インタビュー ココだけ | ガンダムビルドダイバーズ
2018.9.20 UP
【前編】『ガンダムビルドダイバーズ』キャストインタビュー 小林裕介 × 藤原夏海
2018年4月より放送開始し、9月25日に最終回放送、その翌日9月26日にBlu-ray BOX 1発売を迎える『ガンダムビルドダイバーズ』。Blu-ray BOX発売を記念して、キャストインタビューが実現!ミカミ・リク役の小林裕介さんとヒダカ・ユキオ役の藤原夏海さんの作品に対する熱い思いを伺った。
●インタビュー後編はこちら
ついに “やりたかった”と思っていた役ができるようになったんだという感動がありました [小林]
──まずは、本作への出演が決まった際の率直な感想からお聞かせください。
小林 素直に嬉しかったです。主人公を演じられるということで、すごく気合が入りました。本作は、人が死なない仮想世界なので、ガンダム作品の中では優しめのビルドシリーズですが、熱量という意味では本当に命のやり取りをしていると感じてもらえるように意識しました。あと、キャラクターの絵をオーディションの時に拝見させて頂いて、雰囲気が僕の好きなキャラクターだなと思っていたんです。僕が元々声優を目指したきっかけの一つとして“熱血系の主人公を演じたい”という想いがあって。リクのキャラクター性と顔は当時自分が思い描いていたものにすごくマッチしていたんです。夢を持って声優の世界に入って、ついに “やりたかった”と思っていた役ができるようになったんだという感動がありました。
藤原 私も嬉しいという気持ちが第一にありました。でも、それと同時にガンダムシリーズの主人公の親友役として関わらせて頂くということで…メインとしてしっかり務めることができるのかというプレッシャーを最初は感じていました。私もオーディションの話を頂いた時にユッキーの絵を拝見して、すごく優しそうな印象を受けました。ガンプラが好きで、リッくんの一番の親友で、ガンプラのことを少しずつリッくんに教えていくというような説明が台詞と一緒に書いてあったんです。それを読んで、私ももっともっとガンプラを知っていかなきゃいけないなと思いました。それも含めて収録がすごく楽しみで、不安だけではなくどんな感じになるんだろうとワクワクしました。
──ガンダムシリーズの主要キャラクターを演じるにあたり、意識したことは何かありますか? また、ガンダムシリーズに参加されてみて、改めて感じたことなどがあれば教えてください。
小林 オーディション原稿と、最初にして頂いたざっくりとしたキャラクター説明から自分なりに考えたリクは、本当に真っ直ぐで純粋で、年齢も若いので、純粋な心が高校生や大学生とはまた違うと思ったんです。なので、14歳の純粋とは? 真っ直ぐとは?…というのを色々と考えました。そして、雑味がないものだと思ったんです。僕のこの33歳の身体から雑味を取って、14歳の頃のピュアさを思い出せ(笑)と、自分を鼓舞しています。最初の収録の時に、ピュアでいて熱い心を持っている状態で臨みたいとか、実は色々と考えていたんです。だけど、今でも覚えていますが、「プロローグ」で最後に藤原さんと二人だけの台詞があったんですけど、先にユッキーが喋ったんです。そうしたら、僕が思っているユッキーよりも結構男の子だったんです。言葉は悪いかもしれませんが、もう少しなよっとしたキャラで来るかと思ったんですけど、思った以上の圧で来られて、その一瞬で僕が考えていたキャラ作りだとリクの方が弱くなっちゃうと思い、咄嗟に力強さを加えたんです。
藤原 え〜、そうだったんですね! 初めて聞きました。
小林 その一言で自分が最初に考えていたよりも熱血度が強めになってしまい、しかもそのままOKが出てしまったので…後々のバトルで大変な思いをしております(笑)。なので、実は藤原さんのせいというかお陰で、今のリクはあります。あと、非常に申し訳ないのですが、実はガンダム作品を見たことがほとんどないんです。なので、出てくる歴代のガンダムとかが分からないんですよ。それこそ、リクも最初はガンプラ上級者ではないし、GBNを通じてガンダムの世界を徐々に知っていくというキャラクターなので、ある意味演じる身でそれは一つ共感できるところなのかなと、胡座をかいて無知のまま演じていますが、それでも面白いと思わされてしまう不思議な力があると感じました。それって、きっと長年やってきたシリーズならではで、ずっとシリーズに関わられてきたスタッフさんが描いているからこそ感じ取らされてしまうものなんだろうなと。そういう積み重ねられた熱を受け取っているんだな、というのは実際演じていると感じますね。
藤原 私も今まで小学生の男の子役を演じさせて頂く機会はあったんですが、14歳の中学生を演じたことはなかったので不安でしたね。中学生ってやっぱり小学生より精神的にも大人なので、それこそ、どんな感じに役作りしていこうかなと思っていたんですけど、純粋にガンプラを楽しんでいる中学生と考えたら年齢のこともそんなに深く気にし過ぎないでいいのかなと挑んだ結果…小林さんの全てのプランを狂わせてしまいました(笑)。本当に申し訳ないと思っております。
小林 アフレコって、そういうものですよね(笑)。
藤原 でも、やっぱり二人のバランスがどんな感じになるのかというのは気になっていました。きっと小林さんはどんなパターンでも合わせてくださると思っていたので、私がもう少し違う感じのユッキーを演じていたら違う感じのリッくんだったのかな?とか、ふとパラレルワールドの私たちだったら…と考えたりします(笑)。それとガンプラが本当に好きな男の子なので、ガンプラのことになると饒舌になってしまうところがあるんです。なので、オタクの部分が垣間見える瞬間って、人は一体どんな喋り方をするんだろうというのを周りの友達が好きなものの話をしている姿を見て、研究したりもしました。あと、恥ずかしながら私自身ガンダム作品をしっかり拝見させて頂いたことがなかったので、ちょっとずつ自分の中にもガンダムやガンプラのことを落とし込まなくちゃなと思いました。でも、やっぱり第1話を見た時にガンプラバトルのシーンがすごいなと思って…。語彙力がなくて申し訳ないですけど(笑)、迫力満点のバトルシーンはやっぱり格好良いなと思いました。
小林 語彙力はないけど、身体を乗り出して答えていて熱はすごい感じました(笑)。
意外と真面目なだけじゃなくて結構ユーモアがある男の子なんです [藤原]
──ご自身が演じるキャラクターの印象についてお聞かせください。
小林 本当にリクの真っ直ぐさというのは、常にブレないんだなという印象ですね。でも、その真っ直ぐさが時に人を傷つけるくらい真っ直ぐ過ぎて、キャストのみんなで「いや〜リクちょっと…もう辛いわ…今の僕たちには心が耐えられない…」って(笑)。
藤原 大人のみなさんがね(笑)。純粋さが眩しいみたいな感じですよね。
小林 でも、その真っ直ぐさが絶対に嫌味になってはいけないとずっと思っていて。言葉はもちろん、仲間に対する態度も嫌味にならないように気をつけました。後々ユッキーがリクはこんなにすごくなって僕はどうなんだろう?と悩んでしまうんですけど、リクとしては常に一緒に歩いているという気持ちがあるので、下に見たりせず常に一緒に頑張ろうという心を失わず、どこまでもピュアなんです。本当に羨ましいくらいに真っ直ぐだなと。僕としては最終回を迎えるまで、そのピュアさを失わないで欲しいですし、最後の最後でどんでん返ししないで欲しいですね(笑)。
藤原 ユッキーは真面目だけどガンダムのことになるとテンションが上がっちゃう男の子という印象ですね。でも、意外と真面目なだけじゃなくて結構ユーモアがある男の子なんです。ツッコミなんかもできたりして。第1話「Welcome to GBN」の時、ドージがお腹を痛がっているのを見て、ユッキーは“怪しい”ってちゃんと分かるんです。リクくんより真人間というか、そこが意外な部分でした。
──キャラクターとの共通点や、共感できる部分があれば教えてください。
小林 お互い少し濃いめの眉毛が共通点です(笑)。
藤原 まさかの見た目の話(笑)。私は、ずっと近くでリッくんのことを見ていて、最初は普通に親友としてサポートする側だったのが、2クール目以降では段々と憧れから自分もリクくんに追い付きたいという気持ちがユッキーに芽生えるところを見て、自分もこういう気持ちあるなと思いました。色んなことを現状で満足せずにもう少し上に行けるように頑張りたい、という思いがあるので、その部分はユッキーと通ずるところがあるのかなと感じました。
──お気に入りのキャラクターがいれば教えてください。その理由もお願いします。
小林 僕はサラですね。最初に会った時には表情も変わらず、言葉がぽつぽつ出てくるくらいだったんですけど、どんどん感情も豊かになって、みんなに好意を抱いていることが分かる人間らしいところが出てくるんです。でも、ミステリアスな部分もあって、何なんでしょう…あのたまに感じる大人っぽさやエロスみたいなものは(笑)。それはきっと、声を担当されている照井(春佳)さんのせいでもあると思うんですけど、それがまたミステリアスに拍車をかけ、すごく良いんですよね。それでいて、リクとはまた違う方向に真っ直ぐで、リク以上に言葉に説得力があるんです。サラはズカズカと人のところに入って来ないですけど、たった一言で相手にそれを信じさせてしまうというか、考えさせられる妙な力がいいなと思いながら見ています。リクとサラのコンビが合体技のような言葉の力で人の心を動かしていくんだろうなと、そんな気がしてサラは大好きです。
藤原 素敵なキャラクターばかりで、みんな大好きなんですけど、私はギャップというか、意外な一面のあるキャラクターが好きなので、渋い良い声なのに可愛い見た目のロンメルさんが好きです。でも、一番はアヤメさんかな(笑)。それこそ最初は少し怪しい感じで何者なんだろうと思って。でも、話数が進むごとにアヤメさんの色んな部分を知って、第8話「フェス!」のベアッガイフェスに行った時、可愛いもの好きな部分を見て「ハァ〜、もうアヤメさん可愛い!」となりましたね。アヤメさんは最初、冷たいクールな感じを装っていたけれど、少しずつ過去のことも分かってきて。彼女の過去を知った時に、やっぱりとても優しい人だなと感じたし、すごく仲間思いな部分もあるので知れば知るほど、どんどん好きになりました。なので、私はアヤメさん推しです!
フォルム・色・トランザムの3つです [小林]
──本作の魅力の一つにガンプラバトルが挙げられますが、ご自身のキャラクターが使用するガンプラ(リクはガンダムダブルオーダイバー、ユッキーはジムⅢビームマスター)の良いところを3つ挙げてください。
小林 まず1つ目は、スリムなフォルム。これぞ主人公機って感じがして好きです。2つ目は、僕は青色が好きなので、青を基調とした機体なのも嬉しい。最後の3つ目…これは“トランザム”が使えるところです。トランザムがリクを苦しめた一つの要因であり、頑張れる要因でもあり、そして最後の一発逆転の鍵にもなりましたしね。というわけでフォルム・色・トランザムの3つです。
藤原 まず1つ目は、色んなところに武器が搭載されているところ。たくさんあった方が強さが表れている気がします。単純かもしれないけど、個人的に好きなところです。ちなみに、武器で一番好きなのはチェンジリングライフルです。2つ目は、私も色なんですけど、ピンポイントでオレンジが本当に好きなんですよ。なので、ビームマスターを見た時にオレンジ!? 私、好きな色を言ったことあったかなって思ってしまうくらいのマッチ感だったので、私の心が読まれているのかなと不安になりました(笑)。最後の3つ目は、遠距離支援型っていうのかな? 前線で戦うのではなく、後方支援としてサポートする側で、それが格好良いなと思いました。私はどちらかと言うと、ゲームとかでは前線で戦っているタイプなんです(笑)。なので、そういう戦闘スタイルに向いているビームマスターは、自分と逆なのでいいなと!私もサポートできるようになりたいなと思います。
──ご自身が使用するガンプラ以外で、「これは格好良い」と思う“推しガンプラ”を教えてください。
小林 格好良いと思うのはガンダムAGEⅡマグナムですね。チャンピオンの機体というのもありますし、何よりあの第3話で使っていた大技もなかなかに興味をそそられて好きです。あと、やっぱりフォルムですね(笑)。
藤原 シュっとしていますよね。私もガンダムダブルオーダイバーとガンダムAGEⅡマグナムの格好良さには惹かれますね。あと、モモカプルは個人的にすごく欲しいです。あの中に入っているのもすごく可愛くて…悩みますけど、私はガンダムダブルオーダイバーで!
小林 おっ、なんで? 理由を聞かせてよ。
藤原 それはほら、リッくんが乗っているからだよ〜。やっぱ格好良いなと思います。
小林 番外編で言うと、RX-零丸も好きです。一機だけ異様な存在感を示すじゃないですか。忍法も使えますし(笑)。
藤原 私も好きです。忍者好きなんで(笑)。それも含めてアヤメさんが好きなんです!
小林 じゃあ、藤原さんの“推しガンプラ”はガンダムダブルオーダイバーではなくRX-零丸ということで修正しておいてください(笑)。
藤原 ごめんなさい…(笑)。
●後編は、9月25日(火)公開! お楽しみに!!
PROFILE
小林裕介(こばやしゆうすけ)
3月25日生まれ、東京都出身。ゆーりんプロ所属。主な出演作品に『アルスラーン戦記』のアルスラーン役、『妹さえいればいい。』の羽島伊月役など、人気作品の主要キャラクターを多数担当。
PROFILE
藤原夏海(ふじわらなつみ)
6月2日生まれ、静岡県出身。アーツビジョン所属。主な出演作品に『メジャーセカンド』の茂野大吾役、『東京喰種トーキョーグール:re』の六月透役、『アリスと蔵六』の雛霧あさひ役などがある。
<放送情報>
最終回9月25日(火)放送
夕方5時55分〜
テレビ東京系6局ネットにて好評放送中!!
ガンダムビルドダイバーズ 公式サイト
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