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TVアニメ『キャンディーカリエス』Blu-ray&DVD発売記念!プロップ造形クリエイター ・重枝涼香&さとうあさみ スペシャルインタビュー

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TVアニメ『キャンディーカリエス』Blu-ray&DVDのvol.1が10月28日、Vol.2が12月23日に発売となります。発売を記念して、プロップ造形クリエイターの重枝涼香さんとさとうあさみさんに、キャラクター制作時のエピソードなどたっぷりお話を伺いました。

"ぷくちゅる"はこのようにできている! プロップ造形クリエイターが語る『キャンディーカリエス』の舞台裏!

──まず、お二人の役割分担から教えてください。

さとうあさみ(以下 さとう)話数ごとにきっちり分けてはいませんし、やることも完全には分かれていないんです。小物は、やりたいものがあったら「これやりたい」と言って選んでいました(笑)。

重枝涼香(以下 重枝)最初はアニメーターの人たちがキャラクターをどう作るかを試してみて、Illustratorのパスデータでアウトラインを取ってもらった設計図のようなものを作ってくれていて。あとは色を付けてアクリル板を切るだけ、という状態まで持っていってもらった後で私たちが引き継いだ形です。

──この作品に入られる前、お二人はプラバンやレジンをよく使っていたのですか。

さとうレジンは触っていました。プラバンは、小学生の頃に油性マッキーで描いて縮ませて、というくらいですね。「表面をやすってパステルで色を付けられる」というような情報は知っていたんですけど、この作品ですぐ応用できるほど扱ってはいなくて。今回、制作しながらだんだん知っていった感じです。

――本編ではアクリルが使用されていますが、最初は違ったそうですね。

重枝パイロットPVはプラバンでした。(監督の)見里(朝希)さんが元々家で作品づくりをされていたので、レーザーカッターのような機械がなく、家でできる範囲となると、プラバンを焼いてレジンを盛るしかなかったんです。

さとうでも、今回TORUKUで制作することになったとき、プラバンは焼くと縮んで縦横比が変わってしまうので、もっといい方法はないかと模索しました。そんな中、アクリルを切るのではダメなのかな、と。そちらのほうが綺麗にいくし、ツヤ感も出るし、安定感もある。それでアクリルになりました。

重枝最初はプラバンを手で切ったり、カッティングマシンも使ったりしたんですけど、時間がかかりすぎる。しかも買い直したプラバンのロットによって、縮み方が変わるんです。零点何ミリの世界だと、わずかな厚みの差で縮小率が変化してしまう。手作り感としてはすごくいいんですよ。ただ、アメちゃんやカリエスなどのキャラクターは特に何層にも重なっていますし、後ろ髪と前髪が層を重ねたときに全く同じ形でないといけない。そこまできっちり合わせるとなると、プラバンでは厳しいなと。

──塗るのと切るのは、どちらが先なんですか。

さとう塗るのが先です。切ってから一個ずつ塗るのは大変なので、板を一面まとめて塗ってしまう。その上に透明のテープを貼って保護し、レーザーカットでビーッと切り出します。同じ色のものは同じ板から取るので、1話で出てきたカラスなら体は体の色の板、くちばしと目はまた別の板になる。あらかじめ塗っておいて、必要な分だけ切って使うんです。もったいないので。

──「レジンを盛る」というのは、具体的にどんな作業なんでしょう。

さとうチューブから絞り出して、爪楊枝で広げていきます。レジンはUVライトを当てないと固まらないので、そこで光を当てる。ただ、気泡が入ったままだと、泡に光が当たったときに影が落ちるんです。それも爪楊枝で取りながら。ヒートガンという、あたたかい空気が出る機械を当てると、レジンがサラサラになって気泡が浮かびやすくなる。温めて気泡を抜いて、光を当てて固めて、また盛って、の繰り返しです。

重枝ただ、アメちゃんとカリエスは、髪も他のキャラクターより綺麗にボリュームを出したくて。たくさん盛ろうとすると、山なりになってレジンが端から垂れていっちゃうんですね。特にアメちゃんは髪の毛の凹みの部分に流れやすくて。それで最終的に、シリコンで膨らんだ髪の毛の型を作り、レジンを型に流し込んで作る方法に、この二人だけは変わりました。アメちゃんが一番大変でしたね。

──それぞれのキャラクターで、ここだけは崩せないと決めているところはありますか。

重枝形は、一度パスデータを作ってしまえば決まるので、あとはレーザーカッターで切ればできる。どちらかというと色のほうですね。

さとうアメちゃんの髪の毛以外は、色をこちらで混ぜて作っているんです。Mr.カラーというラッカー系の塗料で、シアンがどれくらい、マゼンタがどれくらい、と。それが、あまりに量が少なくてグラムで量れないんですよ。

──では、どのように決めるのでしょう。

さとう目合わせです(笑)。前の塗料を残しておかないと合わせられないので、正直に言うと、アメちゃんの肌の色は少しずつ変わってきてしまっていて。まあしょうがないのかな、と。混ぜた色は瓶に溜めておいて、なくなったらまた足す。秘伝のタレみたいなものですね(笑)。

重枝カラーチャートも自分たちで作っています。小さなアクリルに塗料の名前と番号を書いて、使いそうな色をあらかじめ塗っておくんです。塗って乾かすと色が変わるので、その目安として。

──色で一番大変だったのは。

さとう断トツでカリエスです。髪と服の色は透明感が強いので、塗ってみないと合っているかどうかわからない。ボトルの状態では、どちらも同じ濃い青にしか見えないんですよ。塗って、実際のカリエスと比べて、赤が足りないなと思ったらまた足して、の繰り返しでした。

重枝私はアメちゃんのほっぺとまぶたです。いろんな人が作っているので、塗り方も色も違うんですよ。残っているものを見比べると全部違う。昔のほうが薄かったので、そちらに合わせて白っぽく塗ると、濃い色で作った人形のセットとは合わなくなる。濃いほっぺを持っている人のパーツなら、そのまま濃く塗る。そのセットの中でバランスが取れるようにしています。

──小物の色も混ぜて作るんですか。

重枝小物は、あえて混ぜないこともあります。売っている色をそのまま使うと早いですし、壊れた時に「これと同じに塗って」と言われても、市販の色ならいつでも直せるので。

さとう部屋が寂しいから小物を増やして、と言われた時も、色は増やさないようにしています。そのデザインの中にある色から取って構成する。カリエスの部屋なら、紫であれば大体調和が取れるんです。カリエスのドライバーもわかりやすいと思います。

──色はアクリルの裏側に塗っていると伺いました。

重枝塗った面ではなく、アクリルを通して裏から色を見ているんです。見里さんのこだわりで、厚みがよりわかること、ツヤ感が出ることを狙っています。上に塗ると塗料の凹凸も出て、アクリルじゃなくてもよくなっちゃうんですよ。プラバンの頃からのやり方です。

──メダカのハロルドなど、脇のキャラクターも個性的です。

重枝ハロルドは面白かったです。メダカっぽさが欲しい、うっすら体の中が透けて見えるようにしたい、と見里さんに言われて、「え?」となったんですけど。一番下に体の元になる色があって、その上にほっぺのピンクのプラバンが来て、さらに透け感を出すための黄色いアクリルを上に重ねる。最後に黄色が乗るので、一番下の肌の色をどうすれば求める色になるかを探りました。黄色のアクリルを上に重ねることで、内臓が透けて見えているようにしたかったそうです。

──パーツはどのように管理されているんですか。

重枝アメちゃんは実は五体いて、アニメーターさん達がそれぞれ一セットずつ持っているんです。担当の話数が終わるまで手元に置いていて、その間に追加で欲しいと言われたものがあれば、我々が作って収めていく。終わった後にはセットに入っている中身が増えていますし、その人だけが持つパーツもできてきていました。

さとうカリエスは手が大変なんですよ。アメちゃんは平面が多いんですけど、カリエスはプラバンを曲げて指を表現しているので。手だけで50パーツ以上あります。アメちゃんは顔のパーツが多いですね。カリエスが口の中に入るシーンが何度もあって、口が横に開いたり、縦に開いたり、バウンドのさせ方がアニメーターさんによって違うので、その都度新しいパーツを作る。それぞれのアメセットには収まりきらないので、このシーン用のアメちゃんの顔、と分けて置いています。

重枝カリエスが口から出ている状態も、パーツで作っています。スカートは本来開いた形なんですけど、そこをスカートが変形している形のパーツに差し替えると口から出ているように見える。便利なパーツだとわかると、他のアニメーターさんの分も作ってくださいと言われるんです。

──撮影中に欠けたり剥げたりということもありましたか。

さとう透明のテープも、最初の頃は貼っていなかったんです。塗装面が剥き出しのままで。そうすると重ねたときに角が当たって削れる。アクリルは少し透けているので、削れたところだけ塗り直しても、傷の部分だけ色が薄くなるんですよ。途中からテープを貼るようにして、修正はだいぶ減りました。

重枝一番修正が多かったのは髪の毛です。最後にトップコートを吹いてツヤツヤに仕上げるんですけど、アニメーターさんが触ると指紋がつく。それを拭おうとアルコールで磨くと、スプレーの膜が剥がれてしまう。一度剥がれてしまったら上から吹いても綺麗に直らないので、全部やすってから吹き直す。すぐに修復するのは無理なので、一日くださいと。その間は他のアニメーターさんの髪の毛のパーツを借りてもらっていました。今は指紋を拭う用のメガネ拭きを全員分買ってもらっています。

──一番手のかかったプロップは何でしたか。

重枝第6話「歯ドロボウをつかまえろ」に出てくる宝箱です。平面に見えるんですけど、実は立体でできているんです。ネズミたちを上に乗せたい、蓋にノコギリを刺したいということで、立体じゃないと撮りづらいと。手がけたことのない構造で、作るとおかしい点が出てきて、ズレが生じる。理系の頭がないと難しくて、悩みながら4日かけて作りました。平面だったら一日でできたと思います。1秒もないシーンですけど、よく見たら立体ですよ、と言いたいですね。

さとう中割のカットもぜひ観てほしいですね。第2話「虫歯のアメちゃん」で、カリエスが得意のDIYを始める場面は、頭の色が二色くらいパパッと変わっているんですよ。1コマしか映らないのかと思いながら作ったので。

──数量限定生産のBlu-rayに付く「ぷくちゅるアクリルドール」は、劇中のものとどう違うのでしょう。

さとうかなり似ています。引きで見ると、見里さんでも見分けがつかない。私としては、いや、見分けてよ、と(笑)。

重枝初めて監修用のサンプルを見たとき、最初は自分たちが作ったものかと思ったくらいです。特典でこのクオリティが出せるのかと、みんな同じリアクションでした。

▲Blu-ray(数量限定生産)封入特典
ぷくちゅるアクリルドール [vol.1]アメ(右)、[vol.2]カリエス(左)

──Blu-ray発売記念のワークショップでは、どのあたりの工程を体験してもらうことになりますか。

重枝本編内のパーツを作るときの作業に一番近いのは、レジンを盛るところです。本編はアクリルをメインで使っていて、色をスプレーで吹く、その後、機械でカッティングするという工程が入ります。それを限られた時間内で全部やるのは難しいよねとなり、今回はプラバンで、手元のハサミで切れる形にしました。私たちが最初の頃にやっていた作業でもあるので、こうやって制作していたかもしれない未来、という感じです。

さとうあとはパーツを重ねること。プラバンをやったことがある人でも、重ねて作った経験のある人は多くないと思うんです。大体一層なので。飴玉にしても、プラバン一枚で作るより、上に一段丸い部分が乗っていると、ぐっと可愛く見えます。

──最後に、Blu-rayやDVDで『キャンディーカリエス』をご覧になる方へ一言お願いします。

さとう映像が手元にあるということなので、じっくり見てほしいですね。話自体も短いし、作ったものが何秒かで通り過ぎてしまうので。手作り感というとマイナスに捉えられるかもしれないんですけど、ホコリや指紋がたまに映っているんですよ。手の跡を残してもらっているみたいで、個人的に嬉しくて。注目してほしいポイントを挙げるならホコリですね。

重枝アニメーターさんにも、両面テープや練り消しでパーツ同士を接着した跡を、わざと残している方がいらっしゃるんです。CGとは違うところを見せたいということで、今作は敢えて残していて。そういう部分を探しながら楽しむのもいいかもしれません。あとはマルチプレーンといって、ガラスの板を何層も重ねて撮っているので、その反射がかなり映り込んでいます。最初の頃は隠そうとしていましたが、最終的には敢えて見せようとなった。これはマルチプレーンの影だな、と思いながら見ると、よりアナログ感が伝わるはずです。

(取材・文/田幸和歌子)

『キャンディーカリエス』Blu-ray発売記念ワークショップ ~ぷくちゅるアイテムをつくろう!~ by TORUKU from WIT STUDIO

■開催概要
A-on STORE内「キャンディーカリエス OFFICIAL SHOP」にて<Blu-ray(数量限定生産)>をご購入いただいたお客様に、参加抽選申込シリアルをA-on STOREからメールにてプレゼント。(既にご予約済のお客様も対象) 応募期間中にご応募いただいた方の中から抽選でご当選された方を、イベントへご招待。

【ワークショップ vol.1】
<Blu-ray(数量限定生産)>[vol.1]2026年9月16日(水)23:59までの購入者対象
開催日程:2026年10月31日(土)
会場:都内近郊
イベント内容:オリジナル“ぷくちゅる”アイテム制作
応募期間:2026年9月24日(木)~9月30日(水)23:59まで
当選発表:2026年10月上旬
ご当選人数:15名

【ワークショップ vol.2】
<Blu-ray(数量限定生産)>[vol.2]2026年11月16日(水)23:59までの購入者対象
開催日程:2027年1月23日(土)
会場:都内近郊
イベント内容:オリジナル“ぷくちゅる”アイテム制作
応募期間:2026年11月24日(火)~11月30日(月)23:59
当選発表:2026年12月上旬
ご当選人数:15名

<Blu-ray&DVD [vol.1] 発売情報>

Blu-ray数量限定生産
発売日:2026年10月28日
価格:¥13,200(税込)
品番:BCXA-2070

Blu-ray特装限定版
発売日:2026年10月28日
価格:¥7,480(税込)
品番:BCXA-2068

DVD
発売日:2026年10月28日
価格:¥3,850(税込)
品番:BCBA-5226


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