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『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話 劇場上映記念インタビュー ChouCho(主題歌アーティスト) [ガールズ&パンツァー 大洗女子学園掲示板]

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本日、10月6日より劇場上映開始となる『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話。物語が折り返しを迎える今作から、オープニング主題歌が一新される。楽曲を担当するのは、テレビシリーズのオープニング主題歌『DreamRiser』を担当して以来、『ガルパン』の楽曲に関わり続けてきたChouChoさん。自身が作詞・作曲までも務めた新曲『Never Say Goodbye』には、どんな思いが込められているのか? 10年間にわたって関わり続けてきた『ガルパン』との思い出と合わせて、お話を伺った。

共に歩み続けた10年間への思い

──ChouChoさんは2021年でデビュー10周年を迎え、2022年に『ガルパン』も10周年を迎えました。改めて10年という月日をどのように感じていますか?

ChouChoデビューして1年後に『ガルパン』の主題歌を担当させていただいたので、アーティストとして活動している間は、ずっと一緒に歩んできた、かけがえのない作品だなと感じています。

──作品に関わるきっかけは、オファーという形だったのでしょうか?

ChouChoそうですね。テレビシリーズのオープニング主題歌のオファーをいただいて、その段階で提供される楽曲は決まっていました。お話を聞いた当初、作品の内容に関しては「戦車と女の子のアニメです」というザックリした情報をいただいただけで、アニメの絵も見ていなかったですし、どういうキャラクターかもわからず、「戦車と女の子」というキーワードと楽曲だけが手掛かりだった形ですね。『DreamRiser』という楽曲の明るくて前向きの歌詞などから、この作品はきっと前向きな元気な作品なんじゃないかと想像を膨らませてレコーディングに臨んだという感じでした。

──ということは、作品の完成イメージを知ったのはかなり後なんですね。

ChouCho試写会で初めて知りました。第1話は劇場での上映会で見せていただいたのですが、最初に大きいスクリーンで観たということもあって、ものすごく印象に残っています。第1話の最後のシーンでカメラがどんどん引いていったら、学園艦の全体像が見える。あのシーンの驚きは今思い出しても鳥肌が立ちますね。10年経ってもあの時の衝撃や感動は忘れられないです。さらに見せていただいたのが劇場だったので、音の迫力も想像を超えていて、これまでのアニメとは違うパワーを秘めた作品なんじゃないかと思いましたね。

──その後、『DreamRiser』は『ガルパン』の顔としてみなさんによく聞かれるようになり、ライブなどで披露することも多くなったと思いますが、楽曲に対する思いに何か変化はありましたか?

ChouChoいろんな場所で歌わせていただいて、代表曲と言われる楽曲にもなり。ステージで歌うと喜んでいただける楽曲なので、愛着のある1曲になりましたね。

──その後も『ガルパン』に関わる楽曲に関しては、作詞、作曲も担当されるようになったわけですが、作品のイメージは楽曲作りにインスパイアされる部分は大きいですか?

ChouChoもちろんそうです。劇場版の楽曲である『GloryStory』と『piece of youth』は作詞をさせていただき、その後のゲーム関連の曲では作詞と作曲をさせていただくようになるんですが、やっぱり一緒に歩んできた作品なので、キャラクターの気持ちに本当に感情移入しやすいんですよね。作品自体にも感情移入しつつ、応援する気持ちで見ているので。『ガルパン』のキャラクターたちの前向きな気持ちに引っ張られて、さらに自分の学生時代の思い出も重ね合わせたりしながら歌詞は書かせてもらっています。キャラクターたちに共感したり、憧れたりしながら、『ガルパン』の世界と繋がっていっているという感じですね。

──『ガルパン』の作品自体には、どのような部分で惹かれていますか?

ChouCho『ガルパン』の魅力をひと言で語るのは本当に難しいですね。魅力が凝縮された作品だと思っていて。その中で見ていて胸が熱くなるのは、やはり仲間同士の絆なのかなと思います。それぞれのキャラクターがとにかく個性的で、みんなまったく違った魅力を持っているんですが、そんな彼女たちがチームで戦うことの大切さが伝わってきて。キャラクターたちの絆が、作品を追うごとにどんどん強くなっているのを感じますね。

──ちなみに、お好きなキャラクターはどなたですか?

ChouCho私は初期の頃からカチューシャ推しです(笑)。カチューシャは可愛くて大好きですね。本当に子供っぽいので、親みたいな気持ちになっちゃいます。でも、プラウダ高校の隊長というギャップもまた可愛いくて大好きです。

『ガルパン』との関わりをより深めてくれた、大洗とあんこう祭

──あんこう祭への出演など、大洗には何度か行かれていると思いますが、大洗という場所についてはどのような印象がありますか?

ChouChoあんこう祭への出演以外では、同じ『ガルパン』の主題歌を担当している佐咲紗花さんと一緒に旅行しに行ったりもしました。あんこう祭だと観光はできないですからね。だから、ちょっと落ち着いて大洗という町を味わいたいという思いがあったんです。佐咲さんはすでに何度か行かれていたようなので、案内してもらう形で『ガルパン』に登場するところも含めて、いろんな場所に連れていってもらいました。あんこう祭の際はバスで移動して、窓の外にキャラクターのパネルが置いてあったり、『ガルパン』のポスターが貼ってあったりするのが見えたんです。でも、近くで見ることができなかったので、旅行で行った際にはそういう部分をじっくり楽しみましたね。

──何か大洗の旅行で思い出に残っていることはありますか?

ChouCho初めて電車で大洗に行った時、大洗駅に着いたら『DreamRiser』が流れていたんです。まさか自分の曲が駅で流れているなんて、予想もしていなかったので(笑)。そうしたところから、本当に町をあげて『ガルパン』を応援してくれているんだなと実感しました。実際に町を歩いてみると、より深く『ガルパン』との関わりの深さが判っていきました。町単位で『ガルパン』と組んでやっているということは、実際に行ってみないとわからなかったです。

──10年間『ガルパン』に関わってきた中で、作品と深く繋がれたと思った瞬間といわれると、どこになりますか?

ChouChoやはり、最初のあんこう祭ですかね。なかなか普段はキャストさんと一緒に活動することは少ないので、あんこう祭をご一緒したことで距離が縮まって仲良くなった印象があります。もちろん、スタッフの皆さんもそうです。

──その時に、初めてファンの皆さんの前で『DreamRiser』を披露されたんですよね。

ChouChoそうです。あんこう祭で初めて歌った時は本当にびっくりしました。こんなに野外で見渡す限りの人の前で歌うことなんて、人生で初めてだったので。作品の人気を改めて実感した瞬間でもありましたね。

──今年は、またあんこう祭で『ガルパン』のイベントのステージに立たれますが、どのような思いを持たれていますか?

ChouCho私たちにとっても「念願」叶って、やっとあんこう祭に『ガルパン』が帰ってくるというのは、本当に嬉しいですね。長い休止期間の後なので、きっとまた新たな思い出がひとつ刻まれるんだろうなと思っています。毎回あんこう祭は、前日から入ってみんなで食事会をしたりしつつ、『ガルパン』のチームみんなで一緒にあんこう祭のステージを作り上げているんですよね。私はソロアーティストなので、基本的にはひとりで活動しているわけですが、あんこう祭りに関しては、本当に合宿というか、修学旅行というか。学生に戻った気分にもなれて、部活みたいな感じというんですかね。青春時代のような、すごく楽しくて温かい気持ちになれるので。本当に嬉しいです。

『最終章』の最終章の後半を担う楽曲に込めたメッセージ

──いよいよ上映となる『ガールズ&パンツァー 最終章』の第4話から新たなオープニングに変わりますが、お話があったのはいつ頃でしょうか?

ChouCho「楽曲をお願いしたい」とお声がけいただいたのは、2016年頃ですかね。『最終章』が作られることが発表されるちょっと前くらいのタイミングだったと思います。最初にお話を伺った時は、第1話から第3話までの前半のオープニングを佐咲さん、後半は私になりますと言われただけで。その時は「最終章」ということを聞いて、「もう終わっちゃうのか、悲しい」って気持ちと、最後の楽曲を担当できることは嬉しいという、複雑な気持ちでした。まさか、こんなに終わらないとは思わなかったので(笑)。

──その時がようやく来たという感じですね。

ChouChoきちんとした楽曲のオーダーがいつ来るのかと楽しみにしていました。ただ、2016年当時は、私自身作曲はそんなに曲数を経験していなくて。でも、『ガルパン』の最後の曲だから絶対に自分で作詞作曲したいという思いが強かったので「作詞作曲したいです」と伝えていました。でも、自分としてはちょっと経験不足ではあったんです。そういう意味では、オーダーが来るまで時間があって、その間に作曲の経験をいくつも積むことができた。そうしたおかげで、自分で絶対に「作詞・作曲できる」という確固たる自信があるタイミングでオーダーをいただけたのは良かったですね。

──ある意味、大きなひと区切りとなった『劇場版』のエンディング曲『piece of youth』は、余韻に浸るようなしっとりとした曲調が印象的でした。一方、『Never Say Goodbye』はアップテンポな感じに仕上がっています。楽曲制作にあたっては、どのようなオーダーがあったのでしょうか?

ChouCho今回は、楽曲制作に入る前に『ガルパン』の制作チームと水島努監督、そして私たち音楽チームみんなで打ち合わせをしました。そこで、『ガルパン』らしい楽曲で、『DreamRiser』の延長線上にある新しい曲にして欲しいというオーダーをいただきました。

──作品に対する思い入れが深いからこそ、いろいろ考えることも多かったと思いますが。ご自身ではどのようなテーマ性を持って楽曲作りに臨まれましたか?

ChouCho最終章ということで、作品自体は第6話で終わってしまいますが、きっと終わった後も繰り返し皆さんご覧になるだろうし、私の中ではこれで終わりではないと思っていたんです。なので、卒業ではあるんですが、お別れではないという楽曲にしたいなと思っていました。「ずっとこれからも繋がっていくんだよ」というメッセージ、テーマで楽曲は書かせていただいています。

──タイトルを日本語にすれば「さよならは言わない」という意味ですが、そこを大事にしたかったということでしょうか?

ChouChoそれが一番伝えたいメッセージですね。

──季節感としては「春」を想起させる感じですね。

ChouCho卒業はひとつのキーワードなので、そこから膨らませていって情景が浮かんだのが、桜だったり、春の温かい日差しなど、そうしたイメージでした。明るさは『ガルパン』の持ち味だと思うので、卒業なんですがしんみりせずに、明るい気持ちで新たにスタートするぞという雰囲気ですね。

──楽曲の中で、気に入っているフレーズなどはありますか?

ChouChoDメロの部分ですね。楽曲の打ち合わせの時に、水島監督から『ガルパン』の魅力のひとつである個性の集合、個人それぞれが個性的であることが重要だという話をいただいていたので、そのキーワードは絶対に盛り込みたいなと思っていて。Dメロの曲調が変わるところの「不揃いでいい」は、まさに『ガルパン』のキャラクターたちのチームワークはあるけどデコボコしているという、彼女たちらしいワードを入れた部分です。「卒業」や「さよならじゃない」というテーマに「個性」を盛り込めたのは結構気に入っています。

──フルコーラスで聞くと最後は余韻もある感じになっていますが、そこもこだわられたところでしょうか?

ChouChoそうですね。前向きな曲ではあるんですが、ちょっと切ない余韻みたいなものは欲しくて。最後のアウトロの部分はちょっとしっとりとしたコーラスのような感じを加えています。そこに最終章で終わってしまう切なさの部分を盛り込んでいるので、聞き終わった後に余韻に浸っていただけるといいですね。オープニングには入っていない、フルコーラスじゃないと味わえない部分なので、ぜひ曲全体として聞いて欲しいです。最終章の締めくくりである第6話がどのような流れになっていくのかはわかりませんが、全話を見終わった時に、お家で聞いてしんみりした気持ちになっていただけるような終わり方を目指しました。

──では最後に、『ガルパン』ファンにメッセージをお願いします。

ChouChoここからまた、最終章の第4話から第6話まで私の歌う『Never Say Goodbye』がかかっていきますが、この曲は、作品のストーリーが続く中で、楽曲を聞いた時の感じ方も変わっていくんじゃないかという思いを込めて作っています。私も一ファンとして『最終章』が終わっていく切なさもありつつ、楽しみにしているので、皆さんと一緒に最後まで楽しんでいければと思っています。

 

PROFILE

ChouCho(ちょうちょ)
6月21日生まれ。大阪府出身。2011年7月に『神様のメモ帳』のオープニングテーマ『カワルミライ』でデビュー。アニメーション作品に関わる楽曲を中心に歌手活動を行う。2012年に『ガールズ&パンツァー』のテレビシリーズのオープニングテーマ『DreamRiser』を担当。以後、『ガールズ&パンツァー』劇場版やゲームなど、関連作品の楽曲を担当している。近年は、ボーカルのみならず作詞・作曲も手掛けている。

 


『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話
劇場上映中!

【ChouChoライブ情報】
ChouCho the BEST vol.2
【日程】2024年1月21日(日)
【時間】開場 17:00/開演 17:45
【会場】渋谷 duo MUSIC EXCHANGE
    〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂2-14-8 O-EASTビル 1F
【チケット】
■シングル「Never Say Goodbye」封入先行 ¥6,200
<受付期間>10月4日(水)12:00〜11月12日(日)23:59
■一般発売 ¥6,500
12月6日(水)〜 定数に達し次第終了
*別途1ドリンク代 ¥600
【詳細】ChouCho オフィシャルサイト

 


「ガールズ&パンツァー 最終章」公式サイト
http://girls-und-panzer-finale.jp/

ガールズ&パンツァー 公式X(旧Twitter)
@garupan

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