インタビューココだけ | プリンセス・プリンシパル Crown Handler 第4章

『プリンセス・プリンシパル Crown Handler』第4章 古賀 葵(アンジェ役)×影山 灯(ベアトリス役)インタビュー全文掲載

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2017年に全12話でTV放送され大ヒットを記録したオリジナルアニメーション「プリンセス・プリンシパル」の完全新作劇場アニメ『プリンセス・プリンシパル Crown Handler』第4章が絶賛公開中! そこで今回は、古賀 葵さん(アンジェ役)と影山 灯さん(ベアトリス役)に、第4章で印象に残っているシーン、アンジェとベアトリスの関係性などについて伺った。

まさか任務をやらせてもらえるとは(笑)[影山]

──まずは、第3章までを振り返って、それぞれの感想をお聞かせください。

古賀第1章からここまで色々なことがありました(笑)。TVシリーズから劇場版になり、アンジェのチーム白鳩に対する信頼感が増し、一人で突っ張らずにチームとして動けるようになった気がします。色々なことを経験した上での第4章なので、やっとここまで来たという感慨と、これからどうなってしまうんだろうという想いがあります。

影山劇場版になってスケールアップしましたが、TVシリーズから変わらず高級チョコレートのように大人でほろ苦い『プリプリ』らしさも健在です。観ていて辛くなるけど、やっぱり面白くて目が離せない。第1章のウィンストンさんは、船でのアンジェとの会話シーンが強く印象に残っているキャラクターです。

──第3章は驚きの展開で幕を閉じました。続く第4章ではそれぞれが重大な決断を迫られますが、第4章の台本を読まれて、どのような感想をお持ちになりましたか?

古賀第3章があんな終わり方だったので、一体どうなるのと!(笑)。毎回誰かしらが…な展開なので、ついに白鳩かもとドキドキしてしまって(笑)。第4章はプリンセスのこともあり、アンジェも焦っていてずっと落ち着かない感じで。二重スパイになってから、より危機的な立場に追い込まれて、皆の余裕がなくなっている感じがしました。冷静な判断をいつも下していたはずなのに、今回は心を揺さぶられるシーンが沢山あって、大丈夫かなと思いながら台本を読んでいました。アンジェは覚悟が決まっている人だから一つひとつのセリフが怖いんですよ。何よりもプリンセスの事を最優先に考えるから、第4章はその面がより強く出ていたと思います。終盤の怒涛の流れも、これからまた一波乱ありそうな雰囲気を残していて。今までこんな形でチーム白鳩とぶつかり合うことがなかったので。

影山アンジェは自分一人で背負ってきた部分もあるからね。

古賀この先がまた恐ろしくなる第4章でした。

影山私も最初から台本を読むのが怖かったです。あそこから話をどう続けていくんだろうと思っていたので、まさか任務をやらせてもらえるとは(笑)。

古賀第4章はベアトリスが大活躍して。

影山そうですね、お当番回が来てとても嬉しかったです(笑)。ベアトとターナーの出会いと掛け合いのシーンは、新しいキャラクターなのにその魅力に心をグッとつかまれました。無骨な職人だけど、すごく優しくて一途に奥さんを想っていて、誰もが好きになっちゃう素敵な人柄。ターナーの魅力でこのお話がすごく面白くなっているなと思いながら読んでいたら、最後は少し辛い展開になっちゃったんですけど…。次はどうなるのと思わせるのが本当に上手いですよね。

古賀ここで終わるのかよ、またお預けか~ってね(笑)。

影山早く続きを読みたいと思わせてくれる作品。考察してくださる方が多いんですけど、なかなか予想できない展開に毎回なっているのがすごいと思います。

第4章は皆が辛くて、精神的にやられていました(笑)[古賀]

──第4章のチーム白鳩は、二重スパイとして王国と共和国、両方の顔色を伺いながら慎重に行動しなければならず、今まで以上に難しい立場に置かれています。どのようなお気持ちでアフレコに臨まれましたか。

古賀共和国の信頼も取り戻さなければならないし、王国の言うことを聞かないとプリンセスの命が危険にさらされてしまう。とにかくプリンセスが無事でいてほしいという気持ちが一番にあるので、アンジェのセリフの端々からも焦りが感じられて。序盤はいつものように振る舞っているけど、心の中ではざわついているなと感じていました。皆優しいからターナーさんのことを第一に考えるけど、アンジェとしてはプリンセスが最優先。

影山アンジェは軸がブレないからね。

古賀チームの皆に「油断しないで」と厳しい言葉をかけ、ターナーさんを冷めた目線で見ているけど、そうしないとアンジェの心も揺らいでしまうはずで。壁のせいで引き離されてしまったターナーさんの奥さんへの気持ちはアンジェが一番分かっているから共感してしまうと思うんですけど、その甘さはプリンセスを危険にさらすことも理解している。何も感じないよう任務だけに集中することを意識しないといけないくらいで、感情が爆発するシーンもあり、相当余裕がないなと思いながら演じていました。終始落ち着かなかったです。それぞれ感覚は違うけど、第4章は皆が辛くて、精神的にやられていました(笑)。

影山ベアトはそこまで合理的には考えられない。目の前で困っている人がいたら反射的に助けたいと思う本当に優しい子なので、無心でターナーの盾になる場面もありました。もちろん姫様が大事なんですけど、誰も失いたくないし、皆幸せに終わりたい。それが理想論だと分かっているけど、ただどうしたらいいのかも分からない。ベアトが「姫様は壁に引き裂かれた人を救うために命を懸けているんですよ」と言ってターナーを守るけど、現実は理屈通りにはいかないので…。目の前のことを一生懸命に頑張る、素直で純粋で優しいベアトリスという軸はシリーズを通して変わらないことを意識しつつ、ターナーさんとの関係や距離感は大切にしようと思ってアフレコに臨みました。

──第4章はベアトリスがメインの話だったと思います。影山さんはターナー役のささきいさおさんと一緒のシーンが多かったですが、収録はいかがでしたか?

影山キャスト表を見た時に一気に緊張したんですけど、ささきさんと一緒の収録ではなかったので、台本から受けた印象でターナーというキャラクターを想像してお芝居しました。完成した映像でささきさんの声を聴き、お芝居を観て、よりターナーの温かさと不器用な優しさが伝わってきました。台本で分かったつもりでいても、実際に声として届くと人間味が増して、より一層好きになりました。一緒に収録はできなかったけど、絡みのあるキャラクターをやらせて頂いたことは光栄でした。

「ベアト“リス”シーン」にぜひ注目してください[影山]

──完成した第4章の本編をご覧になった感想をお聞かせください。

古賀第1章は頭脳戦、第2章はアクション、第3章は最後に衝撃の展開があって、第4章は絶望からのスタートでした。すき焼きのシーンのように白鳩らしい笑える部分がまだあったのが救いで(笑)、精神的にチクチクやられている感じがありました。追い詰められる苦しさ、ターナーさんの人柄の良さ、どうにかして2人を会わせてあげたい感情とか、色々なものが混ざり合っていました(笑)。

影山ノルマンディー公とLが美術館で一緒に写真を撮るシーンは、これこそ『プリプリ』だと思って(笑)。互いに本心を隠しながらも表面上は和やかなあの場面がツボですね。ターナーさんの顛末も、辛い気持ちになるけど同時に面白さを感じて、これが『プリプリ』だなと思いました。ささきさんのお芝居にも引き込まれて、「どうしても妻に会いたかった」と言う最後のシーンを観ていたらボロボロ涙が出てしまって。既に台本でストーリーも知っていたので冷静に観ていたはずなんですけど感情を揺さぶられてしまって、『プリンセス・プリンシパル』は本当に面白い作品だなと思いました。

──第4章で印象に残っているシーンやセリフを教えてください。

古賀目線の動かし方とか台本には全て細かくト書きで書いてあるところも、しっかり映像に反映されていました。

影山実写のお芝居みたいだよね。

古賀今回はアップのシーンが多かった気がするので、キャラクター一人ひとりの表情を見て欲しいですね。アーカム公が最後にニヤッと笑うシーンは怖かったです(笑)。皆がずっと待ち望んでいたあるキャラクターも出てきますので楽しみにしてください。それと、衝撃的なシーンなんですけど、ある場面のちせの剣の動きも好きですね。時代を感じさせるポストやティーカップのマークとか、こだわって描かれている部分も沢山ありました。あと、アンジェが潜入任務のために役作りしているので、ぜひそこも観て頂けると嬉しいです。

影山ベアトが襲われた時にターナーさんが助けに入ってくれて、隙をついて暴漢に噛みつくんですけど、そこで一瞬見える歯が“リス”みたいですごく可愛いくて(笑)。Xにイラストを上げる時に前歯を描くことが多くて、あれはまさに「ベアト“リス”シーン」だと思うので、ぜひ注目してください。

──アンジェとベアトリス、お二人が演じているキャラクターについてそれぞれどのような印象を持っていますか? また、アンジェとベアトリスは互いにとってどのような存在だと思いますか?

古賀可愛らしい作品のマスコット的存在で、ベアトリスがいることによってまだ心穏やかに観ていられるので救いでもあります。プリンセスのことを信頼し、尊敬していて、大事に思っているのはアンジェとも通じる部分だと思います。取り調べの時に皆があまり聞かれなかったのは、恐らくベアトが全部喋っているからじゃないかという話にもなったんですけど(笑)。アンジェとベアトリスは守り方が違っていて、ベアトリスはプリンセスのために喋る、一方のアンジェは喋らない。どっちも自分を犠牲にするけどその方法が異なっています。ベアトリスはプリンセスももちろん大事だけど、他の人も含めてどうにか平和に生きたいと思っている。アンジェはプリンセスさえ無事なら他は犠牲にしてもいいというところがあって。方法は違うけれど、それぞれのやり方で大事に思っています。第4章でも考え方の違いがセリフにも表れていますよね。

影山ベアトはよくアンジェに怒られているんですけど(笑)。アンジェも根っこの部分は優しい子だからベアトに真っすぐ言われることで、決心が揺らぐのが嫌なんだと思います。

古賀アンジェが言えないことをベアトはそのまま出せちゃうからこそですよね。

影山具体的にどうすればいいかは分からないのに、ベアトは純粋なので理想を語ってしまって。ベアトとアンジェは感情と理論のような関係だから、お互いに大事に思ってはいるんですけど結構ぶつかることがありますね。

伏線や鍵を一つも逃さないように何度でも楽しんでください[古賀]

──第4章が公開され、物語も残すは2章となりました。今後の展開を含め、演者としてどのような点に期待されていますか。

古賀一人も欠けることなく白鳩が無事でいてくれることを期待しています。なんとか皆無事でいてくれ~という気持ちです。

影山皆が会いたい時に会えるような状況でいてくれたらいいですね。無事で済んでもバラバラになっちゃう結末がありそうな気がしていて…。皆辛い思いをしてきた子たちばかりなので、本当に心から幸せになって欲しいです。

──仮に、ご自身が本当にどこかの国のスパイだったとして、どのような作戦にどのような形で参加してみたいと思われますか?

影山完璧な変装をするスパイに憧れます。アイツはあっちに行ったぞみたいな(笑)。ベアトも声を変えて似たようなことをやっているんですけど、見た目も変えられたらスパイっぽくて格好良いなと思います。しれっとした感じで演技をするのがいいですよね。

古賀私はすごい遠くからでも撃ち抜ける狙撃手をやりたいです(笑)。どこにいようが誰でも一発で仕留められるような。

影山それってスパイかな?

古賀ただのスナイパー?

影山でも、スパイの一味にはいるかもしれない。

古賀じゃあ、スパイの中の狙撃担当で(笑)。

──最後に、ファンに向けて一言メッセージをお願いします。

影山TVシリーズから始まり、劇場版の第4章まできました。ここまで作品をずっと追いかけてくださった方々ありがとうございます! とても重厚で気が重くなる回もあったと思いますが、それが『プリプリ』の面白さでもあります。一緒に辛い気持ちを乗り越えてきた仲間だと思っております。第4章も色々な伏線や意味が散りばめられていて、パズルのピースを集めて何度でも楽しめる、噛めば噛むほど美味しいスルメのような作品です(笑)。待望の第4章、ぜひ何度でも楽しんで頂けたら嬉しいです。

古賀毎回「えっ!×2」となる終わり方をしてきたと思います(笑)。今回も皆さんの期待を超えるような色々な仕掛けや驚きの展開が待っておりますので、散りばめられた伏線や鍵を一つも逃さないように何度でも楽しんで頂きたいです。1回目と2回目は感じ方が違うと思いますし、『プリプリ』は毎回考察のしがいがある作品です。ここまで来たら、第5章、第6章と彼女たちの行く末をどうか見届けて頂けたらと思います。

PROFILE

古賀 葵(こが あおい)
8月24日生まれ。佐賀県出身。主な出演作は『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』四宮かぐや役、『ひろがるスカイ!プリキュア』プリンセス・エル/キュアマジェスティ役、『九龍ジェネリックロマンス』楊明役、『mono』霧山アン役などがある。

PROFILE

影山 灯(かげやま あかり)
12月25日生まれ、神奈川県出身。主な出演作は『干物妹!うまるちゃん』海老名菜々役、『魔装学園H×H』千鳥ヶ淵愛音役、『上野さんは不器用』山下役、『デート・ア・ライブ』星宮六喰役などがある。

 

<上映情報>

『プリンセス・プリンシパル Crown Handler』第4章
絶賛公開中!

 


『プリンセス・プリンシパル Crown Handler』 公式サイト

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