インタビュー | コードギアス 奪還のロゼ

『コードギアス 奪還のロゼ』第1幕 ロゼ役・天﨑滉平 インタビュー

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「コードギアス」シリーズ最新作『コードギアス 奪還のロゼ』2024年5月より全4幕にて上映開始! 第1幕の公開を記念して、主人公ロゼを演じる天﨑滉平さんに、「コードギアス」シリーズの魅力や第1幕の注目シーンやキャラクターについてお話を伺った。(※インタビュー内容は本編のネタバレに関する内容を含んでおります。)

一番多感な時期に夢中になって観ていたので、僕にとって「コードギアス」は無くてはならない作品です。

──天﨑さんは「コードギアス」シリーズの大ファンだとお伺いしておりますが、シリーズの魅力はどこにあると感じていらっしゃいますか?

天﨑「コードギアス」はかなりシリアスなお話ですよね。個人的な理由で行動していたルルーシュが、色々なキャラクターと交わることで、本来の目的をこのまま遂げていいのかと葛藤し始める。ルルーシュと一緒に観てきた僕らも、それぞれのキャラクターに感情移入しながら、結末がどうなるのか毎回ドキドキしていました。僕にとって「コードギアス」の魅力は、ボタンの掛け違いのようなもので。「目的は同じなのに…」「本当は分かり合えるはずなのに…」と思える人たちがなぜか上手く噛み合わない。「ギアスは人を孤独にする」というセリフも出てきますが、ギアスを持ってしまったルルーシュと他のキャラクターたちが次々とボタンを掛け違えていくところを色々な感情を抱きながら観ていました。振り返ってみると、そういった場面は特に熱を持って観ていたので、「コードギアス」の魅力の1つなのかなと思っています。

──確かに、もどかしくもあり、魅力でもありますよね。

天﨑『復活のルルーシュ』の時は、今の自分に観ることができるのかと迷っていたんですけど。やっぱり見届けたいと決心し、本当に観て良かったです(笑)。当時、高校生で「コードギアス」を観ていた色々な感情が消化されていくような気持ちになりました。一番多感な時期に夢中になって観ていたので、僕にとって「コードギアス」は無くてはならない作品です。

──ちなみに、「コードギアス」シリーズで一番好きなキャラクターは誰ですか?

天﨑見た目が好きなのはコーネリアだけど、カレンも好きだし、ナナリーも可愛いし、ユフィにも惹かれるし、正直選べないですね(笑)。相棒と呼んでいいのやらという関係ですが、スザクとルルーシュはとても好きな相棒像です。ロロの話も好きですね。ロロを憎む自分もいるし、ただ憎むだけではいられない自分もいます。こうやって思い返すと、一人ひとりのキャラクターが本当に魅力的だなと改めて感じます。でも、初めて作ったプラモデルは紅蓮なのでカレンかな。いや、やっぱりみんな好きです(笑)。

──新シリーズ『コードギアス 奪還のロゼ』の主演・ロゼ役に決まった時の心境はいかがでしたか?

天﨑オーディションに受かったと聞いた時は自分の身に起きたことなのか分からなくて。もちろん嬉しかったし喜んだし、そういう風にリアクションしたんですけど、果たしてこれは本当なのかと(笑)。「コードギアス」新作シリーズの制作が決まって、それに自分が出演する未来を思い描いていなかったので、本当に嬉しかったです。まだ台本ももらっていない状態なのに、1人でプレッシャーを感じていました(笑)。あとは、他のキャストの方々は誰だろうと気になっていました。

──2023年12月18日の制作発表会ではルルーシュお誕生日上映会との同時開催ということでルルーシュ役の福山潤さんも発表会に参加されていました。主役を演じた先輩からの言葉を、天﨑さんはどのように受け止めましたか。

天﨑福山さんはもうバトンを渡した後のようなとても清々しい状態でいらっしゃって、あとは君たちに任せましたという感じで(笑)。僕も古川(慎)くんも福山さんと交流があったので、先輩からの真面目なアドバイスというよりは、気負わずやったらいいよというスタンスでいてくださって。発表会の時もネタバレに注意しなければいけないので、基本的に話せることがないのは分かっていらっしゃって(笑)。別の現場でお会いする度に福山さんに新しい情報をお伝えしているんですけど、その時も「そっか、じゃあとはもう上映ですね」と妙にへりくだった感じで返してくださって、面白いですね(笑)。子供たちの活躍を見守るお父さんのような存在で常にいてくれますね。偉大な先輩ですが、僕も古川君もそこまで緊張することもなく、ラフに接してくださいますね。我が子を見守るお父さんのような父性を僕は感じています。

──第1幕の台本を読まれた時の感想を教えてください。

天﨑オーディション用の台本は製本版のようにト書きが細かく書かれている訳ではないので、キャラクターの位置関係や状態はより鮮明に分かりました。それと、台本にKMF(ナイトメアフレーム)と書かれているので、ロゼ役の天﨑滉平としての台本チェックと同時に、秘密の資料をこっそり見ているギアスファンの気持ちになってしまって(笑)。ナイトメアフレームに乗りたい気持ちはめちゃくちゃありますね。ただ、ロゼは戦闘担当ではないから、どんなものに乗るのか色々な妄想を膨らませていました。あと、ロゼは敵味方の双方に隠していることがあるので、ニュアンスをどのくらいつけたらいいのかなと塩梅を考えていました。目の前の騙さなければいけない相手に対してはバレない様に嘘をつくけれど、視聴者が映像として観た時にどう見えるのか。映像に頼っていいのか、お芝居として何かした方がいいのか。特に第1幕は冒頭のシーンからそれを念頭に置いてやっていました。

──アフレコ現場の雰囲気はいかがでしたか? 何か印象的なエピソードがあれば教えてください。

天﨑最初の挨拶の時に初めて大橋(誉志光)監督とお話をさせて頂いたんですけど、その段階では先のことまでは知らない方がいいと配慮してくださって。逆に知っておいた方がいいキャストには個別にお話しをして、キャストによって情報の出し方を変えているようでした。他の作品ではあまりやらないオリジナル作品ならではの方法なので面白いなと思いました。

──アッシュ役の古川慎さんとは兄弟役でしたが、何かエピソードがありましたら教えてください。

天﨑古川君とは付き合いも長くて仲が良いので、アッシュ役と聞いた時はすごく嬉しかったし心強くもありました。外では大っぴらに「俺たちアッシュとロゼ、兄弟だね!」とは言えないので(笑)、事前にやり取りをした訳ではないですけど。アフレコが始まってからはグループLINEを作って、台本上で分からないことがあれば助け合おうと。確か「ギアスを忘れない」みたいなグループ名だったと思います(笑)。皇サクヤ役の上田(麗奈)さんも含めた3人のグループなんですけど、「助け合おう俺たちで」の精神で(笑)。アフレコはアッシュとの掛け合いも多くてすごく楽しかったし、イベントや取材の時も助けてくれることが多いので、古川君で良かったなと思います。歳上の先輩で、一緒にバカができるお兄ちゃんのような感じがして好きです。

お互いが歩み寄ってロゼとサクヤのキャラクター像を2人で作っていけた気がして面白かったです。

第1幕中盤、ロゼは実はサクヤの仮の姿だと判明します。演じるにあたり、苦労した点や楽しかった点があれば教えてください。

天﨑ロゼは天﨑でサクヤは上田さん、同一人物を2人の声優が演じることになるので最初は不安もありました。アフレコ中は、ロゼの中でサクヤの部分が出るセリフまでの間、上田さんのセリフ回しに注目しながら、なるべく真似できる部分を作っていこうとしていました。実際に上田さんが演じられるサクヤがベースにあるロゼを作っていけたらいいなと。ロゼなのにサクヤの部分が出てしまうシーンのセリフ回しについてあまりディレクションはなくて、個人的には相性が良いのかもと思っていました。上田さんも天﨑を意識しながらお芝居をしてくださっていたので、お互いが歩み寄ってロゼとサクヤのキャラクター像を2人で作っていけた気がして面白かったです。今までそんな経験はなかったのですごく楽しかったですね。上田さんはお芝居を拝見する機会も多く、印象に残るお芝居をされる方なので、そのおかげでイメージしやすかったのもあると思います。上田さんで良かったなと思いました。

ロゼはサクヤの仮の姿として登場する、設定としては入り組んだ役だと思いますが、天﨑さんから見て彼=彼女はどのような人物ですか?

天﨑サクヤは友達を救うという目的がハッキリしています。若い女性なのでやりたいことも色々あるだろうけど、目的のために彼女1人で頑張っている。そのためにはロゼが必要だけど、ロゼにはサクヤが普段見せられない一面もちょっと乗っかっているのかなと。ありたい自分、してみたいことがロゼだから表現できるんじゃないかなと思っていて。ロゼは仮の姿かもしれないけど、それによってサクヤが経験できることもあるので、目的を遂げるための道具だけではない部分があるのかなと感じています。ロゼを演じているけど、全てが嘘ではない気がしていて。ロゼを演じていく中で、僕自身が徐々に感じていた部分でもありました。ロゼとサクヤを足したら、本当のサクヤになるのかなと思うこともあります。

──完成した第1幕をご覧になった感想をお聞かせください。

天﨑とにかくクオリティが高いですね。冒頭のシーンから惹き込まれました。雪の中、寒さで頬が赤くなっている表現も繊細に描かれていて、力の入った作品だなと改めて感じました。ナイトメアフレームの戦闘シーンはどれもめちゃくちゃ格好良くて興奮しました。絶対的な強さの(Zi-)アポロが悪に鉄槌を下していく展開は、分かりやすくスカッとしていいですよね。お話としては衝撃の展開もありながら、第1幕を観て頂いてようやく話せることがちょっと増えたなと。この作品を観終わった方とまたお話をしたいなと思いました。

──第1幕で注目してほしいシーンやセリフはありますか?

天﨑第1幕前半、グラン(・カークウェイン)とアッシュが戦っていて、グリード(・カークウェイン)とロゼはストラテジーゲームをやっているシーン。ロゼが何者なのか分かる場面でもありますし、グリードとのやり取りが個人的に好きです。お互いを探り合う言葉による戦いのようで、イニシアチブを取り合う掛け合いはやっていて楽しかったですね。ロゼというキャラクターの面白さが出ているシーンなのかなと思います。あとは、「ナナシの傭兵だ!」と名乗りを上げるシーンも印象に残っています。ロゼは演じている人格だと意識するために、常にちょっと芝居がかった演技、特に前半は生々しすぎるところがあまり出ないように心掛けていました。ロゼが何者なのか分かった段階で、後半はロゼの素の表情が出るといいなと思って演じていました。ロゼの正体を分かった上で、もう1回頭から注目して観て頂けると嬉しいです。

──今後の展開が気になる『コードギアス 奪還のロゼ』ですが、注目してほしいキャラクターを1人挙げるとしたら誰でしょうか?

天﨑アーノルド(・レンク)は面白いですね。第1幕を観て頂ければ分かると思いますが、クセが強く愛でがいのある人物で(笑)。ロゼたちの敵になるんですけど、『奪還のロゼ』のいち視聴者としてアーノルドは魅力的なキャラクターだなと思います。あとは、アインベルクの中だと、やっぱりナラ(・ヴォーン)とキャサリン(・サバスラ)がいいですね(笑)。「コードギアス」の魅力の1つとして、戦う女性キャラクターはありますね。七煌星団だと(琉高)ハルカもいいですし、小田(友臣)と宗森(葵太)のやり取りも軽妙で楽しいです。それと、ナタリア(・ルクセンブルグ)にも注目してほしいです。ロゼが何者なのかを全く知らない人と知っている人、その塩梅は気にしながら演じていたので、ロゼを陰ながら応援してくれる人たちにも注目してほしいです。『奪還のロゼ』にも魅力的なキャラクターが沢山いるので、皆さんの注目キャラクターをご自身で見つけて頂けるとより楽しめるんじゃないかなと思います。

──楽曲についてもお話を伺いたいのですが、まずはMIYAVIさんによるオープニング主題歌「Running In My Head」の感想をお聞かせください。

天﨑超格好良いですね。たまたま配信で映画『ヘルドッグス』を観て、格好良くて演技の上手い俳優さんだなと思って調べたら、MIYAVIさんだったのかと驚いて。その後すぐにオープニングの話を聞いたので、個人的にタイムリーな出来事ですごく嬉しかったです(笑)。ロックテイストで疾走感のある楽曲がナイトメアフレームの戦闘に合うし、戦いが話のメインになる『奪還のロゼ』の視聴者を鼓舞してくれるので、オープニングに相応しいなと思いました。

──満島ひかりさんがボーカルと日本語詞を担当されているエンディング主題歌「ロゼ (Prod.TeddyLoid)」はいかがですか?

天﨑『奪還のロゼ』のもう1つの面、それぞれのキャラクターが持っている繊細な心情みたいなものを上手く音楽と歌詞で表現してくださっています。本編を観終わった後に流れてくると、満島さんの素敵な声も相まって落ち着くけれど、次が観たくなるエンディングです。英語詞と日本語詞で分かれているのも面白いですよね。オープニングとエンディング、どちらの楽曲も好きです。

──第1幕は衝撃の展開で幕を閉じます。気になることばかりですが、6月上映の第2幕にも期待してよいでしょうか?

天﨑ロゼの目的とその正体は分かったと思いますが、まだ分からないことも沢山あって気になっていることだと思います。ラストに皆さんが知っている人が出て来て、なぜサクヤがギアスを持っているのかという部分に少しだけ触れ、第1幕は一番気になる状態で終わっています。ただ1ヵ月後には第2幕が上映されるので、劇場に来て頂ければすぐに疑問の答え合わせができます。それまでは第1幕を劇場で何度も観て頂いて、色々な考察をしながら楽しんで頂ければと思います。

PROFILE

天﨑滉平(あまさき こうへい)
10月22日生まれ。大阪府出身。主な出演作は『DOUBLE DECKER! ダグ&キリル』キリル・ヴルーベリ役、『ハイスコアガール』矢口春雄役、『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rhyme Anima 山田三郎役など。本作『コードギアス 奪還のロゼ』ではロゼの声を担当している。

 

<劇場公開情報>

コードギアス 奪還のロゼ
2024年5月より全4幕にて上映開始!
第1幕 大ヒット上映中!
第2幕:2024年6月7日(金)~
第3幕:2024年7月5日(金)~
最終幕:2024年8月2日(金)~

 


『コードギアス 奪還のロゼ』 公式サイト
https://geass.jp/roze/
コードギアスプロジェクト 公式X
@GEASSPROJECT

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