初期OVAシリーズ
『機動警察パトレイバー』は、クリエイター集団「ヘッドギア」が'88年に送り出したこのシリーズが原点である。
初期OVAは全7話あり、第1話の暴走レイバーの正統派エピソードから、第3話のレイバー隊VSモンスター、第4話の少女の幽霊、闇の中を彷徨うレイバーの亡霊といった不思議なエピソード。そうかと思えば第5、6話と続く前後編ではOVAシリーズ最大のシリアスストーリーが展開される。
自衛隊の反乱軍によってたちまち占拠されてしまう国会議事堂――。
反乱軍が次々と街中を、地下を重圧していく様や、南雲たちの大人の駆け引き、そして、後藤率いる特車二課が首謀者・甲斐の野望を打砕かんとあみだす、奇襲作戦!など、怪獣映画を思わせるエピソードからミステリー、クーデター、といったバラエティに富んだエピソードが展開されている。
これによってシリアスなエピソードから、隊員たちの生活を描いたささやかなエピソードまで、あらゆる物語が可能な舞台が整えられた。
当初全6話で完結する予定だったこのシリーズだが、当時のファンから熱望された続編のリクエストに応えて第7話がリリースされた。
また、ゆうきまさみによるコミック同時展開も話題となり、メディアミックスの先駆けともなった作品だ。
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