大正の終わり、広島市から山ひとつ奥に石内尋常小学校はあった。5年生の担任は市川先生、クラスには良人、みどり、三吉。三人は卒業と同時に離別する。30年後、良人は売れない脚本家になっていた。村の収入役となった三吉は市川先生の定年祝いに同窓会を企画する。会場はみどりが女将をする料亭。戦争をはさんで集まった同窓生にはそれぞれの30年があった。夫を戦争で失ったもの、原爆被爆に今も苦しむもの。語っても語りつくせない人生に良人は圧倒され、自分のふがいなさを思わずにはいられなかった…。 一人の教師と様々な境遇を持つ生徒との交流を描く。
95歳にして現役バリバリの映画監督、新藤兼人の最新作『石内尋常高等小学校 花は散れども』。今までに執筆した映画脚本240本余り、生きた日本映画史と呼ぶにふさわしい70年の作家活動を続けてきた新藤の自伝ともいえる本作。故郷広島での少年時代から新進気鋭のシナリオライターとして自立するまでを、破天荒なキャラクター造型とポップで実験的な構成で描ききった新藤印100%の集大成的作品です。“愛とエロス”“戦争と平和”“教師と生徒”といった自身が生涯追い求めてきたテーマはストレートに表現され、映像は天衣無縫で若さにあふれ“映画界のピカソ”とも呼べる新藤兼人の新境地が観る者を圧倒します。
小学校時代の恩師をユーモアたっぷりに演じる柄本明、新藤組初参加で若き日の新藤の分身ともいえる主人公・山崎良人に扮する豊川悦司、成人した同窓生たちに新藤作品のミューズ、『生きたい』『ふくろう』の大竹しのぶ、六平直政、大杉漣、『讃歌』の渡辺督子。良人の母役に『鬼婆』の吉村実子。撮影隊の監督役に『裸の十九才』の原田大二郎。先生の妻役に『地平線』の川上麻衣子と、新藤作品を飾るベテランの役者陣30人が勢揃いしたオールスター・キャスト。また、少年時代の良人役は、監督自身の出身校石内小学校の生徒から選ばれています。
BCBJ-3394/153分(本編118分+特典映像35分)/ドルビーデジタル(サラウンド※)
片面2層/16:9(スクイーズ)/ビスタサイズ/聴覚障害者対応日本語字幕付(ON・OFF可能)
※この音声は、DTSステレオ方式で製作された劇場用音源を収録したものです。
※日本語の通常音声と視覚障害者対応副音声を収録。
¥4,800(税抜)
毎回映像特典:
1.メイキング映像
2.特報、予告編
他、仕様:
日本語通常音声と視覚障害者対応副音声を選択可能