「週刊少年マガジン」(講談社)にて2018年より連載中の、金城宗幸(原作)、ノ村優介(漫画)によるエゴイストFW育成サッカー漫画『ブルーロック』。多くのファンを魅了している本作は、2022年10月よりTVアニメが放送開始されるなど、メディアミックスを展開。そして2023年5月。史上最もアツく、最もイカれた大人気サッカー漫画が待望の初の舞台化。日本をワールドカップ優勝に導くストライカーを育てるための“ブルーロック(青い監獄)”プロジェクトに集められた300人の高校生FWたちの蹴落とし合いの選別に挑む姿をアツく描く。5月4日から7日まで大阪・サンケイホールブリーゼにて上演された本作は、11日から14日まで東京・サンシャイン劇場での東京公演がスタート。その前日、10日にはゲネプロが実施された。
絵心甚八(横井翔二郎)によるアナウンスで、舞台に参加する観客にルール説明が行われ、自らもブルーロックプロジェクトに集められた気持ちになり、舞台スタート前から高揚感を覚える。舞台は主人公・潔 世一(竹中凌平)の苦い思い出の回想シーンから始まる。そして手にするFW育成寮“青い監獄”への招待状。今後のサッカー人生を懸けた生き残り戦へ向かっていく…と期待が高まる中でキャスト紹介へ。キャラクターの特徴を活かした決めポーズで、キャストが次々と登場。舞台には何枚も扉のような舞台装置が設置され、奥行きを感じさせる演出に。その扉には冒頭に登場した招待状の内容や、ブルーロックでのルール、サッカーの基礎知識から、キャラクターの特技、エゴや特徴などが、プロジェクションマッピングを巧みに使った演出で分かりやすく表示されるため、原作を知らなくても『ブルーロック』の世界観を理解しやすい。また、絵心がお馴染みのセリフ「才能の原石共よ」とシーンごとに登場し状況説明をし、生き残り戦を勝ち抜くためには何が必要なのか、今、何をすべきなのかを教えてくれるため、物語に入りやすいもの特徴だ。 インタビューや公開稽古、大阪公演の囲み取材などでキャスト陣が何度も口にしていた「原作へのリスペクト」は、冒頭だけでも十二分に伝わってくる。原作を知っている方なら立体化した『ブルーロック』の世界観に唸るだろう。原作を知らない方は『ブルーロック』の世界観に引き込まれ、潔たちの今後や、日本サッカーに革命を起こすストライカーたちの戦いを“もっと見たい”という気持ちに駆られるはずだ。
※舞台のネタバレを含むゲネプロレポートは写真の後をご覧ください。
※以下、ゲネプロレポートです。舞台のネタバレを含みますのでご注意ください。
今回の舞台ではブルーロックへの入寮テストから一次選考(セレクション)までが描かれる。入寮テストの“オニごっこ”と一次選考の4試合が丁寧に描かれる。無名FWの潔は、自分の強みや特徴も、なぜ自分がブルーロックに呼ばれたのかも分かっていないが、序盤の入寮テスト・オニごっこで、ブルーロックで変貌する決意とエゴイストの片鱗を早々に見せつけてくる。一見、サッカーには関係なさそうな入寮テストのオニごっこは、ブルーロックで勝ち抜くために必要なことをしっかりと教えてくれる大事なシーンだ。
入寮テストを勝ち抜き、一次選考は潔、蜂楽 廻(佐藤信長)、國神錬介(松田昇大)、千切豹馬(佐伯亮)、久遠 渉(佐織迅)、雷市陣吾(佐藤たかみち)、我牙丸 吟(村松洸希)、伊右衛門送人(澤田拓郎)、五十嵐栗夢(書川勇輝)のチームZと、馬狼照英(井澤勇貴)の所属するチームX、二子一揮(坪倉康晴)のチームY、鰐間淳壱(船木政秀)、鰐間計助(川井雅弘)のチームW、そして、凪 誠士郎(小坂涼太郎)、御影玲王(菊池修司)、剣城斬鉄(益永拓弥)らのチームVの5チームによる総当たりグループマッチを展開。チームが勝てば残ることができ、下位に転落した場合でもチーム内で最も点を稼いだ選手が残るというブルーロックでのルールのもと、熱い戦いが繰り広げられる。ストライカーのみが集まるブルーロックで、チームとして戦いながらも生き残るためにはどうすべきなのか、キャラクターの気持ちの変化やエゴに目覚める瞬間、勝ち抜くための戦術や思惑、過去のトラウマ、キャラクターも表現され、観るものをグイグイと世界観に引き込んでいく。
サッカーボールを使ったシーンでのテクニックはもちろん、実際にはサッカーボールを使わないシーンでもボールが見えてくるような工夫が施されている。映像と音、照明の演出も効果的で、ダイナミックなサッカーシーンと、それぞれのキャラクターの心情を表現するシーンとのコントラストも良い。疾走感のある走りを見せたかと思えば、スローモーションでキャラクターそれぞれの思考などを細かく丁寧に描く緩急も心地よい。そして驚くのはキャスト陣の運動量。その場で足踏みをしながら走る動作を表現するのだが、スピードはもちろん動作の滑らかさにも魅了される。立体的な舞台装置のあちこちから登場しては消えを繰り返し走り抜ける。まさに舞台は広いピッチそのものだ。
公演時間は途中休憩なしの約2時間。熱気に包まれながら、迫力のあるプレイシーンと引き込まれるストーリーをじっくりと体感して欲しい。また、終演後の挨拶にも注目。キャラクターとして走り抜けたステージを去るときにキャスト本来の表情が垣間見える瞬間に改めて大きな拍手を送りたくなるはずだ。
<上演情報>
舞台『ブルーロック』
2023年5月4日(木)~5月7日(日)大阪・サンケイホールブリーゼ ※終了しました
2023年5月11日(木)~5月14日(日)東京・サンシャイン劇場
配信スケジュールはこちら
舞台『ブルーロック』 Blu-ray 2023年11月22日発売!!
Blu-ray 商品情報
【価格】¥10,780 (税込)
【品番】BCXE-1855
【収録分数】160 分予定
【スペック】
本編ディスク(1 枚):リニア PCM(ステレオ)/AVC/BD50G/16:9<1080i High Definition>
特典ディスク(1 枚):リニア PCM(ステレオ)/AVC/BD50G/16:9<1080i High Definition>
〜特典〜
■特典ディスク
[収録内容]・メイキング映像 ・PV
■ブックレット
会場予約特典、BD購入者限定ミニイベントも決定!詳細はこちら
▼舞台『ブルーロック』公式サイト
https://officeendless.com/sp/bluelock_stage
▼舞台『ブルーロック』公式Twitter
@BLUELOCK_STAGE / 推奨ハッシュタグ: #ブルーロック #BlueLock #ブルステ
©金城宗幸・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック』製作委員会