インタビュー | コードギアス 奪還のロゼ

『コードギアス 奪還のロゼ』オープニング主題歌担当 MIYAVIインタビュー

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「コードギアス」シリーズの最新作『コードギアス 奪還のロゼ』の第1幕が大ヒット公開中。2019年公開の『コードギアス 復活のルルーシュ』から5年後の世界を舞台に、傭兵の兄弟・ロゼとアッシュがネオ・ブリタニア帝国に立ち向かう新たな物語。今回はOP曲「Running In My Head」で作品を盛り上げるMIYAVIさんに、楽曲の紹介や本作の感想などを伺いました。

葛藤を吹き飛ばすエナジーが込められた楽曲が完成

──主題歌のオファーをどのように感じられましたか?

MIYAVI「来たな」と(笑)。今までもいくつかアニメや映画で主題歌をやらせてもらっていますが、日本人アーティストとして世界を回る中で、アニメの楽曲の認知度がすごく高いのを実感しています。楽曲の浸透度と楽曲に没頭するレベルというか。ライヴでもオーディエンスの歌詞や世界観への入り込み方の深さを感じるので、今回のオファーはアーティストとしてとても光栄でした。「コードギアス」という世界中でも人気のコンテンツがまた新たなストーリーで展開していく中で、音楽で作品に関われるのはすごく光栄だし、ちゃんと(世界観と)リンクしたいという思いがありました。

──主題歌を担当する際に意識していることはありますか?

MIYAVIテーマソングって、作品に寄りすぎてもいけないし、寄らなすぎてもいけない。そういう温度感でやることがすごく大事だと常々思っています。サウンドトラックのように作品のためだけにカスタマイズして作るのもすごくいいし、それはそれでとても楽しい。でも、僕の場合は自分のカタログとの整合性というか、例えば、ライヴのセットの流れで普通に演れるかみたいなところも含めて、歌詞の世界観が自然とフュージョンする形を意識しました。「コードギアス」の制作チームは歌詞に対する思い入れが特に強かったので、彼らの意図はしっかりと汲み取った上で、それを高いレベルまで昇華させて作りたいと思って挑ませていただきました。

──「Running In My Head」の歌詞は英語になっていますね。

MIYAVI海外で活動をしていますが、先日もコーチェラ(米カリフォルニア州“コーアチェラ・バレー”にて行なわれている野外音楽フェス)に参加して、日本や韓国、中国などアジアのアーティストたちの素晴らしいアクトがどんどん増えているのを目にして、他言語に対する敷居はどんどん下がっているのも実感しています。自分がライヴをしている時も感じるし、日本語で合唱してくれる海外のオーディエンスもたくさんいます。マーケットという点で考えると、確実に響く層は確率されてきている。でも、やっぱりメジャーのマーケット、クロスオーバーを視野に入れるとまだまだ英語の方が響きやすいと感じます。耳に入った時に、ダイレクトにメッセージや言葉が伝わる。自分の中でも英語での歌唱が自然になってきたのもあるし、あとは何よりストーリーをより深く掘れる感覚があるので、今回は英語で作らせてもらいました。

──大橋(誉志光)監督は楽曲を聴いた直後、作品にぴったりハマっていると歓喜の連絡をプロデューサーにしたというお話も伺っています。

MIYAVI歌詞など言葉選びをすごく大事にしているチームだったので、大変な作業になるかなと思ったのですが、結構スムーズに進みました。ラフでしたがイメージ映像があったのはすごく大きくて。大きなテーマとして葛藤があり、「もがく自分」というフェーズを乗り越えた先の解放感みたいなものを表現してほしいというリクエストがあったのを覚えています。楽曲を作るアプローチとして、「自分との対峙」は僕にとってすごく大きなテーマになっています。ティーンエイジャーでも、大人になっても、社会に出て働くようになり、結婚して家族を持っても、どのフェーズにおいても僕たちは常に自己と対峙する、その繰り返しと積み重ねが人生だから。今回のリクエストをいただいた時点ですでに流れはこんな感じというイメージがありました。ギタリストとしての自分に強いギターのリフを求められているとも感じたし、サウンド自体も葛藤を吹き飛ばすようなエナジーが込められた音がいいんだろうなと思って制作、構築していきました。

──楽曲制作では、曲と歌詞どちらを先行して作るのでしょうか?

MIYAVI大体は曲が先。テーマ先行の曲ありきで歌詞を詰めていくという感じです。今回もジャムっていく中で楽曲のテンポ感、スピード感が見えてきて、メロディが出てきて、歌詞をどう当てはめていくかを考えながら作りました。ヒリヒリする展開というか。「コードギアス」には結構ストイックなイメージがあって。今回の『奪還のロゼ』もそうだけど、娯楽作品として描きながらも政治色やメッセージ性を感じます。テロや捕らえられた人たちみたいなところもある種、生々しく描いている印象で、アニメだけど人の温度感というか、そういうヒリヒリした感じを楽曲でも出せたらと思いました。僕自身、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の活動で難民キャンプに行くことが多いのですが、政治的な理由や紛争などで住むところを追われた人たちとも接しているので、『奪還のロゼ』での捕えられた人たちの描写にハッとするところもありました。こういう描き方をするんだって。アニメだからこそのアプローチ、アニメだからできる表現を強く感じた部分でもあります。

ライヴでも定番になりそうな疾走感のあるキラーチューン

──特報が流れた際には「早くフルで聴きたい!」という声もたくさんありました。とてもテンションの上がる楽曲ですが、すでにライヴでは披露済み。オーディエンスの反応はいかがでしたか?

MIYAVIすごく良かった。ライヴで定番になりそうな楽曲だと感じています。これは僕にとってすごく大きくて。ライヴでも演れてかつ作品とリンクする楽曲が理想なので、ライヴブですごく高い熱量を感じられたのは嬉しかったです。オーディエンスの反応はすごくいい。ギタリストとしてギターを弾くことをメインに活動していますが、ボーカリゼーションの部分も意識しながら取り組んだ楽曲なので、新しい扉、新しいステージというか、こういう表現方法もできると発見できた楽曲なので、やっていて楽しいしこちらもテンションあがる高揚する楽曲になりました。

──6月に東名阪ツアー「MIYAVI "Lost In Love" Japan Tour 2024」など、日本でのお披露目、オーディエンスの反応も楽しみです。

MIYAVI日本のオーディエンスもすごくノってくれるんじゃないかな。フェスなどでも盛り上がる気がします。

──ライヴで聴きたくなる楽曲でした。

MIYAVI一瞬で終わるくらいの疾走感がありますよね。新幹線のホームでビューンと通り過ぎていく感じというか「あれ、もう終わった?」みたいな(笑)。

──あります。そしてすぐにリピートしたくなるような。

MIYAVI演奏していても、そんな風に感じますね。

──『Arcane アーケイン』などのアニメ作品にも楽曲提供などで参加。ソロデビュー20周年プロジェクトの第1弾として自身初のアニメソングカバーアルバムを出していることからも、音楽とアニメが持つパワーを感じているのかなと想像しています。

MIYAVI映画もそうだけどフィクション、創造の世界。そこでの表現はある種、無限ですよね。アニメを制作している人たちが聞いたら「無限じゃないよ」って言われるかもしれないけど(笑)。イマジネーションの延長という意味で考えると無限ですよね。実写でも驚くような映像表現が出てきているし、AIを使った描写もこれからもどんどん出てくるんだろうけれど、やっぱりアニメの素晴らしいところって頭に浮かんだことをそのまま描き出せることにあると思うんです。映画でもミュージックビデオでも絵コンテを作りますよね。そもそもまず頭の中でできたものを描ける最初の方法だから。人に伝えるときの表現方法としてすごく有効的だし、即効性がある。そこは音楽ともリンクしていて。音楽も頭で鳴っているものを表現し、それに言葉を乗せて伝える。アニメと音楽のケミストリーのようなものは確実にありますよね。ファンタジーという意味では音楽とアニメの融合性、融合する温度みたいなものはすごく近い気がします。

──融合する温度、なるほど。

MIYAVI映像と音楽という観点でいうと、僕はサウンドトラックもすごく大好きで。ジョン・ウィリアムズやハンス・ジマーが作る大作系や、クリストファー・ノーラン監督作品の音楽もすごく好きです。シーンに合わせた音と流れを作るのはすごく大事なこと。最近特に気になるのはエディット(編集)。映画は、エディットで作品の出来が決まります。アニメ制作過程は詳しくないけれど、アニメはエディットのズレのようなものがあまりないように感じています。実写だとそうはいかない。例えば原作の小説があって、それを脚本にして、監督がディレクションして、カメラマンが撮影する。それぞれの表現へのこだわりもあるから、原作の忠実な再現からはどうしても離れてしまう。そのチームワークから起こるケミストリーが面白い部分でもあるんだけど、それと比べるとアニメは頭の中で描いてから形になるまでの距離感がもっと近い気がしていて。音楽も(形になるまでの距離感は)そんなに遠くない。僕はソロアーティストとして活動しているので、基本自分で全体をプロデュースをするので、そういった意味でより近い距離感、温度感のまま出せるのかなと感じています。

──ソロは全部自分でやらなければいけない大変さもありますよね。

MIYAVIソロもバンドも一長一短。バンドでしか生まれないケミストリーはバンドの良さだし、ソロは全部自分に返ってくるから大変だけど、その分責任とやりがいはあります。

「我ながらピッタリの主題歌を作ったな」と太鼓判!

──「コードギアス」とロックの親和性についてはどのように感じていますか?

MIYAVI「コードギアス」とロックは絶対ハマりますよね。ある種、無骨なのかな、そういう意味では。反逆とか復讐とか、ひっくり返すとか、アンチテーゼの部分が大きい作品だと思うので、ロックは合うと思います。『奪還のロゼ』は第6話(第2幕)まで観たのですが、時々ほっこりしたシーンもあるけれど、温度感としてはかなりヒリヒリしている、ロックな感じが作品全体にありました。

──印象に残っているシーンはありますか?

MIYAVIやっぱりバトルシーンですね。動き方がリアルで滑らか。戦っているときのカメラワークとか。定点で観ている感じではなく、動きながら映していて、こちらも戦っているような感覚になれるのは観ていて楽しめました。

──ノーラン監督の作品が好きなMIYAVIさんらしい着眼点ですね。

MIYAVI男の子だし、目がいきますよね(笑)。マシンがスライドしていく感じがすごくかっこよかった。この年齢になっても素直に「カッコイイ」と思えるんだなって。僕が子どもの頃に観たマシンの動き方とは違うというか進化してるので、「子どもにはカッコ良すぎるんじゃない?」とも思った(笑)。動きはとてもスリリングだし、スピード感もすごく合っている。作品を観ながら我ながらすごくピッタリの主題歌を作ったなと思いました(笑)。

──描き下ろしイラストのジャケットについての感想も伺いたいです。

MIYAVI作品と作品のコラボを通じて、アーティストとしてストーリーに対して音楽を作り、今度はそのできた音楽に対してイラストという形で作品が応えてくれるのはやっぱり嬉しかったです。欲を言えば、ギターを持って欲しかったです(笑)。ロゼにギターを抱えてポーズを決めて欲しかったけれど、それはまた次の機会に取っておきたいと思います。

──楽しみにしています! 最後に、劇場での公開を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。

MIYAVI6話まで観ましたが、すごく続きが気になっています。「コードギアス」の新たなスタートは、僕も劇場で観たいと思っています。大きなスクリーン、映画館の音響でストーリーと共に音楽も楽しんでもらえたら嬉しいです。

PROFILE

MIYAVI(みやび)
「サムライ・ギタリスト」として世界が注目するアーティスト。『ID: INVADED イド:インヴェイデッド』『TRIBE NINE(トライブナイン)』など、アニメ作品への楽曲提供も多数。そのほかにも俳優業やモデル、バンド「THE LAST ROCKSTARS」での活動などマルチに活躍する。本作のOP曲「Running In My Head」は2024年5月8日(水)発売。

 

<劇場公開情報>

コードギアス 奪還のロゼ
2024年5月より全4幕にて上映開始!
第1幕 大ヒット上映中!
第2幕:2024年6月7日(金)~
第3幕:2024年7月5日(金)~
最終幕:2024年8月2日(金)~

 

<CD情報>

オープニング主題歌
MIYAVI「Running In My Head」好評発売中
品番:LAMR-4030 価格:1,650円(税込)

 


『コードギアス 奪還のロゼ』 公式サイト
https://geass.jp/roze/
コードギアスプロジェクト 公式X
@GEASSPROJECT

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