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『ガールズ&パンツァー 最終章』第3話 西住みほ役:渕上 舞×西 絹代役:瀬戸麻沙美 インタビュー全文掲載
第2話の上映から1年半以上を経て、遂に上映が始まった『ガールズ&パンツァー 最終章』第3話。今回は、西住みほ役の渕上 舞さんと西 絹代役の瀬戸麻沙美さんにインタビュー。第3話で繰り広げられる大洗女子学園と知波単学園の試合を中心にお話を伺った。
──第2話の上映開始から1年半以上が経ちましたが、今のお気持ちはいかがですか?
渕上とても1年半が経ったとは思えないくらい、あっという間でした。第2話の公開から第3話の公開までの間に、ナレーションやゲームなどで定期的に声を当てさせて頂く機会があったので、西住みほというキャラクターから距離を置くことはほとんどありませんでした。ようやく皆さんに第3話をお届けできる喜びはありつつ、まるっきり『ガルパン』から離れることがなかったので、あっという間だったなと感じています。
瀬戸こうして改めて聞くと、もう1年半も経ったのかと思います。第2話の終わりは第3話に向けて盛り上がるところで終わっていたので、私自身もそこからの展開がとても気になっていました。そんなことを考えながら日々生きていたら、もう皆さんに観て頂く(2021年の)3月になっていたという感覚ですね(笑)。
──第3話は大洗女子学園と知波単学園の試合の続きから始まります。試合が始まる前までの相手チームの印象について教えてください。
渕上知波単はやはり突撃しかできないちょっとおバカさんなチームという印象があります(笑)。もしかしたらTVシリーズ内で一瞬だけ描かれたアンツィオ戦のように、知波単との試合もギャグシーンとして扱われてしまうのではないかと一瞬想像したくらい、おバカなところが可愛いチームだなと思っていました。
瀬戸大洗は知波単、そして西さんから見ても憧れの存在であり尊敬すべき相手です。どんな状況に陥ったとしても、きちんと打開策を閃いてそれを実行している強い学校というイメージがあったので、知波単が敵うはずないチームだと思っていました。ただ、知波単も様々な経験を積んで、絶対的な存在である大洗に勝つぞ!という強い気持ちに切り替わっていたので、第3話では進化した部分も感じました。
──知波単学園は今までの試合では突撃するために戦っているという印象でしたが、大洗女子学園との試合では戦略や戦術面など、とても成長しているように感じました。その辺、瀬戸さんは演じられていていかがでしたか?
瀬戸台本を読んだ時から皆が勝手な行動を取らないようになったなと(笑)。最初から参謀としての頭角を現している福田だけは突撃のみの戦術に疑問を抱いていましたが、物語が進むにつれて西さんも納得し、突撃以外の戦術があると自ら発信しました。それによって他の生徒たちにもその考えが浸透していき、難しい戦術も協力して行えるようになったんだなと思いました。
──渕上さんは知波単学園の戦い方の変化をどのように感じましたか?
渕上まさか話数をまたいで戦い続けることになるなんて(笑)。でも、彼女たちの根底にあるのは突撃だと感じられる部分がありました。知波単戦は、1回観ただけでは目線をどこにやっていいのか分からなくなってしまうくらい、どの学校の対戦よりもスピード感が優っていたなと感じました。私は完成前のものをパソコンの画面で観ていたので、いざ完成した作品を劇場の大きなスクリーンで観たら、余計にそのスピード感に圧倒されてしまうのではないかなと。戦術を覚えた知波単だけど、やはり突撃が戦い方のベースになっているなと感じられたので、ちょっと嬉しくもありました。
──嬉しいというのは知波単学園をライバルとして認識しているということでしょうか?
渕上冒頭にあるみほの「西さんたち、変わったね」というセリフの通り、変わることの素晴らしさや前向きさもあると思いますが、全くもって知波単らしさが無くなってしまう変わり方だと寂しいなと感じますね。確かに、知波単らしくいてくれて嬉しいという気持ちは、良きライバルあるいは良き仲間としての感覚なのかもしれないです。
──本編では両校の激しい戦いが描かれますが、試合での注目ポイントを教えてください。
渕上昨年あんこう祭の日に行った配信(2020年11月15日開催予定だった大洗あんこう祭の中止を受けて配信された番組)の中で、第3話の見どころを漢字一文字でお伝えするコーナーがあり、「光」という言葉を書きました。今回は、夜戦だからこそ光が印象的なシーンが多かったなと思います。
瀬戸今回の競技場は川が流れている森の中だったので、地形を活かした作戦が多く見られたのは見どころの一つかなと思っています。まだ完成した映像を観れていないので、あくまで期待とイメージになりますが、夜の森の中で戦車からの景色がどういう風に見えているのかなど、見え方についても注目して頂きたいです。
──結果は本編をご覧になってからのお楽しみですが、試合の勝敗を分けたポイントはどこにあったと思いますか?
渕上これは知波単の良いところでもありますが、真っ直ぐさや素直さ。そして変わらない突撃ですね(笑)。
瀬戸勝敗を分けたのは本当に最後の最後。そこまでは、あの知波単が大洗と拮抗した戦いを繰り広げています。だからこそ、最後に出た西さん並びに知波単の真っ直ぐ過ぎる信念がポイントになったんだと思います。
──第3話では2回戦の残りの試合も描かれます。お二人がそれぞれ注目している対戦カードはありますか?
渕上やはり黒森峰女学園対プラウダ高校です。今後のトーナメント戦の行方を踏まえて、黒森峰にはかなり注目しています。お姉ちゃん(西住まほ)がいなくなってしまったので、今回は(逸見)エリカさんが隊長として率いています。エリカさんの心情もしっかりと描かれていたので、そこは皆さんも楽しみにして欲しいポイントですね。
瀬戸最初に出会った時から継続高校が好きです。第一印象で試合中の楽曲に引っ掛かり、それからミカさんの哲学的な発言、他の高校とは全く違った魅力を放っているところに何かやってくれそうな雰囲気を感じていたので、絶対に勝ち上がって行くと思います。
渕上それと、(聖グロリアーナ女学院の)ダージリンさんも凄く格好良かったです。優雅さは変わらぬままでしたね。
──第3話の収録で苦労したことや思い出に残っていることはありますか?
渕上最近は皆で一緒に収録をすることは難しい状況ですが、あんこうチームは一緒にできたので幸せだったなと思います。収録スタジオはバラバラでも、ロビーで顔を合わせたり、リアルタイムで他のメンバーの生の声をヘッドフォンで聞くことができました。基本的に掛け合いはチーム内が多かったので、なかなか慣れない環境ではあるもののやり辛いということはなかったですね。時間的にもスムーズに行えたと思います。
瀬戸『ガルパン』は登場人物がとても多く、できる限りキャストが全員集まって丸1日かけて収録していくのが恒例という印象がありました。今回はこの状況を受けて、バラバラではありますができる限りチーム毎に録らせて頂きました。私も知波単チームで録ることはできたのですが、全員で1日掛かりで録るという時間の掛け方はしていなかったので、他の皆さんがどんなお芝居をなさったのかは見られませんでした。ですから今回は、ファンの皆さんと近い感覚で他のチームの掛け合いを楽しみにしています。チームでロビーに集まった時は、皆で作品を懐かしんだり、「遂に第3話が来たね」とワクワクしながら収録に臨んでいました。
──第3話全体の見どころや、オススメシーンなどがあれば教えてください。
渕上『ガルパン』の世界も少しずつ時が進んでいるので、新旧生徒会のやり取りのシーンで卒業についての会話が出てくると、少しだけ寂しい気持ちになりました。本当に時が進んでいるんだなと実感しますし、きっとこの後卒業しちゃうんだろうなと、先のお話まで想像してしまいました。まだまだ戦いは続いているので寂しいという状況ではありませんが、やはり卒業の準備が描かれてしまうとしんみりしてしまいますね。
瀬戸試合をしていないところでも、戦車道に関わる学生の皆さんは他校の試合を観に来るので、一瞬試合外で映るメンバーとの掛け合いにもぜひ注目して欲しいです。知波単の西さんは戦車道以外でも素直さが出ていてクスっと笑えるようなシーンがありますし、試合後に知波単チームが大洗にお礼のお手紙をしたためるシーンは礼儀作法を重んじているのを感じることができます。
──お二人が演じられているキャラクター以外で、第3話は“この人に注目”というキャラクターがいれば教えてください。その理由もお願いします。
渕上今回あんこうチームとしては(冷泉)麻子さんが活躍しましたが、珍しいところで挙げるとウサギさんチームの(澤)梓はポスト西住みほなのかなと思わせるくらいの冷静さを感じます。ウサギさんチームは皆でてんやわんやしているイメージがありますが、試合中は梓が冷静に指示出しをしているんですよね。それが印象的で、どこかみほの落ち着きと被る部分があるなと思いながら観ていました。
瀬戸同じ知波単のメンバー、第2話以前から参謀としての頭角を現していた福田に注目と言いたいところですが、やはり今回の第3話において活躍したのは玉田かなと。それが勝利に繋がるかは分からないですが、玉田は目標を達成しているので注目して欲しいです。突撃という名前をつけながら突撃ではないことをさせられてきたことに疑問を感じ、突撃したいのにできないもどかしさを抱えていたメンバーです。今回の第3話においてはそれらを乗り越えた姿勢で戦いに臨んでいて、立ち回りにとても成長を感じられました。
渕上チーズのことを知らなかったのは玉田さん?
瀬戸あれ、玉田ですね(笑)。(台本を見ながら)「このカリカリの上に乗ったトロリとした乳臭い食べ物、とても美味であります!」。知波単の初めてのピザシーンはとても可愛いですね(笑)。
──では最後に、ファンへ一言メッセージをお願いします。
瀬戸第2話はここから知波単がもしかして大洗ととても良い試合をするのではないかと気になるところで終わりましたが、遂にその続きが描かれる第3話が上映開始されました。皆さんそれぞれ色々な予想を立てながらずっと楽しみに待ってくださっていたと思います。もう劇場でご覧になってくださった方は今どんな想いでいるのか想像するのが凄く楽しいです。まだ観ていない方はぜひ観て頂いて、第3話の『ガルパン』の世界を存分に楽しんで頂けたらいいなと思います。そして、続きがきっと気になると思いますので、これからもずっと『ガルパン』を思い続けて応援してくれたら嬉しいです。
渕上第3話を皆さんのもとにお届けすることができて、本当にお待たせいたしましたという気持ちと共に私自身もとても嬉しいです。ぼやっとしているとどんどん進んで行ってしまうくらい全体的にも物凄くスピード感溢れるストーリーになっております。もちろん普段の学校の様子が描かれていたりもしますが、約1時間の中のほとんどが試合のシーンに割かれています。1回では観きれない部分が沢山あると思いますので、ぜひ皆さんの日常の楽しみの一つとして第3話を観て頂けると嬉しいです。申し訳ないのですが、第4話へ向けて、またとても気になるところで終わっています(笑)。今後とも『ガルパン』のことを宜しくお願いします!
PROFILE
渕上 舞(ふちがみ まい)
5月28日生まれ。福岡県出身。主な出演作は『ドキドキ!プリキュア』四葉ありす役、『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』イオナ役、『暗殺教室』潮田渚役、『プラネット・ウィズ』熊代晴海役など。本作では西住みほの声を担当している。
PROFILE
瀬戸麻沙美(せと あさみ)
4月2日生まれ。埼玉県出身。主な出演作は『ちはやふる』綾瀬千早役、『革命機ヴァルヴレイヴ』指南ショーコ役、『東京喰種トーキョーグール』真戸暁役、『マクロスΔ』ミラージュ・ファリーナ・ジーナス役など。本作では西絹代の声を担当している。
<上映情報>
ガールズ&パンツァー最終章 第3話
大ヒット上映中!
【第3話 あらすじ】
冬季無限軌道杯第2回戦。勝利のため、あらゆる「突撃」を駆使した戦法で迫り来る知波単学園に、大洗女子学園は大苦戦!ジャングル、そして夜戦という環境の中、 追い詰められたみほ達に逆転の一手はあるのか? 他校の試合も見逃せない! サンダースvs継続、黒森峰vsプラウダ、聖グロvsアンツィオの試合の行方はもはや予測不能!? それぞれに白熱する試合模様! 勝利をつかむのは、果たして──!?
【第3話 STAFF】
監督:水島 努/脚本:吉田玲子/キャラクター原案:島田フミカネ/キャラクターデザイン・総作画監督:杉本 功/考証・スーパーバイザー:鈴木貴昭/キャラクター原案協力:野上武志/ミリタリーワークス:伊藤岳史/プロップデザイン:竹上貴雄、小倉典子、牧内ももこ、鈴木勘太/3D監督:柳野啓一郎/モデリング原案:原田敬至、Arkpilot/3DCGI:STUDIOカチューシャ/色彩設計:原田幸子/美術監督:平栁 悟/撮影監督:関谷能弘、棚田耕平/編集:吉武将人/音響監督:岩浪美和/音響効果:小山恭正/録音調整:山口貴之/音楽:浜口史郎/アニメーション制作:アクタス/製作:ガールズ&パンツァー 最終章 製作委員会/配給:ショウゲート
【第3話 CAST】
●あんこうチーム
西住みほ:渕上 舞/武部沙織:茅野愛衣/五十鈴 華:尾崎真実/秋山優花里:中上育実/冷泉麻子:井口裕香
●カメさんチーム(前生徒会チーム)
角谷 杏:福圓美里/小山柚子:高橋美佳子/河嶋 桃:植田佳奈
●アヒルさんチーム(バレー部チーム)
磯辺典子:菊地美香/近藤妙子:吉岡麻耶/河西 忍:桐村まり/佐々木あけび:中村 桜
●カバさんチーム(歴女チーム)
カエサル:仙台エリ/エルヴィン:森谷里美/左衛門佐:井上優佳/おりょう:大橋歩夕
●ウサギさんチーム(1年生チーム)
澤 梓:竹内仁美/山郷あゆみ:中里 望/丸山紗希:小松未可子/阪口桂利奈:多田このみ/宇津木優季:山岡ゆり/大野あや:秋奈
●カモさんチーム(風紀委員チーム)
園 みどり子(そど子):井澤 詩織/後藤モヨ子(ごも代):井澤詩織/金春希美(パゾ美):井澤詩織
●レオポンさんチーム(自動車部チーム)
ナカジマ:山本希望/スズキ:石原 舞/ホシノ:金元寿子/ツチヤ:喜多村英梨
●アリクイさんチーム(ネット戦車ゲームチーム)
ねこにゃー:葉山いくみ/ももがー:倉田雅世/ぴよたん:上坂すみれ
●サメさんチーム(船舶科チーム)
お銀:佐倉綾音/ラム:高森奈津美/ムラカミ:大地 葉/フリント:米澤 円/カトラス:七瀬亜深
●聖グロリアーナ女学院
ダージリン:喜多村英梨/オレンジペコ:石原 舞/アッサム:明坂聡美/ローズヒップ:高森奈津美/ルクリリ:倉田雅世
●サンダース大学付属高校
ケイ:川澄綾子/ナオミ:伊瀬茉莉也/アリサ:平野 綾
●アンツィオ高校
アンチョビ:吉岡麻耶/カルパッチョ:早見沙織/ペパロニ:大地 葉
●プラウダ高校
カチューシャ:金元寿子/ノンナ:上坂すみれ/クラーラ:ジェーニャ/ニーナ:小笠原早紀/アリーナ:佐藤奏美
●黒森峰女学園
西住まほ:田中理恵/逸見エリカ:生天目仁美/赤星小梅:仙台エリ/小島エミ:葉山いくみ
●知波単学園
西 絹代:瀬戸麻沙美/福田:大空直美/玉田:米澤 円/細見:七瀬亜深/浜田:井上優佳/池田:多田このみ/寺本:葉山いくみ/名倉:石上美帆/久保田:大地 葉/西原:井上優佳
●継続高校
ミカ:能登麻美子/アキ:下地紫野/ミッコ:石上美帆
©GIRLS und PANZER Finale Projekt
ガールズ&パンツァー最終章 公式サイト
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