――榊を演じる上で特に意識したことは何ですか?
最初は僕の中での勘違いもあったんでしょうけど、榊の設定が亜門に勝るとも劣らないウィッチハント能力を持っていて、自分の能力を試すかのようなゲーム感覚でウィッチをハントしていくというのがあったんです。それが念頭にあったので、このキャラクターは後々何かやるに違いないと思いつつやっていました。だから3枚目にならないように心がけていたんですけど、後半のあるシーンで、音響監督の藤野さんの演出指導で、「榊はそんなに頭よくないから、そんな風に賢くならないで、八つ当たりでそのままぶつけて。」って衝撃的な一言を言われて…。やっぱり榊ってそんなキャラになったんだと思ったことがありました。村瀬監督にすべてが終わってから「榊がああいうキャラにになったのは、僕が声を当てたからですか?」と聞いたら、「うん!」と即答されました。他の方に聞いても「榊は最初は強くてかっこいいキャラになるはずだったんだけど、おいしいキャラになったね。」と言われてしまいました。でも、僕がやってきてそういうキャラクターに成長してくれたんだったら、それはそれで僕の演技が反映されたということで、ありがたく思います。
――この作品の魅力は何だと思いますか?
この作品は魔女狩りをイメージして作られていますから、全体的に暗くて重いシリアスな雰囲気なんですけど、魔女狩りというものを肯定した世界の中で繰り広げられる愉快な仲間たちの物語って感じで軽く捉えて見ていただければ、シリアスな雰囲気と小気味いいテンポというのが面白いと感じると思います。考えさせられるエピソードもあるし、好きな雰囲気の作品だと思う人もたくさんいらっしゃるんじゃないでしょうか。見ていくうちに個々のキャラの魅力とか、それぞれの人間模様があったりとか、むしろ描かれている部分がハントする側じゃなくて、ハントされる側の方を重点的に描いていたりするのも面白いところだと思います。
シリアスなのが好きな方も嫌いな方も一度見ていただければと思います!
(※Witch Hunter ROBIN X (第10巻)の封入特典より一部抜粋) |