インタビューココだけ | 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち
クライマックス突入のシリーズ第六章!『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』高垣彩陽インタビュー
混迷の21世紀に贈る国民的SFアニメのシリーズ最新作『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』。ファン待望の第六章「回生篇」が、2018年11月2日(金)より劇場上映スタート! そこで今回は、ヤマトの意志を受け継ぐ新たな艦、ヤマト級<銀河>の艦長・藤堂早紀を演じる高垣彩陽さんを直撃。自身が演じるキャラクターの印象、第六章の注目ポイントや見どころなど、様々な話を伺ったインタビューの模様をお届けする。
キャラクターの絵を見て「あれっ、なんか軍服着ている…」と衝撃を受けました(笑)
──本作『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』(以下『2202』)への出演が決まった時の心境をお聞かせください。
高垣『宇宙戦艦ヤマト2199』からシリーズが続いているのは知っていたのですが、まさかそこに私が関わらせて頂けるとは思ってもいませんでした。藤堂(平九郎)の娘だという情報を聞いて、時々登場するような役かなと勝手に思っていたのですが、頂いた台本に入っていたキャラクターの絵を見て「あれっ、なんか軍服着ている…」と衝撃を受けました(笑)。お家で待っている娘さんのイメージだったので、まさか戦場に出ている人とは思ってもみなくて。最初の収録の時に、早紀の生い立ちや銀河の使命、そしてどういう想いで早紀がここにいるのかという説明を羽原(信義)監督と福井(晴敏)さんから受けました。こんな大役だとは思ってもみなかったというのが正直な気持ちです。一言だけの登場シーンの収録を終えた帰り道を歩きながら、この先の展開を考えていたら、「ヤマト」という作品の大きさも含め、これは本当に大変な役だと分かって、その瞬間に大きなプレッシャーを感じました。こんな大役を任せて頂いたからにはしっかりと務め上げねばという使命感に駆られたと同時に身体が震えてきて、初めて武者震いというものを体感しました。
──『宇宙戦艦ヤマト』という作品に対して、どのようなイメージをお持ちになっていましたか?
高垣昭和アニメの名シーンを特集したテレビ番組には必ず「ヤマト」が入っていて、あの歌を聴いたことがない人の方が少ないんじゃないかと思うくらい歌のイメージは強いですね。きちんと観たことはありませんでしたが、もちろん歌や戦艦の形は知っていました。第五章を試写で観た時にパイプオルガンの音圧が凄く印象に残っていたので、舞台挨拶の時にその話をしたいなと思って「白色彗星のテーマ」について調べていたら、オリジナルの『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』で使用されたパイプオルガンが私の母校にあったものだったことが分かりました。在学中に親しんできたあのパイプオルガンで演奏していたんだと思うと、勝手ながら私と「ヤマト」が繋がった気がして(笑)。その些細な縁を感じて、とてもテンションが上がりました(笑)。
──第五章から登場する新キャラクターの藤堂早紀はどのような人物ですか? また、旧作には登場しない役をどのようなお気持ちで演じられていますか?
高垣早紀は生い立ちについて複雑な想いを抱えながらも、若くして銀河という戦艦の艦長に任命されています。艦長は年配の男性が務めているイメージを持っていたので、若い女性があの立場に就くにはどれだけの苦労を経験し、どんな想いをしてきたんだろうと想像しました。だからこそ、自分自身を鼓舞しながら、凛として中心にいなければいけないんだろうなと思います。銀河は形こそヤマトと似ていますが、内情は全く異なっています。ヤマトのクルーは情に厚くて人間らしい部分があるのに対して、銀河のクルーは合理的で目的のためには手段を選びません。でも、羽原監督と福井さんからお話を伺った時は様々な感情を切り捨ててここまで来たのかなと思っていたのですが、第六章の収録を重ねていく中で、彼女にも人間らしさがあることが分かりました。彼女の心が動く瞬間に自分の心も一緒に動いたので、お互いの立場に似ている部分があるように感じています。シリーズとして続いている「ヤマト」に途中から参加して、大先輩方がいらっしゃる中で艦長という重要な役をやらせて頂いているという私自身のプレッシャーと、早紀が任されている使命の重圧。そのプレッシャーとしっかり戦っていく姿勢や、どこか未熟さがあるけどそれでも頑張ろうとしているところは自分と近いのかなと思います。今の私が背伸びをして「ヤマト」という作品の一員になろうとしている気持ち、自分自身の緊張感をそのままマイク前に持っていっていい役だと感じています。
第六章を通して観ると、“愛”という言葉に全てが還って来るんだなと感じます
──アフレコ現場の雰囲気はいかがでしたか? また、収録時の印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
高垣第六章の収録から皆さんと一緒の現場に入ったのですが、小野(大輔)さんが「彩陽が艦長やるのか〜」と、まるで親戚のお兄さんみたいに感慨深そうに言ってくださって(笑)、嬉しかったですね。第一章から拝見してはいたんですけど、まだまだ分かっていないことがたくさんあったので、皆さんが親切にしてくださいました。その中でもやはり小野さんが凄く気遣ってくださって、疑問点などを教えてくださいました。収録が終わった後に、小野さんとお話をしながら一緒に帰る機会があったんですけど、いざ駅に着いて改札を通ろうとしたら、小野さんは「俺はまだ電車乗らないから」と仰られて(笑)。ご自身は駅に行く必要がなかったのに「ヤマト」についての話を新参者の私にするためだけにわざわざ来てくださって、とてもありがたかったです。新シリーズ『2202』に懸ける想い、そして「ヤマト」という作品に皆さんが大きなものを背負って臨んでいらっしゃることが伝わりました。それと、会いたいと思っていた先輩方と嬉しい再会を果たすことができました。早紀の母親役には、過去の「ヤマト」で藤堂の孫娘の晶子を演じられていた杉山(佳寿子)さんがキャスティングされていて、そこからもリスペクトや遊び心を感じて、凄く感動しましたね。
──第六章で注目して欲しいポイントや見どころを教えてください。
高垣第五章に銀河は登場しましたが、一体どんな戦艦なのかは全く明かされていませんでした。今回の第六章では、その役割や目的が明かされていくので、ぜひ注目して頂きたいです。その他にも、なかなか見えてこなかったズォーダーの過去が描かれる場面もあります。第六章を通して観ると、“愛”という言葉に全てが還って来るんだなと感じます。その中で、銀河は人間の在り方を問いかける存在になっています。色々なことが機械化して人の温もりを感じることが少なくなっている現代で、第六章は情に厚い「ヤマト」のカリスマ性を存分に味わえる作品になっています。善と悪、敵と味方、分かれているように見えるかもしれませんが、それぞれの中でどのような想いを持って戦場に赴いているのかというのをぜひ感じて楽しんで頂けたらと思います。
──多くのキャスト陣と登壇された第五章の舞台挨拶の感想をお聞かせください。
高垣舞台挨拶で1日回らせて頂くことが初めてで、ヤマト色に染まった1日でした。銀河という戦艦と早紀というキャラクターは今回のシリーズから登場するので、受け入れて頂けるのかな、失言してしまったらどうしよう、という緊張感を持った舞台挨拶でしたが、客席の皆さまが本当に温かく迎え入れてくださったので、不安な気持ちが安心感に変わりました。
古代を中心としたヤマトクルーの情熱に皆が惹き付けられるんだろうなと思います
──共演されることの多い銀河クルーの面々と何か話はされましたか? 差し支えなければ、どのような話をされたのか教えて頂けますか?
高垣銀河やキャラクターについての説明を黒沢(ともよ)さんと一緒に受けて、「大変な使命を担った戦艦だからお互い頑張ろうね!」と言ってその日は別れましたね。早紀はまだ若いので、保護者的な立場として神崎が側に付いていてくれています。戦場以外の場所でどのような会話をしていたのかは想像するしかありませんでしたが、クルーの皆がサポートしてくれていたからこそ早紀はあの立場でいられるんだろうなと思います。個人的に林原(めぐみ)さんは憧れの存在です。以前ご一緒した作品で、私の演じたキャラクターが信頼している先生の役をやられていたこともあったので、信頼と安心感を持って臨ませて頂きました。神崎役が林原さんで本当に嬉しいです。
──実際に作品に参加されてみて感じる『宇宙戦艦ヤマト』の魅力とは?
高垣戦艦に詳しい訳ではないですけど、「ヤマト」と聞くと奮い立つものがあります。色々なキャラクターたちが出てきますが、ヤマトクルーの人間らしさに憧れを抱かざるを得ないですね。合理的に考えてしまえば絶対に取らない行動なのに、たった一つの命を守るためにヤマトクルーは全てを懸けられるし、仲間に託すことができる。その選択をすることの方がリスキーな場合もあるし、戦場は情だけでは生きていけない場所です。正論なのは分かるけど色々なしがらみがあってできない、それらを突き抜けて行く古代を中心としたヤマトクルーの情熱に皆が惹き付けられるんだろうなと思います。今回の第六章でも、早紀が心を動かされる瞬間があるので、「ヤマト」の存在は絶対的なんだなと思いました。
──最後に、第六章の上映を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします。
高垣第五章で多くの謎を残しましたが、第六章では銀河の謎が全て解けますので、一体どんな使命を担った艦なのかに注目して頂きたいです。誰しもが人間らしさについて考えたり、自分の弱さについて悩んだりしたことがあると思いますが、その全てを包み込んでくれるような展開になっていますので、ぜひご覧ください。劇場で観て頂くと、音と映像の迫力、そして人間ドラマに引き込まれること間違いなしです。私も新参者ですので、例えば第六章からご覧になる方も敷居が高いと感じずに、ぜひ多くの方に観て頂きたいなと思います。
PROFILE
高垣彩陽(たかがきあやひ)
10月25日生まれ。東京都出身。主な出演作に『機動戦士ガンダム00』のフェルト・グレイス役、『true tears』の石動乃絵役、『戦姫絶唱シンフォギア』の雪音クリス役、『ソードアート・オンライン』のリズベット役などがある。声優の他、歌手、舞台女優としても活躍している。
<上映情報>
宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第六章「回生篇」
2018年11月2日(金)より期間限定劇場上映!
劇場上映日より特装限定版Blu-ray劇場先行販売&デジタルセル版配信!
<Blu-ray&DVD発売情報>
宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 特別限定版
Blu-ray第6巻【BVC限定/数量限定生産】
2018年11月9日発売
¥11,000(税込)
※上映劇場にて最速先行販売!
※先行販売は数に限りがございます。無くなり次第終了となりますので予めご了承ください。
宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち Blu-ray&DVD第6巻
2018年12月21日一般発売
Blu-ray:¥8,800(税抜)
DVD:¥7,800(税抜)
宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち【BVC限定】特設サイト
宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 公式サイト
©西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会