所を巡る事にする。
■第52話（最終話）「別れと出発の時」
　遂にやってきたラスカルとの別れの日。スターリングはラスカルを連れ、カヌーで静かに川へ漕ぎ出した。夜の帳が降りるころ、岸辺から雌のあらいぐまの声が聞こえてくる。その声に誘われる様に、ラスカルはスターリングのもとを離れていった。いつしか森の奥へと消えて行くラスカルの姿……。翌日、母の墓前に挨拶をすませると、多くの人たちの見送りを受け、スターリングは一人旅立って行くのだった。

製作年度：1977

第49話　脚本：宮崎 晃、太田省吾／絵コンテ：森 光／作画監督：桜井美知代
第50話　脚本：宮崎 晃、太田省吾／絵コンテ：池野文雄／作画監督：桜井美知代
第51話　脚本：宮崎 晃、太田省吾／絵コンテ：池野文雄／作画監督：桜井美知代
第52話　脚本：宮崎 晃、太田省吾／絵コンテ：森 光／作画監督：桜井美知代

原作：スターリング・ノース（「はるかなるわがラスカル」より）／製作：本橋浩一／音楽：渡辺岳夫／キャラクターデザイン：遠藤政治／レイアウト：坂井俊一／美術監督：井岡雅宏／録音監督：浦上靖夫／プロデューサー：中島順三、加藤良雄／監督：遠藤政治、斉藤 博、腰 繁男／制作：日本アニメーション、フジテレビ

スターリング：内海敏彦／ラスカル：野沢雅子／オスカー：鹿股裕司／アリス：富永ミーナ（現：冨永みーな）／ウィラード：山内雅人／セオドラ：松尾佳子／スラミー：滝 雅也／ホウェーレン先生：杉山佳寿子