ミーナを探して旅立ったポルフィに待ち受ける運命とは――。

【4話収録】
■第17話「真っ白な旅立ち」
　ミーナの消息をたどってたどり着いたイオニア海を望むパトラの港。ポルフィは途方にくれつつ歩いていると、石段のそばに物乞いの老婆の姿に気づく。その目の不自由な老婆は、ミーナが船に乗ってイタリアへ渡ってしまっのだと言う。不思議な老婆は、どんなに悲しく苦しいことも、長い長い旅の終わりには、想い出が癒してくれるはずだとポルフィに語りかける。ミーナの苦しみを思い、海に向かって号泣するポルフィ。泣き明かしたポルフィはミーナを見つけようと固く決心する
■第18話「さよならギリシャ」
　ペンキ塗りのアルバイトで稼いだお金でイタリア行きの船の切符を手にしたポルフィ。船に乗り合わせた小さな女の子マリカの両親は、ポルフィの身の上を案じチーズパイを分けてくれた。それは、母アネークの作ってくれたものと同じ味がした。幸せそうなマリカと家族を見つめ、孤独を感じるポルフィ。定期的に船に乗っているトラック運転手から、ミーナに似た女の子が先週イタリア行きの船に乗っていたと教えてもらい、希望が見えた時、目の前にイタリアの地が見えてくるのだった…。
■第19話「イタリアの港で」
　イタリアの大地に降り立ったポルフィ。小さな港の広場で、少年レオン出会う。レオンは行く当てのないポルフィを自分の親方マリオの元に連れて行く。ポルフィのあまりにも無謀な旅にレオンは叱咤するが、ポルフィの身の上話を聞き涙したマリオと妻のコンスタンツェは、しばらく自分の整備工場で整備工としての修行をするよう提案し、タクシーの修理を任せるのだった。自分も戦争で家族を失っていたレオンは、ポルフィに自分の工具の一部と、蓋付きのコンパスをくれるのだった。
■第20話「洞窟の街」
　リュックを背負い出発を待つポルフィに、レオンは『まずは自分を助けろ、そうすれば神が助けてくれる』と旅立ちの言葉を贈る。列車の旅は、ポルフィにとって車とはまた違った興味を引くものだった。しかし、その行き先はポルフィが目指していた方角とは違うという事を知り慌ててちょうど停止した駅に飛び降りる。遠くの岩山に見つけて向かった不思議な景色の町は、洞窟の町・サッシだった。人の気配が全くない町をさ迷ううちに、自分がどこにいるのかわからなくなってしまうのだった…。

製作年度：2008

第17話　脚本：望月智充／絵コンテ：木村隆一／演出：中村圭三／作画監督：武内 啓
第18話　脚本：国井 桂／絵コンテ：高柳哲司／演出：川西泰二／作画監督：権 允姫
第19話　脚本：司馬 元／絵コンテ：藤森 久／演出：鎌仲史陽／作画監督：飯飼一幸
第20話　脚本：谷口純一郎／絵コンテ：望月智充／演出：川西泰二／作画監督：Kim Dae Hoon、Kim Gi Du

原作：ポール・ジャック・ボンゾン「シミトラの孤児たち」より／監督：望月智充／シリーズ構成：国井 桂／キャラクターデザイン・総作画監督：赤堀重雄／美術監督：坂本信人／色彩設計：大平敬志／音楽：MOKA☆／制作：日本アニメーション

ポルフィ：甲斐田ゆき／ミーナ：藤村 歩／レオン：桜塚やっくん／マリオ：川津泰彦／ジッツァーリ：矢部雅史／コンスタンツェ：進藤尚美