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『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話 4D上映記念 キャスト座談会 [ガールズ&パンツァー 大洗女子学園掲示板]
絶賛上映中の『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話 4D。今回は、西住みほ役の渕上 舞さん、逸見エリカ役の生天目仁美さん、カエサル役・赤星小梅役の仙台エリさん、ねこにゃー役・小島エミ役の葉山いくみさん、河嶋 桃役・バニラ役の植田佳奈さんにインタビュー。第4話で大洗女子学園VS継続高校戦、黒森峰女学園vs聖グロリアーナ女学院戦、冬季無限軌道杯準決勝の2試合が決着。4Dの感想、両試合の内容、注目のキャラクターなどについてお話を伺った。
──『ガールズ&パンツァー 最終章』第3話から約2年半、2023年10月についに第4話が上映されました。上映から1ヵ月以上経過し、すでに多くのファンから熱い感想が届いていると思いますが、今の率直なお気持ちをお聞かせください。
渕上ファンの皆さんが約2年半もの間待ってくださり、待望の続編という感覚がひしひしと伝わって来ていました。ずっと応援してくださっている方は、第4話上映後すぐに感想を送ってくださり、どんなに間が空いても『ガルパン』のことを愛してくださっているんだなと改めて感じる機会になりました。ファンの皆さんに楽しんでもらえているようで凄く嬉しいです。
生天目『ガルパン』自身がハードルを上げて、きちんとそれを超えている。作品を観たら、2年半もかかったことを皆が納得する内容でした。改めてこの作品に関われて良かったなと思いました。試合には負けましたけど(笑)。
仙台第3話のアフレコもまだ覚えているので、2年半も経過した感覚がないです。『最終章』に入ってからは毎回ハラハラする展開が続き、これ以上はもうないだろうと思っているそのさらに上を行く展開が繰り広げられていて。今回の第4話も良いところで終わっているので、次の第5話の展開も楽しみです。ファンの方だけでなく周りのお友達からもダイレクトに感想が届くようになったので、『ガルパン』は長く人気が続いている作品なんだなと実感しています。
葉山私も2年の重みはあると思っています。キャストとしても待った分だけ期待値が上がっちゃうんですよね。そうなると余程の出来の作品が来ないと、ファンの方たちには納得してもらえないよなとドキドキしていました。実際に試写会で観たらそんな心配は一切いらない出来栄えでした。これまでも凄かったのに第4話が一番じゃないのと思ってしまうくらい素晴らしい作品になっていて。ファンの皆さんの感想も「ものすごかったです!」ばかりで、『ガルパン』は2年という重みを乗り越えて皆に楽しさを提供できたのかなと思いました。
植田この数ヵ月海外を訪れていて、『ガルパン』は世界中で愛されていることを体感してきました。海外で第4話はまだ上映されていませんが、中には第4話を観るために日本に来たという方もいらっしゃいました。
──そして、11月23日(木・祝)からは4D上映が始まります。本作は主観視点が多く、よりライド感が増す作りになっていると思いますが、4D上映は実際に体験されましたか?
生天目&仙台私たち2人が体験しました。
生天目通常版を観た時も十分迫力があったんですけど、4Dになるとそれがさらに増して、別の作品に感じるくらい凄かったです。4Dの体験自体が初めてで、本当にアトラクションに乗っているような感覚で自然と声が出てしまいました。なので、隣の席の方がもし声を出してしまっても皆さん温かい目で見てほしいなと思いました(笑)。
仙台私も4Dの体験が初めてで。2人で一緒にチェック試写へ行きました。お仕事でチェックされている監督やスタッフさんが周りにいる中、私たちだけ普通に楽しんでいました(笑)。Dolby Atmos®版も音響が凄かったんですけど、そのさらに上を行くような驚きで。戦車に乗ったような迫力、キャラクターたちと一緒に試合をしているような没入感があって、また観に行きたいなと思いました。
──まだ体験されていないお三方は、どのような期待がありますか?
渕上それ以前の話数の4Dは体験させていただいたことはありますが、ずっと揺れていてじっと座っていられなかった記憶があります。体感しながら飲食なんてもってのほかで(笑)。第3話の4Dの感想をお伝えした時の私の第一声は、確か「疲れました」だったと思います(笑)。今回はほとんど戦車戦のシーンなので、さらにその上を行くと思うと少し恐怖すら感じますね。一刻も早く皆さんに追いつきたい気持ちでいっぱいです。
葉山通常版で観た時も揺れていると錯覚するぐらい臨場感が凄すぎて、アトラクションに乗っているみたいでした。4Dになったら一体どうなっちゃうんだろう。早く戦車に乗りたいです(笑)。
植田映画が大好きなので3Dも4Dもよく観るんですけど、その中でも『ガルパン』の4Dは臨場感が抜群で、他の4Dでは味わえないような視界が体感できます。映画を作る段階から4Dを意識した絵コンテを描いているとスタッフの方から伺って、だからいつもこんなに凄い体験ができるんだなと。今回は今までを超えるアクションなので、それが4Dの動きと相まってどうなるのか、楽しみだけど怖さもあって。その日は朝ごはんを抜いた方がいいのかなとか色々考えながら(笑)、観るのが楽しみであり恐ろしいです。
──第4話の前半は準決勝第1試合、「大洗女子学園」VS「継続高校」の続きが描かれます。あんこうチーム不在の中、各チームの成長が見え、長年のファンであればあるほど熱くなる展開でしたが、どのような想いで収録に臨まれましたか? また、収録時の印象的なエピソードがあれば教えてください。
渕上白旗が上がっていたので今回は出番が少ないだろうなと覚悟して台本を開いたら、想像を上回る出番の少なさで。今まではあんこうチームを主軸として(西住)みほが仕切ってきたのもあって、TVシリーズ、『劇場版』、ゲーム、その他のコンテンツでも誰よりもセリフが多く、言い辛いセリフがあって苦戦した経験もしてきました。今回はこの10年間で初めてと言ってもいい見守ることしかできない立場で、新鮮な気持ちでした。今回は(澤)梓が代理の隊長として仕切ってくれて、その中で普段みほが言っていたセリフをそのまま同じような言い回しで梓が発して、皆を率いていく流れだったので感慨深かったです。自分がどうこうというより、いちお客さんとしての気持ちがかなり上回ったアフレコでした。
植田みほはめっちゃ落ち着いていたよね。あの時点で皆を信用しているのかなと。
渕上仲間を信用しつつ、自分の意見もポツリポツリと言っていくような感じで。皆頑張れと思いながら、ある意味楽しませていただきました。
──他のみなさんは、いかがでしたか?
仙台第4話の舞台挨拶や取材を受けるに当たって過去の作品を見直したんですけど、「梓が将来は隊長じゃない?」とウサギさんチームで言っていて、その10年後に本当に隊長のポジションをやっているのを観てグッときちゃいました。「『ガルパン』はいいぞ」って改めて思いました(笑)。ウサギさんたちのポンコツぶりを10年見続けていたのに、すっかりお姉さんになったなと。私は今回の収録は黒森峰チームと行なったので全員が集合できた訳ではなく、いつものカバさんチームと収録ができなかったのでどんな風になるか気になっていました。だけど、第2試合の勝敗がついた時になばちゃん(生天目さん)が「クソー! 本当に悔しい」って叫んでいたのがリアルで(笑)、その気持ちがよく分かって。心が全部持っていかれる収録だったので思い出に残っています。
生天目ヤダ、恥ずかしい(笑)。
葉山第3話の時点であんこうチームがいなくなっているのは分かっていたので、第4話はアリクイさんチームとして気合いが入った状態で、あんこうチームがいなくても勝たなくちゃいけないという今までにない緊張感の中でやったアフレコでした。第4話は緊迫感が続いていたので、自然と1個1個のセリフに集中して臨めました。黒森峰側でも(小島)エミはずっと逃げ続ける大変な状況だったので、第4話の最初から最後までずっと集中していました。黒森峰チームに入れてもらってアフレコするのが初めてだったので、大事な場面で黒森峰チームとして収録できたのも嬉しかったです。悔しい想いを共有できた貴重な経験でした。
植田『劇場版』の時の成長があまりにも著しかったので、(河嶋)桃は今回の試合でまたちょっと後退したかなと思いました。みほちゃんや会長(角谷 杏)は先の展開も見据えていたけど、桃はまだそこまで辿り着かなくて。何かあった時もまだ他人頼みな部分が多くて、他の皆の成長に追いつけていないなと感じました。皆のおかげで隊長としての立ち位置に就いているにも関わらず、少し停滞気味だなと。
──最後は、アリクイさんチームの機転により、見事「大洗女子学園」が勝ちました。この試合で印象に残っているシーンやお気に入りの台詞はありますか?
渕上皆さんそうだと思いますが、雪山の一番高いところから滑り落ちていくシーンですね。4Dのポスタービジュアルにもなっていますが、今回の一番の見せ場。あの流れは台本にも書かれていて、アフレコの時に完成前の映像を観ているはずなんですけど、音のついた完成版を観た時に初めて全てを理解しました。これはアフレコの時と同じシーンなのかなと思うくらい化けていて、展開を知っているはずなのにヒャッとしてしまいました。どの話数も演出面で凝られていますが、フッと音がなくなってから盛り上がるように、より緩急がついた音の付け方になっているなと今まで以上に感じました。それも相まってハラハラ感が増していて、雪山のシーンは印象的ですね。
仙台私も同じ雪山のシーンです。今回は思ったより絵が入った状態でアフレコできていたけど、あそこまでの臨場感はアフレコの段階ではなかったのでビックリしました。それと、皆で穴の中に入って行ってロープを手繰り寄せて出て行くところもハラハラしました。敵に待ち構えられているのにどうするんだろうと。戦車の描写が回を追うごとに派手になっていて、何度観ても同じところでハラハラしちゃいます。最後はアリクイさんチームが仕留めましたが、カバさんチームとしてはまたマカロニ作戦が失敗してしまって。1回目は成功したんですけど、2回目に「それはない」と冷たく言われた時に「ですよね」と納得して(笑)。みほたちが不在の中、いいところが見せられたんじゃないかなと思っています。
葉山雪山から決着がつくまでのシーンが一番印象に残っています。雪山のシーンは、どっちが継続で、どっちが大洗かを追うのが大変で、1秒も映ってないくらい短いコマもあり、目を凝らしてアリクイさんチームを追い続けていました。1輌ずつ撃破されていく中、すんでのところでアリクイさんチームを皆が守ってくれていて。最後のアリクイさんチーム以外がいなくなっちゃう展開は、自然と泣けました。守ってもらう試合は初めてだったので、「皆が繋いでくれたこのバトンは絶対に落とさないぞ!」とねこにゃーたちに感情移入していました。最後の1輌になった時に物凄く心細くて、どうやって勝つんだろうと思っていたんですけど、ここで鍛えた筋肉が役に立つのかと(笑)。なんとか勝てて良かったです。TVシリーズでは操縦もできないくらいひ弱な子たちだったのに、こうやって格好良い見せ場を作れたので良かったです。
植田ミカの散り際が格好良かったです。今までだとBC(自由学園)のマリーさんとか、『ガルパン』の敵将が最後に落ちる時は格好良いシーンが多くて。今回もミカらしく、飄々としながら“最期”を悟っている瞬間があって好きですね。
──第4話ではあんこうチーム以外のメンバーが活躍しましたが、個人的に注目しているチームやキャラクターがいれば教えてください。その理由もお願いします。
渕上聖グロリアーナ(女学院)に新たに追加されたキャラクターたちは、まだ顔見せ程度の登場だったと思いますが、あのキャラクターたちがどれぐらい力を持っていて、どのような戦い方をしていくのか気になります。決勝に臨む大洗としても、作品のいちファンとしても凄く楽しみです。特にバニラとピーチとクランベリーの3人に注目しています
生天目(パンフレットを見ながら)並べた時に他のチームは色味が華やかで、私たちは地味ですよね(笑)。黒森峰はショートカットの黒髪で真面目そうな子が多いのに比べて、他のチームはなんて派手なんだろうと映像を観ながらも思っていました(笑)。その中でもクランベリーとピーチはちょっと色ありすぎじゃないかと。ここからどうなっていくのかなと期待しています。
仙台継続のヨウコが今回活躍していて、カバさんチームと同じ戦車に乗っているんですよね。ヨウコの活躍を見ると、Ⅲ突(Ⅲ号突撃砲)って破壊力がある戦車だったんだと(笑)。ヨウコからⅢ突の扱い方を教えてもらった感じがしました。同じⅢ突使いとして再戦したい気持ちはあります。
葉山今回は大洗の色々なメンバーが成長しましたが、その中でも梓の成長を著しく感じました。『ガルパン』は世代交代がないアニメだと勝手に思っていたんですけど、きちんと時が経っていることが分かりました。みほがいなくなった後の指揮を務めて梓は大きく成長したけど、決勝ではどういう風になるのかなと。今まではみほに引っ張ってもらうスタイルの大洗だったけど、それぞれが自分で考えて行動できるようになり、さらに色々な作戦が立てられそうで、今後の大洗はどうなっていくのか。チームを指揮している強いみほを見たい気持ちもあるけど、今後の梓の動向はより気になりますね。
植田サメさんチームの今後の活躍が楽しみです。第2試合では海賊旗を掲げていて早々に撃破されたんですけど、きっとこれからもっと色々な活躍が見られるんじゃないかと思っています。やっぱり桃とサメさんチームの仲がもっと見たいので、今後に期待です。
──第4話の後半は準決勝第2試合、「黒森峰女学園」VS「聖グロリアーナ女学院」が描かれます。雪山とは対照的にゴツゴツとした岩肌が印象的な渓谷での試合となりました。生天目さんはどのようなことを意識しながら収録に臨まれましたか? また、収録時の印象的なエピソードがあれば教えてください。
生天目最初に台本を読んだ時に、「負けんのか…」と思いました。収録の時も結果は分かっているけど、それをいかにそうじゃないかのように見せるか強がっていた部分がありましたね。監督にも悔しいって伝えたし、スタジオで色々とぶちまけて帰りましたけど(笑)。第3話からエリカが自分らしく輝いてきたので、1時間弱という尺の中で大洗戦が凄く長いじゃないですか。だから台本を読み続けていた時に、第2試合の方は尺が足らないんじゃないかなと思っていた部分もあったんですけど。全く違った形で面白い戦いを繰り広げていたので、黒森峰戦も十分魅せられる試合だったかなと思っています。でも悔しかったな(笑)。
──最後は、僅かの差で「聖グロリアーナ女学院」が勝利を収めました。転校してきた愛里寿の活躍もありましたが、この試合で印象に残っているシーンやお気に入りの台詞はありますか?
生天目聖グロが紅茶を飲んでいるのに対抗して、こっちはノンアルコールビールを飲んでいたりして、チームとして面白い方向に行ったなと(笑)。今までは常勝チームというイメージだったけど、皆で戦っていく空気がちょっとしたシーンにも出て来ている気がしました。第4話はエリカだけが頑張るんじゃなくて、皆で力を合わせる形が見えたので、そこは黒森峰の成長を感じられる面白い部分だったなと思いました。伝統を取り入れたからこそ、新しい戦い方を見つけて行く。本当にこれからもっと面白くなるチームだと思います。だから何度も言うように、悔しかったんです(笑)。やっとチームとして見えてきた部分があって、これからだったのに。
植田来年の全国頑張って(笑)。
──他の皆さんはこの試合で印象に残っているシーンやお気に入りの台詞はありますか?
渕上舞台挨拶などで今後の展開を自分なりに予想していたので、黒森峰が負けて悔しかったです。継続は強い相手だけど、ここで負けてしまったら物語として良くないから多分勝つでしょうと踏んでいて。最終的には黒森峰と大洗が戦うんだと、私の中で勝手に決めていて。
生天目その話が刷り込まれたおかげで、私たちは強いと思い込んでいたのかな(笑)。
渕上黒森峰だけ隊長が完全にいなくなって、エリカがその責任を請け負うことになったので、それがきっかけになって勝っていくんじゃないかと。なんだったら優勝も黒森峰じゃないかと思っていたんですよ。それなのにまさかの準決勝敗退だったので、悔しい気持ちでした。
仙台2019年の熊本でのイベントの時に舞ちゃんのその話を聞いて、私も確かにそうに違いないと半ば確信していて(笑)。途中までは結構いけそうな戦況だったので、本当に勝てると思っていたんですよ。だけど、最後「えっ…」ってなって。
生天目しかも台本で見ると、意外と勝敗の決着が分からない感じで書かれていたよね。聖グロの勝利って書かれていても悔しいというより、「えっ、なんで」って(笑)。
仙台早く映像で確認したかったです。こんなことあんまりないんですけど、本気で決勝に行くと思い込んでいたので(笑)。大洗と黒森峰が決勝で激突したらどっちが優勝しても嬉しいし、余裕をこいていたら黒森峰が負けてしまって。感情移入し過ぎているなと自分でも思いました。
生天目愛里寿が出た瞬間が一番ショックだったよね。もう終わったと思いました(笑)。
──お二方はいかがですか?
葉山大洗側でも黒森峰側でもフラッグ車を担当していたので、前半も後半もずっと気が張り詰めているような感じで。常に切羽詰まったセリフだけが羅列されているような第4話だったので、個人的には余裕のないアフレコでした。必死で演じていた記憶がありますね。でも、どちらの試合でもフラッグ車を担当するのは珍しいと思うので、光栄に思いながら、目一杯楽しんでアフレコに臨みました。
植田聖グロに新キャラのバニラが出て来るじゃないですか。それが桃と似たような髪型の子だったから、演じ分けをどうしようかと迷ったところがあって。フォルムが近いと何となく声の音の高さとかも似てくるので、幅が狭まるんですよ。今回は黒髪のショートカットまで一緒だったからどうしようかなと。桃で「格好良い」と「おバカ」をやっているから、入れるとしたらセクシー要素しかないと思って、ちょっとセクシーめでやったんですけど。それでも叫んだりするとどうしても声が似てくるから、第5話ではあまり叫ばないようにしてほしいですと監督にお手紙を書きたいです(笑)。
葉山私も乗っかってもいいですか。今回はねこにゃーでも叫んでいるし、エミちゃんでも叫んでいるから、1回だけちょっとねこにゃーに寄っちゃってるって言われてしまって(笑)。確かに難しいですよね。
植田切り替えも大変なので、桃とバニラの間は20カット以上空けてくださいってお願いいしたいです。
──TVシリーズの放送から10周年を迎えた『ガールズ&パンツァー』は、皆さんにとってどのような存在ですか?
渕上当時は声優というお仕事を10年先も続けていられるのか想像がつかないキャリアであり、年齢だったので『ガルパン』がまさか10年も続く作品になるとは思っていなくて。コロナ禍を挟みましたが、10年間ずっと変わらず大洗にお世話になっていて、アニメがコンスタントに出ていなくても、ゲームやアプリ、CMのナレーションがあって、みほとしばらく会っていない期間がなくこの10年が続いてきました。声優という仕事をしていくに当たっても軸になるような作品だと思っています。10周年を迎えてこれからまだまだ続いていくことを想うと、本当に『ガルパン』なくして今の自分はなかったのかなと思えるような作品になっています。
生天目TVシリーズの途中から出てきたキャラクターだったので、初めは嫌な奴から段々人間として面白味が出て来て(笑)。10年の中でキャラの成長も見られたし、10年も関われていること自体が不思議な感じがするし、こんなに面白い作品の中に入れていることにとても感謝しています。初めの頃のスタジオはメチャクチャ狭くて、座るところもないくらいで。ロビーもなかったから、出番がない時の居場所がなくて。今はスタジオも広くなったし、当時10代だった子が大人になっていて、人の成長にも普通にビックリして。私はお姉さんチームなので、作品と出演者の成長を両方楽しめるのは役得だなと思います。
渕上なばさん(生天目さん)怖かったもんな。
生天目喋る暇もなかったでしょ(笑)。
渕上エリカの印象がね(笑)。
──他の皆さんはいかがですか?
仙台『ガルパン』は私にとって部活ですね。お仕事だけどその感覚があまりなく、キャラクターとキャストのリンクがあって、皆本当に仲の良い現場なので。久しぶりの挨拶をして、じゃあ試合しようかみたいな(笑)。地方のイベントに行く時は、完全に修学旅行ですね。1つのクラスメイトのような感じがしていて、まさに部活です。作品、声優チームと10年一緒にいられるのは、なかなかない貴重な経験ですね。『最終章』は第6話までですよね。あと2回なのかと思うとね。
渕上でも、あと5年くらいかかるかも(笑)。
仙台そっか。まだまだよろしくお願いします。あと2回で本当に終わるのかと思いつつ。
全員それも怪しいよね(笑)。
仙台いつまでもフレッシュな気持ちでいられるように、私たちも15周年目指して頑張りたいなと思っています(笑)。
葉山『ガルパン』は実家みたいな感じです。当時はまだ声優になったばかりの駆け出しの頃で、その頃にもらったねこにゃーという役でした。TVシリーズ、『劇場版』、『最終章』と来ているんですけど、何年かおきに仕事が来る度に初心に帰らせてくれる。当時の気持ちを思い出させてくれる。初心に帰るのは凄く大事なことだと思っていて、未だに作品が続いているからこそ立ち返る機会ももらえるし、間が空いて収録に行ってもホッとするんですよね。勝手知ったる『ガルパン』なので、数年ぶりでもスッとねこにゃーを演じることができる。私の基礎になっている作品なので、毎回『ガルパン』の収録は帰って来てホッとする場所です。
植田『ガルパン』は、始まった頃は最後のピースの一つだったんですよね。「海」と「空」はスタッフさんもかなり被っている作品でずっとご一緒していて。最後の「陸」の戦車でもご一緒させていただけるようになって、スタッフの皆さんとは20年近くになるのかな。「やっと最後のピース埋まったね。陸海空制覇したじゃん」という冗談を言ってもらえるくらい長いお付き合いをしています。最後の1ピースと言われていた作品が随分長く続いていて。スタッフの皆さんと一緒にまだまだ楽しい作品を作っていけるのは、メチャメチャありがたいことで。こんなに幸せなことは役者人生でもまずないなと思っていて。もしかしたら50歳になっても制服を着ている可能性があるかなと(笑)。
葉山その頃には『おばちゃん&パンツァー』になっていますよね(笑)。
植田50歳になっても制服を着ていられたら、次は学生さんじゃなくて、おばあちゃんたちの作品を作ってもらって、もう1周陸海空を行きたいなと思います(笑)。
──第5話以降の展開にも期待が高まりますが、最後にファンへ向けて渕上さんからメッセージをお願いします。
渕上毎話毎話期待を超え、そして毎話毎話クオリティがどんどん上がっていく『ガルパン』なので、これから先はどうなっていくのか。どんなフィールド、どんな作戦が残っているのかと、考えてみても私なんかじゃ思いつかないくらい出尽くしている中で、きっとその予想を大きく超えて来るんだろうなという楽しみでいっぱいです。物語に関して、最初の頃は大洗いよいよ負けるんじゃないか、負けた方が面白いんじゃないかとさえ思っていたんですが、やっぱり段々と決勝に近づくと負けたくない気持ちが勝ってきています。決勝は勝っても負けても、最高の試合だったと思えるような展開が待っているんだろうなと。いちお客さんとしても今後の展開を楽しみにしています。まだまだ長く続いていくと思いますが、『ガルパン』ファンの皆様にはどうか最後までお付き合いいただいて、そして皆でこれから先も作品について語り合ったり、大洗でお祭りに参加したり、自分の中の人生の一つの作品として永遠に続いていくと嬉しいなと思っています。これからもどうぞよろしくお願いします。
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PROFILE
渕上 舞(ふちがみ まい)
5月28日生まれ。福岡県出身。主な出演作は『ドキドキ!プリキュア』四葉ありす役、『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』イオナ役、『暗殺教室』潮田 渚役、『プラネット・ウィズ』熊代晴海役など。本作では西住みほの声を担当している。
PROFILE
生天目仁美(なばため ひとみ)
8月4日生まれ。神奈川県出身。賢プロダクション所属。主な出演作品は『真月譚 月姫』のアルクェイド・ブリュンスタッド役、『薬師寺涼子の怪奇事件簿』の薬師寺涼子役、『ドキドキ!プリキュア』の相田マナ役など。『ガールズ&パンツァー』では逸見エリカ役を演じている。
PROFILE
仙台エリ(せんだい えり)
10月30日生まれ、東京都出身。アミュレート所属。主な出演作品は『中二病でも恋がしたい!』の小鳥遊十花役など。『プリキュア』シリーズには『Yes!プリキュア5GoGo!』の美々野くるみ/ミルキィローズ役をはじめ複数出演している。『ガールズ&パンツァー』ではカエサル役、赤星小梅役を演じている。
PROFILE
葉山いくみ(はやま いくみ)
11月17日生まれ。東京都出身。クレアボイス所属。主な出演作品は『みつどもえ』の松岡咲子役、『ストライク・ザ・ブラッド』の煌坂紗矢華役、『SHIROBAKO』の安藤つばき役など。『ガールズ&パンツァー』ではねこにゃー役、小島エミ役を演じている。
PROFILE
植田佳奈(うえだ かな)
6月9日生まれ。奈良県出身。アイムエンタープライズ所属。『咲-Saki-』の宮永咲役、『Fate/stay night』の遠坂凛役、『魔法少女リリカルなのは』シリーズ 八神はやて役など。『ガールズ&パンツァー』では河嶋 桃役、バニラ役を演じている。
<上映情報>
『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話 4D
劇場上映中!
「ガールズ&パンツァー 最終章」公式サイト
http://girls-und-panzer-finale.jp/
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