インタビューココだけ | ブルーロック

TVアニメ『ブルーロック』クライマックス記念! 浦 和希(潔 世一役)インタビュー全文掲載

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2022年10月より放送開始し、3月25日に二次セレクション編の最終話放送となったTVアニメ『ブルーロック』。今後のプロジェクトの展開も発表され、まだまだ作品から目が離せない!そこで今回は、潔 世一役の浦 和希さんにインタビュー! 演じたキャラクター「潔」や、作品を通じて感じた自分の成長など、多岐渡ってお話を伺った。

全24話を通して評価していただくことが、僕の役者としての目標なんです

──TVアニメ『ブルーロック』、いよいよクライマックスです。ここまで走り抜けてきた浦さんとしては、今どんな気持ちですか。

本当に多くの方に愛されてる作品なんだということを感じ続けた半年間でしたね。主人公の潔 世一役に選んでいただいたときは、原作が大人気だからこそのプレッシャーがすごくあったんです。初回の放送が始まってからは、観てくださった方々から多くの反響を感じましたし、周りの声優の方々からも『あのお芝居よかったよ』っていう連絡をもらったりして。注目されている作品なんだなと強く感じましたし、自分がこの役のためにやってきた努力は間違っていなかったなと、少し安心もできました。でも、24話すべて放送されるまではやっぱりドキドキしっぱなしだと思います(笑)。部分的に褒めていただくよりも、全24話を通して評価していただくことが、僕の役者としての目標なんです。見た方にもそう感じてもらえたらいいなと思っています。

──浦さんは、オーディションで潔 世一役に選ばれたんですよね。

今思うと、よく選んでもらったなと思います。オーディションの音声を最近聞き返したら『ヘッタクソだなぁ!』と思ったほど(笑)。けど自分なりに精一杯考えてやったんだろうなとも思いました。技術が全然なくて、ハートだけで演じたものでしたけど、全力で出したのがよかったのかな。気持ちが少しでも足りなければ、僕は潔役には選ばれていなかったと思うんです。何事も全力で取り組むことが大切なんだということは、その後、アフレコする中でも実感しましたね。

──原作を全部読んでオーディションに臨んだんですか?

はい。僕はたまたま、『ブルーロック』を連載が始まったときからずっと愛読していたんです。個人的にも思い入れがある作品だったので、自分なんかが潔を演じられるんだろうかという思いもありました。潔役に選ばれてからも、彼の魅力を100パーセント引き出すことができるのだろうかって悩んでしまって。でも悩むだけだったら誰にでもできる。しっかり演じきるためにはどうすればいいかを考え、徹底的に努力しようと決意したことが、自分にとって大きな財産になりました。負けず嫌いな性格なので、『潔 世一役が浦 和希でよかった』と思ってもらいたかった。アフレコが始まってからも、新たな戦いに挑む気持ちでした。

──ここまで演じてきて、潔はどんなキャラクターだと感じていますか? イメージが変わった部分などもあればぜひ。

最初の頃の潔は、心が優しくて落ち着いた子というイメージでした。ですが実際に自分で口に出してセリフを言うと、意外と普通の男子高校生っぽい言葉遣いをするんだなって思ったんですよね。品行方正な優等生キャラというよりも、どこにでもいる高校生。“ブルーロック”の仲間と話しているときはボケたりツッコんだりと、いかにも男子高校生な砕けた話し方も結構あるんです。それは彼の素の部分だろうから、潔らしさを出す上で重視していました。本当の男子高校生感って何だろうと、自分なりに研究もしましたね。ひたすら電車に乗って高校生たちの会話を聞いたり、ファストフード店に行って高校生たちを観察したり。高校生のリアルな温度感みたいなものが知りたかったんです。興味ない話題にどうリアクションしているのか、逆に興味あるものに対してどんな勢いで食いついているのか。そういうところから高校生らしさを再確認していましたね。潔たちは“ブルーロック”という特殊な環境に身をおいているけれど、あくまでも高校生。そこを一歩間違えると、作品の根幹の部分がずれてしまうというのは、僕だけじゃなくキャスト・スタッフのみなさんに共通認識として持っている気がします。

ここではどれぐらいの感情の強さなんだろうと、足し算ではなく引き算をするようになりました

──潔は、“ブルーロック”で戦い続ける中で、自分の殻を破ろうともがき続けます。普段の潔とは真逆の、エゴむき出しのシーンもありました。

実は最初から全力でエゴを出しすぎて、渡邉徹明監督や音響監督の郷文裕貴さんに、『まだ抑えて。そこは爆発するところじゃないから』って言われていたんです。僕自身、潔のエゴを早く出したいという気持ちが先行してしまって、つい大きくやろうとしていたんですね。作品序盤の潔って、どうしても本気になれなかったり、心のどこかにエゴはあるのに体が追いつかなかったりと、不完全燃焼な感じをずっと持っている。その気持ちがピークに達したのが、凪 誠士郎と御影玲王率いるチームVに勝った第11話だったと思うんです。それまで要所要所で爆発する瞬間はあったけれども、大爆発はしていなかった。そういう流れを考えるようになってからは、ここではどれぐらいの感情の強さなんだろうと、足し算ではなく引き算をするようになりましたし、より潔を演じやすくなりましたね。

──潔を演じるときに心がけていることはありますか。

エゴを出すお芝居をやるときに決めていることがあって、それは“カッコよくなりすぎない。爽やかにしすぎない”ということ。スポーツアニメだから爽やかにしたくなるけれど、『ブルーロック』のテーマはそこじゃないですよね。綺麗に叫ばないようにしたいし、エゴをむき出しにするんだから、むしろちょっと汚いぐらいがいい。潔たち“ブルーロック”参加者って、徹底的に追い詰められて、全部丸裸にされて、それでも必死にもがくからこそ魅力的に映るんだと思うんです。爽やかだとちょっと余裕があるように見えてしまう。僕自身も自分を追い詰めて、『ここでいい芝居ができなければ声優として終わる』というぐらいの気持ちで食らいついていましたね。

──潔を演じるときのスイッチみたいなものはありますか?

演じるときは、潔がエゴをむき出しにしたときの目を思い出すようにしています。作中でも特徴的な表現ですし、あれを見るだけで自分の心にもエゴの炎が灯る感じがあるんですよ。アフレコが始まったときは、僕も声優として技術が足りなくて、日々こなすだけで精一杯でした。わからないなりにもがいていたことが、“ブルーロック”での潔とリンクしていた。潔が成長して自分なりの理論を叩き出したとき、そのロジックを生み出した感覚を追体験できた感覚があったんです。彼の思考にどんどんハマっていき、僕も物事を方程式で考えるようになりました。今の自分に足りないものはなんだろう、何を入れたらいいんだろうって。

──あの方程式には何かを入れたくなりますよね。

絵心さんの、再現性の話や0を1に変える話も納得できたので、心から潔に寄り添えるようになったんだなと思っています。そうやって潔を演じるうちに、少しずつ余裕が生まれてきて、次第に手こずることなく演じられるようになってきた感覚はありますね。声の面で言うと、無理に変わった声を出したりせず、等身大の自分の感じで演じようと決めていました。最初は、主人公らしい声がいいのかなとか思っていたんですが、あるとき音響監督の郷さんから『もっとやっちゃっていいよ』って言われたんです。どういうことなんだろうと思ったんですが、おまけのミニアニメ『ブルーロック あでぃしょなる・たいむ!』で、潔がすごくふざけていたんですよ。こんなにふざける子なんだと驚いたし、それを演じてからは、あそこまでやっていいならもう細かいことを考えるのはよそう、僕が普通にしゃべるように演じようって思うようになりましたね。

──アフレコ現場で共演者から刺激を受けたことがあれば教えてください。

刺激は本当に、全員から受けました。1クール目だと、第11話での凪 誠士郎役の島﨑信長さんのお芝居はすごかったです。凪って普段は力が抜けていて、だけどサッカーになると怪物のようになる。潔がゴールを決めようとした瞬間に背後に寄せていた凪が言う、『やっぱ君とはよく逢うね』というセリフ。信長さんと一緒にアフレコをしていたんですが、ゾワッとして。声を張っているわけじゃないのに、すごく存在感があった。どうやったらこんなお芝居ができるんだろうって、アフレコ中なのに思わず信長さんのほうを見てしまったほどでした。台本を読んだときは『このセリフをどう演じられるんだろう』って考えてみるんですけど、信長さんはじめみなさん、僕にはないような引き出しを使って演じられるので、ああそういうことなんだって毎回納得するんですよね。オンエアを見ても、音楽などがついた状態で完璧なお芝居になっている。自分ももっと想像力を鍛えないといけないなって、みなさんに勉強させてもらっています。

──潔以外にお気に入りのキャラクターはいますか?

アフレコをしていて驚かされたのが、二次セレクションから登場する時光青志。能力は高いはずなのにすごくネガティブ思考で弱気なキャラクターなんですが、実は心の中で失礼なことを言っているんですよね。いつもへりくだっているわけじゃなく、彼なりの信念がある。立花慎之介さんのお芝居によって、実は気弱なふりをしたモンスターなんだなと感じられました。

──糸師 凛、蟻生十兵衛、時光青志の3人もいいキャラクターですよね。

蟻生はクールに見えて『オシャ(=お洒落)』が口癖の変わったヤツなんですが、小西克幸さんがいろんな『オシャ』を見事に演じられていて。どれも納得しかないですし、現場では毎回笑いをこらえるのに必死です(笑)。凛役の内山昂輝さんは、ライバル役だしあまりしゃべらないほうがいいのかな?なんて最初は思っていたんですけど、気軽に話してくださいますし、内山さんもサッカーが好きなので、よくサッカー話をさせてもらっています。3人とも、ああこのキャラってこういう話し方をするんだなって思わせてくれるお芝居ですよね。すごい先輩ばかりに囲まれているので、勉強させていただけることが本当にありがたいです。

──昨年のTVアニメ『ブルーロック』放送時期に、サッカーワールドカップカタール大会も開催中でした。日本代表の活躍によって“BLUE LOCK”というワードも、世界中でトレンドになりましたね。

日本代表すごかったですね! 特にスペイン戦で、三苫薫選手がゴールラインギリギリのボールを拾ってゴールにつなげたプレイは、『ブルーロック』でもよく言われている、“最後の1秒まで戦う人間”に通じるなと思いました。もし一瞬でもあきらめて、走る速度が少しでも遅くなっていたら絶対に間に合わなかったはず。あきらめずに全力でボールに追いついた三苫選手と、それを信じて中で待っていた田中碧選手のコンビネーションは熱すぎて、思わず声が出ちゃいましたよね。日本代表の選手ってそれだけガッツがあるんだなと思ったし、日本代表チームの頑張りは本当にかっこよかったですよね。

──TVアニメ『ブルーロック』は、浦さんが初めてTVシリーズで主人公を演じた作品となりました。半年間、潔を演じてきた自分自身にどんな成長を感じますか。

僕のキャリアで主人公をやらせていただいたことは、とても幸運なんだと思います。半年間、潔 世一というひとりの人間を演じ続けたことで、役者としてはもちろん、人として成長させてもらえたと思っていますね。主人公は作品の柱にならなければいけない立ち位置ですし、僕も作品を代表してこうやってメディアの取材を受けたりと、たくさんの経験をさせてもらい、社会人としても大きく成長できたんじゃないかなと思います。一方で、浦 和希の人間性みたいなものは変えずにいたいと願う自分もいて。慣れてしまわず、どんなことにも新鮮な気持ちで取り組みたい。すでに経験したことであっても、新しい発見ができるかなとワクワクする気持ちは忘れずにいたいですね。9割成長し、1割だけはこれまでの自分を残しておくことが、潔を演じる上で大切なことだと思うんです。

──アニメはいよいよクライマックスです。ここまで応援してくださったファンのみなさんにメッセージをお願いします。

原作も大人気の『ブルーロック』ですが、TVアニメも監督はじめスタッフのみなさんがエゴく、全力で作っています。その思いを受けて、僕たちキャストも妥協することなくアフレコさせてもらっています。その集大成が、いよいよやってくる最終回。ここまで応援してくださったみなさんには、ぜひその日を見守っていただきたいですし、また彼らと会える日を待ち望んでいただけたら僕も嬉しいですね。これからも『ブルーロック』をよろしくお願いします!

──「ブルーロック TVシリーズ第2期」&「劇場版ブルーロック -EPIOSODE 凪-」の制作が決定しました!

TVアニメ『ブルーロック』第1期のアフレコが始まる前から、『2クール24話で終わることなく、もっと展開していきたいですね』という話は現場のみなさんとしていたんです。でもアニメを作るって簡単なことではないので、どうなるんだろうと思っていたら……続編制作決定! 天にも昇る心地です! 僕たちもキャラクターと一緒に成長して、さらにエゴをむき出しにしながら最高の作品を作り上げたいと思います。劇場版もTVアニメ第2期もぜひ期待してください、よろしくお願いします!

PROFILE

浦 和希(うら かずき)
大阪府出身。本作『ブルーロック』が初主演作品となる。出演作品に『フットサルボーイズ!!!!!』相庭京介役、『終末のハーレム』土井翔太役、などがある。

関連記事:V-STORAGE “plus”2023発行記念プレゼントキャンペーン実施中!浦 和希さんサイン入り放送告知ポスターを抽選で3名様にプレゼント!

「ブルーロック TVシリーズ第2期」&「劇場版ブルーロック -EPIOSODE 凪-」制作決定!続編決定PV&続編決定ビジュアル公開!新キャラクター&新キャスト情報公開!

<放送情報>

TVアニメ『ブルーロック』
毎週土曜 25:30〜テレビ朝日系全国ネット“NUMAnimation枠 ”にて放送中
毎週土曜 26:00〜BS朝日にて放送中
毎週日曜 21:00〜AT-Xにて放送中
※リピート放送:毎週水曜 28:30/毎週日曜 6:00

<配信情報>
毎週土曜 26:00〜各配信サイトにて配信中

▼放送・配信の詳細はこちら
https://bluelock-pr.com/onair/

 

TVアニメ『ブルーロック』公式サイト

TVアニメ『ブルーロック』 公式Twitter@BLUELOCK_PR

続きを読む

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

インタビュー

© Bandai Namco Filmworks Inc. All Rights Reserved.