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スペシャルコンセプター 野崎透さん ――まずは、『ROBIN』に参加されることになった経緯をお聞かせ下さい。 僕が角川書店にいたときから、村瀬さんとは面識があったんです。ちょうど、(高橋)良輔さんの小説をやっていた頃ですね。それからお付き合いが続き、映画や本のことをよく話し合うようになったんです。多分、その積み重ねがあったからなんでしょう。「今度、『ROBIN』という作品をやるので手伝ってほしい」と頼まれたんです。僕自身も興味がある話でしたので、参加させて頂くことにしました。 ――具体的にはどんなことを依頼されたのでしょう? 設定……特に“弱く”なりそうな歴史的な部分を頼まれました。それと、ストーリー案やネーミングなど。たとえば、“魔法”だと変なので、それに代わる言葉が必要になり、「“witch craft”だから“クラフト”でいいんじゃないですか?」という提案をしました。また、「“ウィッチ”や“コヴェン”という言葉を使っても大丈夫なのか?」とか。ウィッチのパターンも考えました。そんな最初の段階から参加してました。“スペシャルコンセプター”という、何だかよくわからない肩書きになっていますが(笑)、ようするにアイディアブレイン……つまり便利屋ですね(笑)。 ――思い入れのあるエピソードはありますか? ♯15です。「Time to say Goodbye 」('98年。サラ・ブライトマン)という有名な歌があって、この歌に合うようなストーリーを作るというのがきっかけでした。つまり、この回はロビンと亜門の逃避行を逆算して作られた話だったんです。僕と村瀬さんがこの歌を相当好きだったものですから(笑)。この話の脚本自体は非常に早く書けたのですが、人物の配置には苦労しました。本部の見取図や断面図を何度も見る羽目になりました(苦笑)。あと、あのラストは『母を訪ねて三千里』('76)の♯45イメージだったんです。主人公のマルコを無賃乗車させるため、パブロという少年が身代わりとなって駅員に殴られる場面。マルコは友達が殴られるのを見ながら、声にならない声で「パブロ、パブロ」って叫ぶんです。心情的にはこれに近いと思ったんです。村瀬さんに話したら目が点になってましたね(笑)。でも、この回はそこそこ人気があったみたいで、放送の翌日、スタッフの方々が「昨日は面白かったです」って言って下さいました。 (※Witch Hunter ROBIN X (第10巻)の毎回封入特典より一部抜粋)
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