機動警察パトレイバー 劇場版
劇場版第1作(1989年制作)は、現在でも問題になっているコンピュータ犯罪を題材に取り上げた先見の一作だ。
姿なき犯人・帆場の影を追いながら、超高層ビルが起こす超音波とそれに連鎖するウィルス、暴走レイバーといった、ハイテク・メカの脆弱性を緻密、且つ大胆な演出で見事に表現している。また、容疑者を捜査する松井刑事たちが歩き回る東京の舞台も、押井監督自らが丹念にロケハンし、現代の東京の風景をリアルにフィルムへと再現している。
アクションをふんだんに盛り込んだ娯楽性に富み、アニメでは非常に難しいミステリーに挑んだ傑作。
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