『ガールズ&パンツァー 劇場版』10th Anniversary 4K ULTRA HD Blu-ray 発売記念!渕上舞(西住みほ役)&竹達彩奈(島田愛里寿役) スペシャルインタビュー
興行収入25億円の大ヒットを記録した『ガールズ&パンツァー 劇場版』公開から10周年。その10th Anniversary 4K ULTRA HD Blu-rayが2月25日に発売となります。 発売を記念して、西住みほ役の渕上舞さん、島田愛里寿役の竹達彩奈さんのスペシャルインタビューをお届け!10周年記念上映舞台挨拶を終えた心境(取材当日は舞台挨拶開催日)、それぞれのキャラクターの公開当時と10年を経た今感じる印象の違いなどをたっぷり語ってもらった。
──まずは10周年記念上映の舞台挨拶を終えた今の心境をお聞かせください。
渕上あっという間でした。舞台挨拶を終えて控室に戻る道すがら竹達さんと「体感15分くらいだったよね?」なんて話したりしていて。
竹達本当にあっという間でした。一瞬で終わっちゃったので、なんか「もっといける」みたいな気持ちになって。倍はしゃべれるなと思いました。
──フォトセッションに入る前に「もう終わり!?」なんて声もお二人から出ていたのが印象的でした(笑)。
渕上私はこれまで「ガルパン」の舞台挨拶に登壇させていただく機会が多かったのですが、いつも平均5人くらいのイメージで。30分、40分のイベントだと本当にあっという間で、「時間足りてるかな?」と思うこともあるくらいで。でも今回は竹達さんと二人だけで45分くらいあると聞いて、若干の不安がありました。でも、そんな心配を感じていたのが馬鹿らしく思えるほど、あっという間に時間が過ぎていました(笑)。竹達さんが初めて「ガルパン」の舞台挨拶に登壇ということで、お客さまにも楽しんでいただけたと思いますし、私自身も楽しい時間でした。
──竹達さんは、初参戦いかがでしたか?
竹達舞台挨拶のお話を聞いた時は正直、ちょっと不安というか。今まで出たことがなかったので、いまさら私のような新参者が出てもいいものなのか…?という感じで緊張感があったのですが、一緒に登壇する相手がまいまい、渕上さんだと聞いて、もう安心しかなかったです。
──初めてとは思えない掛け合いで、密度の濃いトークイベントでした。観客のみなさんの表情などをチラチラ拝見させていただいたのですが、かなりの満足度が伝わってきていました。
渕上そう言っていただけてよかったです!
──渕上さんは「まだ話せる」と、竹達さんもイベントで「あと倍は話せた!」とおっしゃっていたので。ぜひ、舞台挨拶で話していないエピソードをここでお聞かせいただけるとありがたいです。『劇場版』の公開から10周年。アフレコや公開時の反響など、思い出に残っていることはありますか?
渕上今となっては「ガルパン」のアフレコってこうだよね、という流れみたいなものも予測できたりするのですが、『劇場版』の時はTVシリーズが終わった後とは言え、1クールをやっただけ。私自身の未熟さも相まって、流れを掴むというところまで行けていなかったこともあり。よく覚えているのが、『劇場版』の後半部分のアフレコの時。愛里寿と一騎打ちをするシーンでどういうお芝居を入れたらいいのか。
自宅で予習した際にもすごく悩んだ記憶があって。休憩時間にミキサールームに行って監督たちに、決まったセリフのないシーンでどういう表現をすればいいのかを、自身が考えたことも踏まえつつ、質問をしに行ったことをすごく鮮明に覚えています。結果、お芝居を入れないシーンになったのですが、入れない理由も含めていろいろご指導いただきました。今だったら「多分、ここいらないんだろうな」ってすぐ分かるのですが(笑)。
──10年の月日を感じますね。
竹達確かに(笑)。
渕上逆に「ここに入れて!」と言われて「え? 入れるの?」みたいなことも分かる、言えるようになったというか。当時は全てが不安な状態だったので、なんでもいちいち聞きに行った記憶があります。
──竹達さんはいかがですか? 舞台挨拶では台本に名前が入っていないというお話も出ていましたが。
竹達ぜひ、確認してください。
──(台本を確認して)空欄ですね。
渕上私、全然気づかなかったし、覚えてなかった。印刷のタイミングまで決まっていなかったということだよね。
竹達大学選抜チームもキャストは決まっているのに、私のところだけ空欄(笑)。本当にギリギリでキャストが決まったというのが分かっていただけたと思います。結果として選んでいただいて、今こうして10年の時を一緒に歩んでこれたので、うれしい気持ちでいっぱいなんですけれど。当時はやっぱり、決まってからアフレコに臨むまでの時間が全然なかったことが恐怖でしかなくて。
渕上しかも、3冊台本が来たらビビると思う(笑)。
竹達分厚いのが来たのでどうしようとドキドキだったのですが、必死に準備して現場に行って、まず驚いたのはキャストの多さでした。こんなにたくさんの人数が入るスタジオなんてあるのだろうかってくらい揃っていて。でも、全員座れるくらいの広いスタジオで。もちろん勢揃いではなかったのですが、30人以上は居たのでまずその人数の多さに圧倒されて。さらに緊張したのを覚えています。学校みたいなワチャワチャ感、わいわい感もありつつ、戦いのシーンになるとキリッとして戦うお芝居をするみなさんの姿を見て、自分も身が引き締まる思いでした。愛里寿はラスボスとしての存在感のようなものを出さなければいけないので、ドキドキしながらアフレコに挑んだ記憶があります。正直、当時は『劇場版』で終わりかなという思いもありましたが、この10年の間でいろいろな収録もしましたし、キャラクターソングも歌わせていただいたりもして。劇中歌の『おいらボコだぜ!』も、その後もゲームなどいろいろなところで歌わせてもらっているのですが、メロディが難しくて一向に覚えられない(笑)。収録のたび、毎回思い出すのに苦労していますが、歌うのも定番になってきた感じがあって。10年の間で当たり前の存在になってきているというのをすごく感じています。
──10年の月日を経てあらためて思う、ご自身が演じるキャラクターの魅力や好きなところ、また、演じるうえで大切にしてきたことなどがあれば、ぜひ教えてください。
渕上まさに長い月日を経てあらためて思うことなのですが。最初はやっぱりみほの魅力は、控えめな性格がかわいらしかったり、守ってあげたくなるようなかわいらしさがあったと思うのですが、天才の片鱗が見え隠れるすようになってからは、かっこいいみほとのギャップみたいなものが魅力になってきて。さらに進むと、これは私が個人的に感じていることなのですが、他のキャラクターたちの絆や人間関係が深まったからこそ見えるダークな一面みたいなところも出てきたりして、いろいろな要素が相まってみほの魅力になっている気がします。月日が経てば経つほど、さまざまな一面が見えると感じるようになりました。
竹達愛里寿は見た目のかわいさもありつつ、13歳という幼さであれだけの戦い方をし、みんなを率いる力があるので、かっこよさも魅力に感じています。戦闘中のかっこよさと、ボコを愛する時の年相応のかわいさ。そのギャップが愛里寿の最大の魅力だと思っています。この10年間でいろいろ収録して、最近では『らぶらぶ作戦』とかもやらせていただいて、より愛里寿のパーソナルな部分が見えるようになって、人間らしさのようなものを感じるようにもなりました。13歳らしさというのでしょうか。そういうものもけっこう見えてきた気がしています。あとはやっぱりみほさんとの絆や仲の良さみたいなものは、10年の時を経て絆を紡いでいっている感覚があって。ストーリーの中ではそこまでの時間軸ではないけれど、一緒に歩んできたものが形になって、2026年上映の『最終章』第5話に繋がっているのだと思うとすごく感慨深くて。愛里寿を演じ、一緒に歩ませていただいて、愛里寿自身の成長やかわいい部分もたくさん見ることができたので、愛里寿のことをより好きになった10年という感じがしています。
──『劇場版』は公開当時から反響が大きかった作品です。印象に残っている思い出などはありますか? ちなみに、公開時はイベントがとても多く、2015年の11月20日に前夜祭、21日に初日舞台挨拶と連日で開催し、翌年1月に大ヒット御礼舞台挨拶をされています。
渕上前夜祭のイベントで私の衣装のジャケットが届かないというプチ事件がありました(笑)。あと控室のコンセントから火花が出て「誰か!」って叫んだ記憶があります。
竹達ボヤ騒ぎ!?
渕上消防車を呼ぶような事態にはならなかったけれど、叫んでスタッフさんを呼んだ記憶が残っています。
竹達その翌日に初日舞台挨拶ってけっこうハード(笑)。
──大ヒット御礼舞台挨拶では、渕上さんが弟さんから「「ガルパン」はいいぞ!」という感想が来たとおっしゃっていました。
渕上LINEで一言だけポンと来て。言葉数が少ない弟からのメッセージで。
──重みがありますよね。それがTwitter(現・X)で広がっていったという話もありました。
渕上それこそTVシリーズの第4話くらいから戦車戦が激しくなって「これはすごい!」と盛り上がっていったのも、ものすごく記憶に残っています。それが『劇場版』でより広まっていき、認知度が変わった印象は確かにあります。普段、アニメを観ない方や同級生から連絡が来ることも多かったです。「まいまいがやってるやつ、すごいね」って。『劇場版』になったことで、よりたくさんのガルパンファンを製造したと実感しています。
竹達アハハハ!
渕上そう考えると、やっぱり『劇場版』の影響ってすごいなと思います。老若男女楽しめる作品になって、認知が広がったのを実感しました。寡黙な弟の一言も納得というか。
竹達ひとことで伝えるって、なんかかわいい(笑)。
──竹達さんは当時の反響で印象に残っていることはありますか?
竹達公開されてお手紙や当時のTwitter(現・X)で感想などをくださる方がけっこういらっしゃって。「すごいかわいかったです」とか「かっこよかったです」って言ってもらえたのはやっぱりうれしかったです。ミリタリー好きの友人から連絡が来て「ガルパン」の戦車のすごさ、音・絵のこだわりについて熱弁されたのを今、思い出しました(笑)。友人の感想を聞いてあらためて作品を観た時に、細かい音へのこだわり、スタッフさんたちの「ガルパン」への愛をすごく感じました。
──舞台挨拶では4Kで観たいシーンについて渕上さんが「みほの部屋の中のホコリ」を挙げ、とても興味深い解説をしてくださったのが印象的でした。他に4Kで観たいシーンはありますか?
渕上また地味なシーンになってしまうのですが、観覧車が落ちる瞬間で転がっていくところもどうなっているのか楽しみです。観覧車の窓が割れて破片が飛び散るところはキラキラしていてすごくきれいなんです。すでに細かいところまで映像として作り込まれているのを感じていたシーンですが、4Kであのキラキラ感が増して感じられるのではないかと期待しています。
竹達舞台挨拶で『劇場版』がいろいろなバージョンで作られていると聞いて、全部を同時上映して観たいと思いました。音の聞こえ方や映像の見え方のどこが違うのか、すごく興味深いです。まいまいが言っていたガラスの飛び散り方とかもそうだし、星空の見え方とかも気になります。ガチ中のガチの人が検証してくれないかな〜。スクリーンによっても見え方は変わるだろうし、ガチだからこそすごいところを見つけてくれそう!
渕上全部をじっくり観られるのはちょっとドキドキするし怖いけれど(笑)、気になるよね。
──『劇場版』でのみほ、愛里寿の注目ポイントをお聞かせください。公開当時と10年を経た今感じる印象の違いなどもあればぜひ、伺いたいです。
渕上みほが実家に帰った時に田んぼの中を走るシーンがあります。この時のみほの心境はどのようなものだったのか。今、観返すと、当時思わなかったようなエモさみたいなものを感じたりもして。『らぶらぶ作戦』の収録が終わった後だからこそ、みほのまだ描かれていないところももしかしたらけっこうあるんじゃないかなと、さらに深掘りしたくなるようなシーンにも感じて。答えが全て解禁されているわけではないけれど、「みほはこの時どんな心境だったんだろう」って考えることでキャラクターへの深まり度みたいなものが上がるのではないかと思います。
竹達個人的に気になっているのは、愛里寿はなんであんなにお母さんが嫌なんだろうっていうところ。その理由が描かれていないから、すごく気になって。反抗期といえばそんなものなのかもしれないけれど、戦っている時もクールで感情を出さないし、ボコを愛する時も年相応のかわいい愛里寿。だけどお母さんとしゃべっている時だけ、明らかに嫌という態度を見せるんですよね。私の中でけっこう不思議ポイントになっていて。愛里寿だったら大人の対応もできそうだし、うまくやれそうな感じなのになぜ、あんなに嫌という感じを見せるのか。でもそのやりとりが私にはかわいいポイントなので、じっくり観てほしいです。
──本当に嫌がっているのか、反抗期のようなものなのか。
渕上電話している時とか出てる気がする。
竹達会話の内容も相まって、母親と娘という関係性ではない、普通の親子という感じではないのかなと。家元と弟子みたいな。その距離感のようなところにも注目です。
──10周年の機会に「ガルパン」を観るという「ガルパン」初心者に向けて、楽しみ方のポイントなどを伺いたいです!
渕上かわいいキャラクターがたくさんいます。誰一人被っていません。それぞれの個性がかなり光る作品なので、好きになるポイントは必ずあると思います。ぜひ、キャラ推しから入っていただけるとうれしいです。
竹達個人的には、みほさんの成長を応援したくなる作品だと思っています。普通にかわいい女の子に見えていたみほさんが、戦車道の才能をメキメキと伸ばし頭角を現していく感じなど、ちょっと興奮するものがあると思います。みほの成長物語として、一緒に応援するのも楽しいと思います。
──『劇場版』は戦車から出る“音”を中心に、バトルシーンでのさまざまな効果音も印象的な作品です。10年前の公開時には「本格アクション映画!」との声もあったほどですが、お二人が印象に残っている“音”の表現があれば教えてください。
渕上トークイベントで音響監督の岩浪(美和)さんから音作りについての話を聞いたことがあって。戦車の走る音、砲弾を打つ音などはひとつではなくいろいろな音を組み合わせて作っているって聞いて。
竹達え! そうなの?
渕上そりゃ大変だって思ったのをすごく覚えているし、巧みだなとも思って。戦車ごとに音が違うというのも驚きだったので、そういった音に注目して観ていただけると、違いを感じるポイントがたくさん出てきて面白いと思います。
竹達映像も音もすごい時間と手間をかけて作っていることを知ると、もう言葉が出てこないというか…。
渕上『劇場版』だと各学校の音楽がメドレーになって流れるところも“音”が楽しめるシーンのひとつかも。違和感のないようにシームレスに繋がっていてさすがだなと。
竹達ミュージカル映画じゃないのに、世界観があるというか。ひとつひとつのシーンでそういった表現を大事にしてくれている感じはありますよね。
──では最後に。舞台挨拶前に行ったブックレットのインタビューでお二人は初めてじっくりと「ガルパン」について語ったとのこと。舞台挨拶、インタビューを通して発見したことはありますか?
渕上愛里寿がオーディションではなかったことも、今日初めて知って。そういったことも新鮮でしたし、期間のない中で愛里寿を完璧に演じていたことを知ると、さすがだなと思いました。愛里寿に感じる魅力や好き度が私の中でグッと上がりましたし、すでに愛里寿は大きな存在ではあるけれど、今後もより注目しちゃうなと感じる機会になりました。
竹達現場でお会いしてもゆっくりお話する機会はそんなになかったので。作品や役についてじっくり話すことができてうれしかったです。私は一人で収録する機会も多かったので、みなさんと一緒に収録するのは実は『劇場版』から『らぶらぶ作戦』まで本当に10年空いていて(笑)。
渕上コロナもあったしね。あの頃の収録はみんなバラバラだったし…。
竹達そうなんです。でもやっぱり10年ぽっかり空いている中で、キャラクターの中では一番新しいほうに入る新参者のような私と、これまで長年一緒に過ごしてきたキャストさんとは「ガルパン」の見え方も感じ方もちょっと違うと思うんです。そこを渕上さんが補完してくださったので、頼もしさをすごく感じて。お話できて本当によかったと思っています。座長はこうあるべきというのも見せていただいた気がします。
PROFILE
渕上舞(ふちがみ まい)
5月28日生まれ。福岡県出身。主な出演作は『ドキドキ!プリキュア』四葉ありす役、『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』イオナ役、『暗殺教室』潮田 渚役など。本作では西住みほの声を担当している。
PROFILE
竹達彩奈(たけたつ あやな)
6月23日生まれ。埼玉県出身。主な出演作は『けいおん!』中野梓役、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』高坂桐乃役、『五等分の花嫁』中野二乃役など。本作では島田愛里寿の声を担当している。
TVシリーズ&OVA&「劇場版」公式サイト
http://girls-und-panzer.jp
「最終章」公式サイト
http://girls-und-panzer-finale.jp/
ガールズ&パンツァー 公式X
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© GIRLS und PANZER Film Projekt