舞台『ブルーロック』2nd STAGE キャスト合同取材レポート
「週刊少年マガジン」(講談社)連載中、金城宗幸(原作)、ノ村優介(漫画)による大ヒットサッカー漫画『ブルーロック』。2023年5月には舞台も上演され、千秋楽では2nd STAGE決定のサプライズ発表もあり大きな話題を集めた。そして2024年1月18日から21日まで京都・京都劇場、25日から31日まで東京・ヒューリックホール東京での開催がついに決定。今回は日本をワールドカップ優勝に導くストライカーを育てるための“ブルーロック(青い監獄)”プロジェクトの二次セレクションが描かれる! 1st STAGEから続投となった潔 世一役の竹中凌平さん、蜂楽 廻役の佐藤信長さん、千切豹馬役の佐伯 亮さんらキャスト陣に加え、新メンバーとなる糸師 凛役の長田光平さんを含めた4名がそんな舞台への思いを語ってくれました。
ボールや身体をふんだんに使う舞台……ハプニングや疲労感もハンパなし?
──舞台『ブルーロック』2nd STAGEに向けての今の気持ちをお聞かせください。
竹中1st STAGEの千秋楽で2nd STAGEの発表をした時のお客さんの歓声が本当にすごくて。舞台上でその声を生で聞いていたのですが、「期待されているんだな」という気持ちにもなったし、その期待に応えられるように1st STAGEを引き継ぎつつ、さらに進化した舞台を届けたいと思っています。
長田原作でもとても強くて、実力のある糸師 凛というキャラクターを自分の中に落とし込んでいきたいと思っています。実力も人柄もしっかり自分に入れて、新たな『ブルーロック』をお届けできたらという思いです。
佐藤感覚的にはつい最近まで(1st STAGEの舞台を)やっていたような感じがしています(笑)。1st STAGEの千秋楽で2nd STAGEの発表をした時の様子を撮影した映像を観たのですが、僕らが思っている以上に(続編を)期待して、待ってくれている方が多いことに気づきました。1st STAGEは大変なことも多かったけれど、いろいろ乗り越えたからこそ2nd STAGEではさらに成長した姿を見せることができたらと思っています。
佐伯1st STAGEは大盛況で終わることができ、こうして2nd STAGEに続くことができたのは本当に嬉しいこと。進化したものをお届けしなくちゃと思うし、すごくプレッシャーもありますが、このカンパニーは部活動のような感覚で和気あいあいとしながらも、みんなで高みを目指して精進してきたので、このメンバーなら大丈夫だと確信しています。長田くんも含めて新メンバーとも、いい化学反応を起こせたらいいなと思っています。
──1st STAGE参加組の竹中さん、佐藤さん、佐伯さんに伺います。一番大変だったことを教えてください。
佐藤凌平くんが一番大変だったよね?
竹中そりゃそうでしょ(笑)。実際にボールを使うシーンはそこまで多くなかったので、サッカー初心者の僕としてはホッとしましたが、かなりたくさん走るので本当に疲れました。普通に走るより疲れる印象があります。
佐藤僕は基本的に八百屋(客席に向かって斜面になった床)でしか走ってなかったから、本当に体力を消耗しました。みんなが平場で走っている時も僕だけなぜかずっと斜め状態で走っていて(笑)。稽古中も「結構きついですね」みたいな話を何度もしました。でも、きついほうが一生懸命さが伝わると言われたりして……。
竹中そう言われたら、やるしかないよね(笑)。
佐藤結構な傾斜前傾で走ってたと思う。
竹中落ちるギリギリくらいの角度だったかも。
佐藤ゼロから1を作り出すのはそれくらい大変なことと思いながらやってたかな……。
佐伯稽古初期と後半ではやっていることがめちゃくちゃ違うってくらい、みんなで作り上げたんだと実感しました。大変だったけれど、作り上げた感はすごくあります!
佐藤ベースができたなって感じはあるよね?
竹中すごくあります! 広いサッカー場を舞台上で表現しなければいけないのはすごく大変で。今、自分がどの場所を走っているのかを考えるのすらすごく大変でした。
佐藤潔は特にそうだよね。フィールド全体を把握しているキャラだから。
竹中そう! 僕、めっちゃ把握してました!
佐藤映像と身体とセットを同じタイミングで動かすところはちょっとでもズレると「どこ見てんの?」ってなる。だからそのタイミングを合わせるのはすごく大変だった!
竹中出来上がった映像を観て「僕たちすごいことをやってる!」って実感したりして(笑)。
佐伯やっている自分たちは「これで成立してるのかな?」みたいな感覚で演じていたから。実際に映像で観ると「こうなってたのか」と納得できるし、よくできたことも分かるのは嬉しい発見でした。
長田聞けば聞くほど、頑張ろうという気持ちになります。糸師 凛はウォーミングアップのシーンから惹きつけられ、気になる存在だと原作を読んでいた時から思っていて。ボールのコントロール能力には驚かされるばかりです。
佐藤今回、それを舞台上で見せるんだから大変だよね(ニヤリ)?
長田やらないやらない。っていうか、普通にできないから(笑)。
佐藤僕らはやったよね?
長田本当に? それなら頑張ろうかな……。蜂楽がやったのなら、僕も頑張りたいし……。
佐伯実際にボールを持って演じるシーンってどんな感じなの?
佐藤マジで怖い! ドリブルして、止まって、セリフを言ってという流れではボールには目を向けていないから、止めたはずのボールが前に行ってないか気になって、気になって(笑)。本番では失敗はなかったけれど、ゲネでは4回も(ボールを)落としていたから、ゲネの時にみんなから「これは本番、どこかで絶対に落とすね」と言われたりして。(ボールが落ちる)そういうのも含めて舞台の面白さだったりするけれどね。
佐伯稽古やゲネの時は、めちゃくちゃかっこよくシュートしたのに、壁に当たって跳ね返ってくるみたいなハプニングもたくさんあったし……。
佐藤蹴っても蹴ってもパネルに当たってなかなかゴールに入らないとかもあったよね?
竹中多分3回はあったはず。ボールをゴールに蹴り入れるだけのことなのに、本番になると尋常じゃない緊張が襲ってきて、怖かったのを覚えています。
佐伯入らねー!!ってなることはよくあったよね。
佐藤普通に蹴ったらいけるのに、1mの幅に蹴り入れるというのは、本当に難しかったです。
──役として覚醒した瞬間はありましたか?
竹中二子(一揮)との試合に勝った時。演じている僕自身が本当に気持ちよくなっていたので、役とリンクして覚醒したような気がします。
佐藤蜂楽の覚醒第1弾です(笑)。蜂楽がドリブルして一人で攻めていきゴールを決める瞬間は、僕の中で一番楽しかったし、蜂楽としても一番楽しいところだった気がします。
佐伯千切は鰐間戦で覚醒するのですが、それは潔に感化されて「このままじゃダメだ」とかつての熱を持って覚醒する瞬間でもあって。稽古、本番と凌平くんと一緒にやっていたから生まれた部分もたくさんあるので、自分の中でリンクできてすごくよかったと思っています。
──三人の話を聞いて、長田さんはどんな風に糸師 凛の役作りをしたいと思いましたか?
長田凛は目標に対しての努力を惜しまないキャラクターです。自分自身にも何か一つ執着するものを持って挑みたいと思っています。そのための必要な知識やトレーニングをやっていくつもりです。
原作の名ゼリフも飛び出す? 登場人物たちの覚醒や新キャラクターとの化学反応も見どころ
──ズバリ! 2nd STAGEの注目ポイントは?
佐藤蜂楽の真の覚醒です。すごい奴だけどいろいろ悩みを持っている蜂楽。自分の中にいる怪物といることがちょっと居心地がよくなってきていた蜂楽が、怪物と決別するところは一つ大きなポイントだと思っています。2nd STAGEでの蜂楽の見せ場でもあるので、頑張りたいと思っています。
竹中馬狼(照英)役の井澤(勇貴)さんに「ヘタクソ」と言うところです。台本はまだ手元にないけれど、このシーンはあるはずと期待しています。多分最初はビビりながら言ってしまうセリフだけど(笑)、ヘタクソって言えるくらい自分が頑張らないといけないとも思っています。
長田僕はサッカー未経験だけど、凛にとってはずっとやってきたスポーツだから、経験や雰囲気、オーラを感じさせるようなものが(自分から)出るといいなと思っています。そうなれるように頑張るつもりですし、今からやるべきことをやらなきゃという思いと、楽しみな気持ちも結構あります!
竹中まずはみんなでフットサルをやろう!
佐藤初心者とか関係なく注意点はあるよ。
長田何ですか?
佐藤学生時代の感覚でやったら自分の体力の衰えに驚愕すると思う(笑)。びっくりするほど息は上がるし、全然いけると思ったのに、ちょっと走るだけでゼーハー言っちゃうんだから……。
佐伯意外とおっさんになっていたって実感するよね。
佐藤フットサルでその疲労感だから、実際のサッカー場だったら……もう無理だよね。舞台でよかったってホッとする(笑)。フットサルをやった次の日の稽古は、体力の消耗で結構しんどかった記憶があるし……。
佐伯翌日の稽古への影響はかなりある。ヤバかったよね。
佐藤それでもやった方がいいと思う。ボールの位置や目線に実感が出て、なんとなく分かるようになるから、芝居にはすごく役立つよ!
竹中僕はずっとゴール前にいたので(疲れなかった)……。
佐伯フットサルはサッカーよりも人数が少なくなるから、一人にかかる比重が結構重くなる。誰かがサボると、みんながヤバくなるって感じかな。
佐藤凌平くんはずっとゴール前に立っていて、ボールが来たらポンと入れるって感じだったよね。
竹中潔の気持ちを理解するためのイメージトレーニングの一つ(笑)。全体を把握するには、引きで観る必要があったから。
佐伯あははは、確かにそうとも言える(笑)。千切としてはチームZで一緒にやっていたメンバーと、今度は敵になって戦わなければならないけれど、それもすごく楽しみで。潔、蜂楽との戦いに今からワクワクしています。
──自分が演じたキャラクター以外のお気に入りキャラを教えてください。
佐伯馬狼が大好きなので、馬狼の挫折をすごく楽しみにしています。漫画やアニメで馬狼を好きになったシーンの登場に期待しています。
佐藤蟻生(十兵衛)が楽しみです。演じている磯野(大)さんとは、初めてお話をしたのですが、もうすでに蟻生って感じがして。生で観るのが楽しみです。絶対(原作に)似ていると思います!
長田僕は蜂楽が潔、凪(誠士郎)のチームから引き抜かれて、凛と同じチームになるところが見たいです。原作で初めてあのシーンを見た時には「おっ!」という気持ちになったので、それを舞台でも体感したいです!
竹中でもやっぱり2nd STAGEの注目は糸師 凛じゃない? このビジュアル見てよ!(とポスターを指さす)
佐藤(ポスターをじっと見て)どこ見てるの?って感じだよね。二人とも!
長田いや、僕も訊きたいです(笑)。
竹中僕は考えているポーズだけど?
佐藤糸師 凛の存在感すごいよね……。
長田うーーーーぅ。頑張ろう!!
竹中バチバチしようね!
長田バチバチ、よろしくお願いいたします!
──ちなみに自分で3人チームのメンバーを選ぶなら、どんな組み合わせにしたいですか?
佐藤ありきたりなのは止めようね。最強ってなると、みんな同じメンバーを選びそうだから…。ちょっと捻った回答でいこう! 僕が見たい組み合わせは鰐間兄弟と馬狼。
三人(大爆笑!)
佐藤完全に出来上がったペアに馬狼が加わったら……。多分入っていけないと思うけれど、どうなるのかなってちょっとワクワクしない?
竹中面白そう。このセレクトはちょっとふざけていいってことかな?
佐藤最強のチーム作りだから、一人くらいは本気で考えた方がいいかも(笑)。
竹中なるほど。ちょっとふざけていいなら、蟻生、蟻生、蟻生。オシャ、オシャ、オシャって、威圧感すごいと思う(笑)。
佐藤ある意味最強かも……。
佐伯僕は、國神(錬介)、馬狼、時光(青志)。筋肉メンバーを集めてみました!
佐藤噛み合わなそう……。
長田僕が見たいのは絵心(甚八)さんのプレー。あんなにいろいろ言っているけれど、その実力はいかほどのものなのか。かつ、絵心さんについていけそうな凪と蜂楽を入れた3人のプレーが見てみたいです。
佐藤ロッカールームはきっと静かだろうね。
長田シーンとしている気がする……(笑)。
──では一旦キャラを忘れて。竹中さん、長田さん、佐藤さん、佐伯さんが同じチームで同じ部屋で生活したら、一番部屋を散らかしそうなのは誰?
長田僕は初めましての方が多いので、ちょっと想像するのが難しいかも……。
佐伯凌平くんかな?
竹中なんで? 俺、めっちゃ部屋綺麗だよ。趣味掃除だから。びっくりすると思う、綺麗すぎて。
佐伯僕も几帳面!
佐藤僕もかなり几帳面だよ。
竹中でも車とかバイクのパーツとか部屋にいっぱい置いてそう……。
佐藤それはある。でも几帳面だから綺麗に並べるよ。
佐伯確かに几帳面かも。1st STAGEで楽屋が隣だったんだけど、一回怒られたことあったよね。信くん(佐藤)の部屋にお弁当の蓋を置きっぱなしにして「誰だ、これ置いたの!」って怒られた。
佐藤あーーー(笑)。だって、僕が放置していると思われるような位置にあったから「これ誰のだよ!」って。それは言うでしょ。じゃあ、亮くんが一番汚いんじゃない?
佐伯それはない!
長田でも楽屋の使い方に大体出ますよね。
竹中僕、部屋は綺麗だけど楽屋は汚いかも(笑)。
長田実は僕も……。トレーニングやマッサージのグッズとかめちゃめちゃ多いから、ごちゃっとしているように見えるかも。決して汚いわけじゃないけれど。
竹中部屋は? 綺麗?
長田日によってかな(笑)。
竹中僕は、鏡台の前の化粧品も高さを揃えて並べるくらいには几帳面だから。
長田それを言うなら僕も! 本はちゃんと並べます。
佐藤並べるほど本、持ってないでしょ?
長田あるよ(笑)。でもみんなそれぞれに綺麗のこだわりがありそうで面白い! 稽古も楽屋も今からすごく楽しみです。
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©金城宗幸・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック』2nd STAGE製作委員会