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『コードギアス 奪還のロゼ』 天﨑滉平(ロゼ役)×古川 慎(アッシュ役)×上田麗奈(皇サクヤ役)×富田美憂(琉高ハルカ役) スペシャルインタビュー

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2024年5月より毎月連続で上演されてきた、「コードギアス」シリーズの最新作『コードギアス 奪還のロゼ』がついに完結を迎え、全4幕からなる本作の最終幕が絶賛公開中。そして今回、最終幕の上映を記念して、ロゼ役の天﨑滉平さん、アッシュ役の古川慎さん、皇サクヤ役の上田麗奈さん、琉高ハルカ役の富田美憂さんにインタビュー。アフレコ秘話や、最終幕の見どころなどを語ってもらった。(※インタビュー内容は本編のネタバレに関する内容を含んでおります。)

──まずは、最終幕を迎えた今のお気持ちを教えてください。

天﨑終わっちゃったなという、寂しい気持ちがやっぱり大きいですね。アフレコをした頃から振り返ると、今年の5月に第1幕の上映が始まって、「最終幕を上映するころには暑い季節になってますね」という話をしてから今日まで、本当にあっという間だったなという気持ちと、最終幕までこの物語を観ていただけたという満足感の両方があって、複雑な心境です。

古川振り返ってみると、第1幕の上映が始まって、どんどん来てくださるお客様が増えていって、本当に大きな盛り上がりを見せた作品だったなと改めて実感しています。上映が始まってから、SNSでどんな感想が書かれているかチェックしているのですが、最終幕も楽しんでいただけたらうれしいです。

上田アフレコでは最終幕の最後のシーンを収録するとき、気持ちの切り替えが追いつかなくて、何度もディレクションをいただきながら一生懸命録ったんです。だから、公開日を迎えることがうれしい一方で、終わってしまうから来てほしくないという気持ちもありました。

富田舞台挨拶に登壇するために、完成した映像をその前日に自宅で観たんですが、観終わったあとしばらく動けないくらい、感情がぐちゃぐちゃになりました。でも、きっと観た人が「いろんな意味でいい作品だった」と感じてくださるような内容になっていると思います。

──ご自身が演じるキャラクターの印象や、役作りでとくに大事にしていたことは何でしょうか?

天﨑ロゼは、その正体が実はサクヤだというのが1番重要な要素だったので、常にサクヤの気持ちに寄り添ったうえでどう演じるかを考えていましたね。正体を隠しているので、ロゼとして表に出している部分と、内に秘めた心情の違いを意識していました。

古川基本的にアッシュは、ロゼあるいはサクヤの願いを叶えるためにずっと行動してきた人だと思っています。話が進むにつれてロゼの正体を知るので、隣にいるロゼ、そしてサクヤとの関係性は変化するのですが、終始ロゼあるいはサクヤの騎士というか、隣にあり続けた人間だなと。最初はクールなキャラクターでしたが、次第に人間性を表に出すようになって、最終的に「アッシュ自身の願いは何だろう」というところまでたどり着けたと感じているので、その変化を大事にしながら収録していました。

──上田さんはロゼの正体であるサクヤ、その影武者でネオ・ブリタニア帝国に囚われているサクラの2役を演じられましたが、それぞれの印象と役作りについて教えてください。

上田サクヤはまっすぐに伸びているからこそ、ポキッと折れてしまいかねない危うさがあって。サクラはしだれ柳のようにやわらかく曲がっているからこそ弱く見えるけど、実は芯が強くて全然折れないイメージがあります。2人はそれぞれ違った強さを持っているキャラクターたちなので、その違いを大事にしながら、物語が進むにつれて生まれる変化や気持ちの揺れ動きを意識していました。あと、サクヤは『反逆のルルーシュ』のストーリーラインとリンクする部分があるキャラクターなので、そこも意識しつつ、ギアスをかけるときもルルーシュとの血縁関係があることがほのかに感じられるといいなと思ってやっていましたね。

富田ハルカはロゼたちに比べると、すごく普通の子という印象があります。でも、みんなが仲良く話している間も、手もとはずっとトレーニングしているなど、すごく努力家で。最終幕で明かされますが、ハルカは実は七煌星団団長の黒戸の娘なんです。それで「認めてもらいたい」「エースパイロットになりたい」という熱い気持ちがあるので、クールだけど内に秘めている思いは人一倍強い子だという部分は大事にしていました。あと、個人的な話になりますが、私も父親へコンプレックスがあったんです。父親から興味を持たれていないと誤解していたせいで、高校3年間まったく口をきかない状態でした。父としては娘にどう接していいかわからず、「パパ嫌い!」となってほしくなったみたいで、それを知ってからは仲良くなったんですけど。だからこそ、「認めてもらいたいから仕事も勉強も頑張る」という当時の気持ちを思い出して、収録でぶつけました。

古川ハルカのコードネームが黒猫だったのって、黒戸から来ていたんだなって、振り返ってみると気づくよね。

富田そうなんですよ! ハルカが黒戸の娘だということは、アフレコの初回から教えていただいていたんです。親子ということで黒戸役の黒田(崇矢)さんとは収録が一緒になることが多くて、「父親だからな」という雰囲気で隣にいてくださったのが心強かったですね。

──サクヤが声を変えて変装した姿がロゼということで、天﨑さんと上田さんは同一人物を演じてらっしゃったわけですが、どうやってお芝居の呼吸を合わせていったんでしょうか?

天﨑心情面に関しては、サクヤがしゃべっているシーンも自分事のように感じながらアフレコしていたので、その流れの中で自然とやれた気がします。僕が声をあてていないだけで、同じ人物がそこに生きていると思いながら、上田さんの声を聞いていたので。技術面でいうと、サクヤらしさや女性らしさを出すために、語尾の置き方や言い回しをどう工夫すればいいかなと考えました。上田さんはどうでした?

上田そうやって意識してくださったので、ポイントは掴みやすかったですね。語尾の感じとかアクセントのつけ方、飄々とした雰囲気をひろって、なるべく地続きでしゃべっていると感じてもらえるように、近づけていきました。序盤はとくに意識していたと思います。でも後半は、サクヤの心の揺れ動きが激しかったので、逆に天﨑さんにすごく負担をかけたんじゃないかなっていうくらい、技術的なことは意識していなかったです。

天﨑たぶん気持ちの揺れ動きが激しいシーンのころには、そこへたどり着くまでに意識していたテクニックが、自然に出てくるようになっていたのかもしれないですね。気持ち的にもシンクロしていたので、後半は僕も「サクヤに寄せよう」とはあまり意識していなかった気がします。

上田じゃあ、お互い無意識のうちにできるようになっていったんですね!

天﨑ただ、アッシュにラズベリーちゃんの正体をバラすシーンの「ごめ~ん!」のセリフだけ、サクヤらしさを意識しました(笑)。でも改めて意識していなくても、常にサクヤの存在は自分の中にありましたね。

──最終幕へ繋がる第3幕の内容を振り返っていきたいのですが、お気に入りのシーンやキャラクターについて教えてください。

天﨑第3幕といえば、ヴァルターの(サクラへの)壁ドンから始まって……。

古川そうだった。そして、斉藤壮馬演じるアーノルドくんが元気になって髪も白くなって帰ってきて、北海道で大暴れ(笑)。

富田ずっと「おまえ」じゃなくて「ほまえ」って言ってましたから(笑)。

上田楽しそうでしたね(笑)。個人的には、正体がバレてしまったサクヤが「私にはもう何もできない」というポキッと折れた状態から、完全にくじけてしまわずに、覚悟を持って戻ってくるという強さを見せたところが素敵でした。ロゼが最後に決めてくれると信じて、サクヤのゾーンでしっかり盛り上げようと思っていたんですが、完璧に決めてくださったので、めちゃくちゃいいシーンになったなと思っています。

天﨑信頼ですね……(照)。すごくうれしいです!

富田ハルカとしては、第1幕から第3幕の間に頑張りが実を結んで、ものすごい成長を遂げたなと思います。第3幕ではとくにハルカとキャサリンの戦いが大好きなんですよ。女の子同士なんですけど、ナイトメアフレームに乗って殴り合うという彼女たちの強さをひしひしと感じる熱い戦いでした。

──アフレコ現場の雰囲気や、思い出深いエピソードについても教えてください。

富田私は黒田さんと親子役をやるのが今回で3~4回目なんです。現場で「また親子ですね」って話をした記憶があります。

天﨑きっとそこで培ってきた信頼関係が、今回のハルカたちにも繋がってますね。

富田それはあると思います。だから、どこで会っても黒田さん=お父さんって思っちゃう部分があるんです(笑)。

──続いて、最終幕の注目ポイントやお気に入りのシーンについて教えてください。

古川僕としては、ナイトメアにも注目してほしいですね。ノーランドが乗るファウルバウトはガウェイン系列の機体なのでサイズもでかいし、バトルシーンもめちゃめちゃすごいからそこは期待してほしいです。ものすごいバトルシーンがあります!

富田ハルカに関連するところだと、ロキの大群をどうにかしないといけないというシーンで、とあるキャラクターの行動を見て、ハルカが隊を率いる人間としての決意を固めるシーンがあるんです。本当に強くなったなと成長を感じられるシーンなので、ぜひ注目していただきたいです。

上田第3幕でサクヤとアッシュがちゃんと話すことができたので、最終幕ではようやくありのままの姿で2人が一緒にいられるんじゃないかなって。ロゼとアッシュの掛け合いは第1幕からありましたが、サクヤの状態でもアッシュとちゃんとバディになれるのかという、2人の関係性にも注目してもらえたらなと思います。

古川アッシュが「ラズベリーちゃ……あ、サクヤ」って言い間違ったり(笑)。

天﨑気まずい(笑)!

上田ごめんね~~(笑)!

古川そして、最終幕のお気に入りといえば、この天才・天﨑滉平が完全にサクヤとしてしゃべるシーンがあります!素晴らしいですね。

天﨑ノーランド戦の直前に、アッシュとサクヤが向かい合って、ロゼの声でサクヤとして会話するシーンを演じさせていただいたんですけど、すごくサクヤとシンクロできた感じがしました。あそこは、正体や心情をずっと隠してきたサクヤが、初めてまるっと本心で話せたシーンなので、ロゼを演じてきた身としてはすごくやれてよかったと思うシーンでしたね。

上田うん。どっちがしゃべってるか、わからなかった。

──舞台挨拶で、大橋監督が「場合によってはサクヤと切り替えようかと事前に考えていたけど、一発録りでこれはいけると感じた」とおっしゃっていましたね。

上田本当に天才!

天﨑よかった! 第1幕からの僕の中でのサクヤとしての役作りがようやく実を結んだというか、常にサクヤを感じながらロゼとしてお芝居ができたからこそ、最後にシンクロできた気がしてうれしかったです。

古川アッシュとしても、やりきりましたね。「イエス、ユア・マジェスティ」とか、代々受け継がれてきたセリフを、あの構図で言わせていただけて。心を込められたなと思います。

──天﨑さんから、ロゼとサクヤのシンクロについて語っていただきましたが、最終幕でご自身が演じたキャラクターについて、「このキャラクターとの関係性が見どころ」というポイントを教えてください。

富田ハルカとしては、やっぱり親子関係が見どころですね。黒戸から「絶対に生きて帰ってこい」と言われるシーンがすごく印象的でした。娘だからじゃなく、1人の戦う人間として見てくれているのがハルカにとってすごくうれしかったと思うんです。でも、黒戸の気持ちを考えたら、娘を戦場に行かせるなんて心配でたまらないはずですよね。それでもなお信じてくれるところが黒戸の強さだと感じましたし、それに「はい」と答えられるハルカの強さも見えたシーンだと思います。

古川オルテギアに乗って、ファウルバウトと最後の戦闘をするところですね。あそこはアフレコのときにまだ絵ができあがっていなくて、白い画面にボールド(セリフをしゃべるキャラクターやタイミングを指定した表示)だけが出る状態だったんです。完成品を観るまで実際にどうなっているのか、まったくわからなくて(笑)。でも、今まではロゼと一緒にオルテギアに乗ってきたアッシュがサクヤと同乗して戦うということで、やっぱり彼らの関係が成熟しきった集大成のシーンだと思っています。

上田サクヤとアッシュのあの誓いのシーンは本当に素敵だったし、2人の責任と覚悟を背負い合う関係性がすごく見どころだと思いましたね。「王の力はおまえを孤独にする」という言葉がありましたけど、あのシーンを思うと「孤独って何なんだろう?」とすごく考えさせられます。ギアスがあったからこそできたこともあって、サクヤとアッシュの場合はそれが誓いに繋がるものでもあるので……。

天﨑サクヤはギアスへの怯えがありましたよね。だから、ギアスを使うと孤独になってしまうという面はあるかもしれない。でも孤独を乗り越えた先に得られる関係があって、サクヤは乗り越えられたからこそあのシーンがあるのかなという気がしました。

上田確かに。それがサクヤの強さであり、2人の関係の深さでもあるのかもしれないですね。

古川まあ、孤独になるといった(ルルーシュ)本人が1人になっていないから、大丈夫じゃないかな。どんな気持ちであのセリフを口にしたのかは、福山(潤)さんに聞いてみたいですけど(笑)。

上田ふふっ(笑)。

天﨑サクヤに覚悟を問いたかったのかな。

──第1幕から第3幕もディズニープラスで配信されており、現在上映中の最終幕も含めて、繰り返し観ていらっしゃるファンの方も多いと思います。最後に、改めて第1幕から最終幕を振り返って、1番注目してほしいシーンについて教えてください。

富田最終幕の怒涛の後半は、観終わったあともう呆然とするというか、心にグッとくるものがありました。これはみんなでも話したんですけど、振り返ってみると全体を通してすごくロマンチックな作品だったなと思うんですよ。最終幕を観たら、とくにそれを感じていただけると思うので、ロマンチックなところにも注目してもらいたいです。

上田注目してほしいところがありすぎるんですが……まだ話していないところだと、最終幕の誓いのシーンのあとに、サクヤがギアスをかけるところですかね。「皇サクヤが命じる」というセリフが1番ルルーシュっぽくなったなと、自分でも観て感動しちゃったんです。だから、そこは見どころだと思います!

古川最終幕は見どころの嵐なので全部注目してもらいたいですが、それは大前提としたうえで、改めて注目してもらいたいのは第3幕のラズベリーちゃんが正体を明かしてからのコメディシーン。最終幕はずっとシリアスなので、あそこが最後の笑いどころです(笑)。「ああいう楽しいシーンもあったな」と思い出してもらって、また最初から観返してもらえたら、何回でもずっとループして楽しめると思います。

天﨑僕は……どうしようかな……。

古川僕、ロゼのシーンで言いたいところがあるんだけど。第1幕と第3幕の覚悟を口にするセリフがあるから、それを聞き比べてほしい。

天﨑それ、すごくいい! そのシーンに加えて、僕としては最終幕の1番最後のシーンですかね。あそこで抱いた感情が僕の中ではすごく大きくて、いまだに引きずるくらい余韻が残っているんです。今までのすべてがあのシーンに繋がっていて、そこからさらにサクヤたちの未来が広がっているんだなって。そして、そんなラストシーンをしっかり味わうためにも、そこへ繋がるエピソード全部をじっくり観てほしいなと思っています。

PROFILE

天﨑滉平(あまさき こうへい)
10月22日生まれ。大阪府出身。主な出演作は『杖と剣のウィストリア』ウィル・セルフォルト役、『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』久世政近役、『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rhyme Anima 山田三郎役など。

PROFILE

古川 慎(ふるかわ まこと)
9月29日生まれ。熊本県出身。主な出演作は『ワンパンマン』サイタマ役、『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』白銀御行役、『るろうに剣心 ー明治剣客浪漫譚』志々雄真実役など。

PROFILE

上田麗奈(うえだ れいな)
1月17日生まれ。富山県出身。主な出演作は『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』ギギ・アンダルシア役、『SSSS.GRIDMAN』新条アカネ役、『わんだふるぷりきゅあ!』猫屋敷まゆ / キュアリリアン役など。

PROFILE

富田美憂(とみた みゆ)
11月15日生まれ。埼玉県出身。主な出演作は『アイカツスターズ!』虹野ゆめ役、『メイドインアビス』リコ役、『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』院田唐音役など。

 

<劇場公開情報>

コードギアス 奪還のロゼ
最終幕大ヒット上映中!

 


『コードギアス 奪還のロゼ』 公式サイト
https://geass.jp/roze/
コードギアスプロジェクト 公式X
@GEASSPROJECT

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